神奈川県横浜市にある新横浜ラーメン博物館は、2019年に開館25周年を迎えた、世界初のフードアミューズメントパーク。“飛行機に乗らずに食べに行ける”をコンセプトに、全国各地の有名ラーメンが味わえ、“ラー博”の略称でラーメン好きを中心に親しまれている。ラーメンファンはもちろん、ラーメンファンでなくても、新横浜ラーメン博物館を思いっきり楽しむための方法を紹介!

【写真】琉球新麺 通堂の通堂うま塩ラーメンおんな味 玉子入り。つるっとした食感の麺は、のどごしがよくスープとも相性抜群

※記事内で紹介している展示やアトラクションイベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください。

新横浜ラーメン博物館ってどんなところ?日本はもちろん世界のラーメンが集結!

新横浜ラーメン博物館は、各店をめぐって人気ラーメンの食べ比べができるのが魅力。施設内に入るラーメン店は定期的に入れ替わり、かつては埼玉の「頑者(がんじゃ)」や、北海道の「すみれ」、東京の「春木屋」といった人気店も入っており、現在(2020年5月時点)は、山形の「龍上海(りゅうしゃんはい)本店」、北海道の「利尻らーめん味楽」、カナダトロントの「RYUS NOODLE BAR」、ドイツフランクフルト「無垢-muku-ツヴァイテ」、熊本の「こむらさき」、福岡の「八ちゃんラーメン」、沖縄の「琉球新麺 通堂(とんどう)」の7店舗が営業中。日本だけでなく、世界のラーメンも食べられる。

■【見どころ1】地元・山形で愛される「龍上海本店」

まず紹介するのが「龍上海本店」。もともと醤油ラーメンの店だったが、自宅にスープを持ち帰って味噌を入れていたことから、1960(昭和35)年に誕生した“からみそらーめん”だ。赤湯からみそラーメン(930円)の特徴は、なんといっても具材の真ん中にトッピングされた真っ赤なからみそ。少しずつ溶かしながら食べることで、辛さの調節ができるので、辛いのが苦手な人から辛い物好きの人まで、幅広いラーメンファンに愛される一品だ。

そのからみそを合わせるスープは、もともと醤油ラーメンだったことから、煮干しメイン。そこに全国各地の味噌をブレンドした味噌ダレを組み合わせることで、コク深い味わいに仕立てている。

■【見どころ2】利尻昆布をふんだんに使った「利尻らーめん味楽」

次に紹介するのは、北海道利尻島にある「利尻らーめん味楽」。東京からだと飛行機フェリーを乗り継いで約8時間。さらに営業時間はわずか2時間30分という、本店で味わうのはなかなかのハードルの高いラーメン。その同じ味が新横浜ラーメン博物館でも食べられる。

人気の焼き醤油らーめん(930円)は、地元・利尻産の利尻昆布をたっぷり使った和風スープと、豚骨や鶏ガラをベースにした動物系スープを合わせた濃厚な旨味が特徴。醤油ダレは、注文ごとに中華鍋で焦がすことで醤油の香ばしさがアップ。もちもちとした中太の熟成ちぢれ麺も旨味たっぷりの醤油スープマッチしている。

■【見どころ3】トロントで人気の「RYUS NOODLE BAR」が逆輸入

続いて紹介するのは、海外からの店。店主の髙橋隆一郎氏が、日本の飲食店で6年間働いたあと、カナダに留学し、2013年に開業したのが「RYUS NOODLE BAR」。“本格的な日本のラーメン”と“カナダ人が好む味覚”の融合をコンセプトに誕生したとろみのある鶏白湯が爆発的なヒットとなり、新横浜ラーメン博物館の“逆輸入ラーメン”第5弾として登場した。

RYUS 鶏白湯塩ラーメン(920円)は、良質な鶏と野菜を長時間弱火で煮込んで一晩熟成。翌日、一気に強火で炊き上げた白湯スープは、鶏の旨味と野菜の甘味が際立ち、そこに魚介のコクを合わせることで、独特の深みのある“カナディアン鶏白湯”に仕上がっており、クセになる味わいだ。

