中国でも交通法規は存在し、違反者に対してはそれなりの罰則が科される規定となっており、「信号無視」は日本と同様に法律違反だ。だが現実には電動バイクや自転車、そして歩行者などは赤信号でも平気で道路を横断していく光景を目にする。

 一方、日本では信号を無視する人の姿をほとんど見かけないと聞いて、多くの中国人は驚くという。中国メディアの百家号は3日、日本人が信号無視しない理由を分析する記事を掲載し、「日本で信号無視をすることには大きな代償が伴うためだ」と伝えた。

 記事はまず、中国で信号無視をする人は日常茶飯事であり、時に警察官ですら違反を見て見ぬふりするのが現状だと紹介。一方、日本では信号を無視して道路を横断していく人の姿を見ることは稀だと紹介し、「その違いはどこにあるのだろうか」と疑問を投げかけた。

 この問いに対して記事は、「日本人は他人の目を気にしながら行動する」習慣があり、社会のルールや集団の利益に反することを行うと「社会や集団における信用を失ってしまい、のけ者にされてしまう」と伝え、日本人は信号無視をしたくないのではなくて、「信号無視することによる代償の大きさを考え、信号無視をしないのだ」と分析した。

 また、日本人は幼い時から交通ルールを守るように教育されていることや、違反者に対して科される刑や罰金が中国と比較して重いことも、日本で信号無視が少ない理由となっていると論じ、「日本では信号無視をすることすら、大きな代償が伴うことなのだ」と強調した。

 もちろん中国でも信号無視は違反だが、信号無視で検挙されることはめったにないのが現状だ。近年では信号無視をする電動バイクがあまりにも多いため、違反者の顔写真や氏名、身分証番号が交差点に設置している巨大モニターに表示されるようにし、抑制しようとしている都市もあるという。交通違反の取締りが年々厳しくなっている中国だが、貴い命を守るうえでも交通ルールを守ることは大切なことと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本人が信号無視をしない理由、それは「大きな代償が伴うから」に違いない=中国報道