海洋進出を積極化する中国はすでに2隻の空母を保有しているほか、さらなる空母の建造も進めているとされる。日本でも海上自衛隊護衛艦「いずも」の事実上の空母化が決まったが、中国メディアの百家号は3日、「いずも」が空母化された場合、中国初の空母「遼寧」と「いずも」のどちらの戦力が上になるのかと問いかける記事を掲載した。

 記事は、日本は明らかに「空母」の特徴を備えた軍艦ですら「ヘリコプター搭載護衛艦」と主張しているとしながらも、過去に日本で建造された「おおすみ型輸送艦」や「ひゅうが型護衛艦」、さらには、いずも型護衛艦の甲板を見れば、日本がずっと空母保有を意識してきたことが分かると主張した。

 続けて、護衛艦「いずも」の空母化がすでに決定しており、その甲板は小さめではあるものの、世界最先端かつ垂直離着陸が可能なステルス戦闘機F-35B」であれば甲板の大きさは問題にならず、改修も容易だと強調。日本は本来は空母を建造したかったのかもしれないが、いずれにせよ「いずも」の改修によって日本は本当の意味での空母を保有することになるのは間違いないと主張した。

 さらに記事は、改修後の「いずも」は多用途に使える空母としての能力を持つことになるとし、任務によってF-35Bを運用したり、ヘリを運用したり、さらには兵士や車両を輸送することもできるだろうと主張。そして、F-35B艦載機とした「いずも」の戦力は他国の中型空母を上回るはずだとし、もしかしたらロシアの空母「アドミラル・クズネツォフ」すら上回る可能性もあると指摘した。

 続けて、中国の空母「遼寧」はもともとワリヤーグというアドミラル・クズネツォフの姉妹艦ともいうべき空母を改造したものであり、F-35B艦載機とする「いずも」は殲ー15を艦載機とした遼寧に匹敵する戦力を持つ可能性があると警戒感を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

空母化した「いずも」の戦力はロシアの空母すら凌ぐ可能性、そして我が遼寧も・・・=中国