■【見どころ4】ヨーロッパの食通もうならせる「無垢-muku-ツヴァイテ」

もう1店、海外からの店を紹介。日本人店主が2010年ドイツフランクフルトオープンし、イタリア人やフランス人など食にうるさいヨーロッパの人がわざわざドイツにまで、この味を求めにやってくるという人気店の「無垢-muku-」。2番目を意味する“ツヴァイテ”を冠したのが、日本初上陸となる新横浜ラーメン博物館の店舗の「無垢-muku-ツヴァイテ」だ。

豚骨スープと和ダシをブレンドした「無垢ラーメン」が人気の一品。羅臼昆布、圧削りのサバ節や本節、ホタテ干し、焼き干し、特上花かつおなどを使った和ダシは上品な味わいで、豚骨スープの濃厚さと和ダシのあっさりした味が絶妙にマッチ。麺もピザ用の小麦とパスタ用のデュラム粉を配合した、ヨーロッパ発のラーメンといったようなもちっとした独特の食感で一度は食べてみる価値あり。

■【見どころ5】昔からの味を守る熊本ラーメン「こむらさき

海外からの2店舗から国内に戻って、人気の高い九州ラーメンの店を2店舗紹介。まずは、九州ラーメンの中でも博多ラーメンと並ぶ人気を誇る熊本ラーメン新横浜ラーメン博物館には1994年に登場し、現在営業している店では最も長い期間、営業している「こむらさき」は、60年以上の歴史を持つ老舗で、熊本ラーメンを代表する店のひとつ。

王様ラーメン(800円)は、王道ともいえる味で、多くの人から愛されている。初代のころからその味を守り続けているスープは、豚骨をメインに鶏ガラを合わせ、丁寧にアクと余分な油を取り除いていて、コク深さがありながらもすっきりとした味わい。さらに、細かく刻んだニンニクにじっくり火を通したニンニクチップを最後に振りかけることで、香ばしさが強調され、食欲を刺激する。具材のモヤシも特徴のひとつで、水っぽさがないシャキシャキ食感の細モヤシをトッピングしている。

■【見どころ6】県外からも多くの人が訪れる福岡の人気店「 八ちゃんラーメン

熊本ラーメンの次は、九州ラーメンの中でも抜群の知名度を誇る博多ラーメンの店。「八ちゃんラーメン」は、福岡の薬院にある 本店が21時~深夜2時30分までという遅い時間での営業ながらも、地元の人はもちろん福岡県外からも多くの人が訪れ、行列ができるほどの人気っぷり。

定番のラーメン(770円)は、専用の羽釜で大量の豚骨を贅沢に使った豚100パーセントの豚骨スープスープをとっている間、ずっとかき混ぜ続け、髄も骨も溶けるほど炊き出しており、旨味が凝縮された超濃厚でトロっとした口当たり。臭みがないのも特徴だ。麺は、極細麺ながらも博多ラーメンでは珍しい平打ちのものを使っていて、ほかの博多ラーメンとはひと味異なった食感を楽しめる。

■【見どころ7】ラー博で生まれ、地元・沖縄で進化した「琉球新麺 通堂」

最後に紹介するのが、2001年ご当地ラーメンがない地域に新たなラーメンを提案する新横浜ラーメン博物館の企画「新ご当地ラーメン創生計画」で誕生した「琉球新麺 通堂」。2002年まで新横浜ラーメン博物館で営業し、その後、地元の沖縄で営業により進化を遂げて2016年、13年ぶりにラー博に凱旋復活。汁麺は沖縄そばが一般的な沖縄でラーメン文化を広めた「琉球新麺 通堂」。

自慢の通堂うま塩ラーメンおんな味 玉子入り(960円)は、豚のげんこつと鶏ガラに数種類の野菜や昆布加えて作られたスープで、沖縄の食材を生かしたあっさりしながらもコクのある滋味深い味わい。塩と昆布で味付けした塩昆布玉子は白身までトロっとしていて、ぜひ味わいたいトッピングだ。

■【グルメ喫茶店駄菓子屋などラーメン以外の楽しみも!

