中国のポータルサイト・百度に6日、「米国は人口の8割が、日本も6割が自動車を保有しているが、中国はどうなのか」とし、今や世界最大規模の自動車市場を持つ中国でも人口あたりの自動車保有率が日米に遠く及ばないことを紹介する記事が掲載された。

 記事は、自動車の保有台数の増加ペースはその国の経済発展ペースを表すとし、中国は2010年には6000万台だった自動車保有台数が、今は2億3500万台を突破しており、わずか10年の間に4倍近い急成長を見せたと紹介した。

 その一方で、世界銀行が昨年発表した、世界20カ国の人口1000人あたりの自動車保有台数ランキングにて、米国が1000人あたり837台で1位になったほか、日本も591台で5位に入ったのに対し、中国はわずか173台で17位にに甘んじる結果になったことに言及。「わが国ではなおも、18%の人しか自動車を持っていないのだ」と伝えている。

 そして、人口あたりの自動車保有台数が日米に遠く及ばない大きな理由が、1人あたりのGDPがなおも低いことにあると指摘。経済規模も自動車保有台数も世界トップクラスであるものの、それ以上に人口の母数が多いため、人口あたりで計算したランキングでは自ずと下位に沈んでしまうのだと説明した。

 記事は、昨年中国の自動車市場は大きく冷え込んだものの、生産、販売いずれにおいても好転の兆しも見え始めていると紹介。1人あたりの保有台数が少ないということは、中国の自動車市場にはまだまだ計り知れないほどの「伸びしろ」があることも意味するとし、現状でわずか17%程度という自動車保有率の低さを嘆く必要はないのだと結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

世界トップ規模を誇る中国の自動車保有台数、人口あたりに換算したら日米に遠く及ばなかった=中国メディア