7月最初の週末となった4・5日の映画動員ランキング。前週に続いてスタジオジブリ作品の強さを思い知る結果となった。

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ジブリがやはり強すぎ!2週連続でトップ3を独占

2週連続で、1位が『千と千尋の神隠し』(01)、2位は『もののけ姫』(97)、3位も『風の谷のナウシカ』(84)となり、トップ3を独占。『ゲド戦記』(06)は8位とし、ワンランク上げている。このほか、既存作品で大きな変化はなく、『ランボー ラスト・ブラッド』は4位、『ドクター・ドリトル』も5位で順位をキープ。『ソニック・ザ・ムービー』はワンランク下げて7位となった。

長澤まさみの怪演に絶賛の声相次ぐ!『MOTHER マザー』が初登場6位に

新作からは、長澤まさみ主演の『MOTHER マザー』が6位で唯一のランクイン。ウディ・アレン監督の最新作で、ティモシー・シャラメが主人公を演じた『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』は11位となり、惜しくもトップ10入りを逃している。

MOTHER マザー』で描かれるのは、実在の祖父母殺害事件をベースに、殺人犯の少年とその母の歪んだ親子愛。息子を精神的に支配し、欲望のまま奔放に生きる母親を長澤が体当たりで演じている。これまでの清純派のイメージとはかけ離れた役柄で、作品を観た人も強烈な印象を受けている様子。

SNS上には、「長澤まさみの“どクズ底辺女”役に痺れた」「長澤まさみの怪演が冴え渡っていました」「終始、長澤まさみが本気のマジで嫌いになる胸クソ映画(※褒め言葉)」「開始5分で、退廃的長澤まさみに心も目線も鷲掴みにされる」といったコメントが続出しており、新境地を見せた長澤を絶賛している。

■ミニシアターランキングで『イップ・マン』完結編が1位に

今回は小規模公開作品の動員数を集計したミニシアターランキングもチェックしてみたい。新作からは、1位に『イップ・マン 完結』、3位が『チア・アップ!』、5位は『アングスト/不安』がランクイン。既存作品では、『死神遣いの事件帖 傀儡夜曲』が2位、『はちどり』が4位となった。

『イップ・マン 完結』は人気カンフー・アクション・シリーズの完結編で、ブルース・リーの師匠として知られる中国武術“詠春拳”の達人、イップ・マンの半生をドニー・イェンの主演で描いてきた。都内では3館のみの公開ながら満席の回が続いている。入場者特典として、本作の特製トレーディングカードが配布されており、こちらも配布終了の劇場が出てきている。このトレーディングカードは3週ごとに内容が変わるので、リピーターにも期待できそうだ。

今週末の公開作品では、話題作を次々と手掛けて映画ファンからの注目を集め続ける映画会社「A24」の『WAVES/ウェイブス』が公開に。ジブリ1強(3強?)の現在の動員ランキングにどこまで食らいつけるか注目だ。

文/トライワーク

長澤まさみが息子に歪んだ愛をぶつける母親を演じ、新境地を切り開いている/[c]2020「MOTHER」製作委員会