新横浜ラーメン博物館の地下1、2階には、ラーメン以外に楽しめるスペースも。ラーメン食べ歩きの休憩には、喫茶&すなっく「Kateko」がおすすめ。昭和の雰囲気を醸し出すラーメンの街の中にある店で、北海道ソフトクリーム(360円)が名物。そのほかにも、生ビール(560円)などお酒を飲むこともできる。駄菓子屋夕焼け商店」は、昔どこにでもあった懐かしい駄菓子屋の雰囲気を再現。ふ菓子やラムネなどの駄菓子はもちろん、おはじきやベーゴマといったおもちゃも並ぶ。休日限定で販売される学校給食で食べたミニあげぱん(一本100円)も人気の一品だ。このほかにも、居酒屋や本格的な占いといったコーナーもある。

■【イベント】伝統の製麺技法の体験も

中国で生まれた伝統的な製麺技法である青竹打ちの体験ができるエリアも。青竹打ちは、長い竹の筒に足をかけて、体重をのせて麺生地を伸ばす技法で、麺の生地に程よく気泡が入ることで、柔らかくのどごしのよい麺に仕上がる。小麦粉から生地を作りラーメンにして試食&1食分の麺とスープも付く体験(4300円、予約のみ、体験時間90分)、あらかじめ用意した生地から麺を作りラーメンにして試食&1食分の麺とスープも付く体験(3500円、予約可、当日可、体験時間75分)、あらかじめ用意した生地から麺を作り、2食分の麺とスープの持ち帰りができる体験(2000円、当日のみ、体験時間45分)の3コースがある。

「体験コーナーの『青竹打ち麺作り体験』がおすすめです。青竹打ちの麺作り体験ができるのはここだけ!」と広報担当さんもプッシュのコーナーだ。

■【ショッピング】館内のお店の味が家でも食べられるお土産

このほかにも、1階にあるミュージアムショップではラー博限定のお菓子グッズ、館内にあるお店の味が家庭でも味わえるお土産ラーメンを販売。広報さんに聞くと「『ラーメン焼きせんべい』はラー博土産の定番!生地にベビースターラーメンを練りこみ、えびせんのように薄く軽い仕上げ。ビールおつまみにピッタリ!」だそう。

また、ギャラリーでは、ラーメンの研究も行っているラー博らしい、ラーメンの歴史や丼のコレクション展示など、ラーメン文化に関する知識が深められる。

■【アクセスラーメン好きなら年間パスがお得

新横浜ラーメン博物館の入場料は当日入場券なら大人380円、小・中・高校生とシニア(60歳以上)は100円小学生未満は無料となっている。また、入場フリーパスも販売していて、6カ月パスが500円、年間パスは800円だ。フリーパスは購入日が基準となっており、1年の間で3回以上行く人は年間パスのほうがお得だ。

アクセスは、JR横浜線横浜市営地下鉄新横浜駅からがおすすめ。JR横浜線新横浜駅からは徒歩5分、市営地下鉄新横浜駅からは徒歩1分となっている。専用の駐車場がないので、新横浜ラーメン博物館を利用する際は、公共交通機関を使おう。

■【攻略法】ミニラーメンで各店を食べ比べ!

人気のラーメン店が並んでおり、どれを食べるか迷ってしまうかもしれないが、各店でミニラーメンも用意しているので、気軽に食べ比べられるのもポイント。子供用食器も用意されているので、ファミリーでもOK。広報さんも「世界中の美味しいラーメン店をとりそろえていますから、ミニラーメンでたくさんのラーメンを味わっていただきたいです。ひとつのお店で食べたら1階ギャラリーや地下に広がる昭和の街並みを散策し、それから次のラーメン店でといった形でラー博100%楽しんでください」と話してくれた。

友達や家族と一緒に、新横浜ラーメン博物館で世界中の人ラーメンを味わおう。

■【新型コロナウイルス感染予防対策】

・密集を防ぐため、入場者数の制限を実施しています。

スタッフマスクを着用して接客しています。

・定期的に館内の清掃、消毒を実施しています。

・館内の換気を徹底しています。

取材・文=小松孝裕(エンターバンク

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2020年5月時点の情報です。

無垢-muku-ツヴァイテの無垢ラーメン。燻製ローストポーク、穂先メンマなどをトッピング