中国メディア・騰訊網は6日、「ドイツは敗戦後に2つの国に分裂する運命をたどったが、どうして日本は国の分断から逃れることができたのか」とする記事を掲載した。

 記事は、人類史上最大規模の戦争となった第2次世界大戦により、世界の構図に非常に大きな変化が起き、米国とソ連による二極化へと進んでいったと紹介。一方、戦争に敗れたドイツは非常に大きな代価を払うことになり、米ソ対立の影響により東ドイツ西ドイツに国が分断され、1990年にようやくベルリンの壁が取り払われ、統一が実現したと伝えた。

 一方で、同じく敗戦国となった日本は専ら米国の占領下に置かれることとなり、ソ連を主とする共産主義陣営と米国を主とする資本主義陣営の間で分断されることなく現在に至ったとし、ドイツと日本で「明暗」が分かれた理由について考察している。

 まず最初の理由として、終戦直前に対日宣戦布告したソ連は海軍力が弱かったこともあり、対日戦争において米国ほどの大きな役割を果たさなかったため、日本を占領する資格を持たないと認識されたことを挙げた。

 次に、米国が共産主義陣営のソ連と対立を深めるなかで、日本を重要な「駒」と位置付け、日本の占領政策を巡りソ連に対して強硬な姿勢を崩さず、頑として譲歩しなかったこととした。

 そして、最後の理由として、日本はドイツとは異なり終戦時点でなおも本土以外の「領地」を残していたため、米国との交渉の中でこれらの地域を手放すことで本土の安全を守ることに成功したと論じた。

 記事は最後に、戦後にそれぞれ異なる道を歩む結果となった日本とドイツは、戦争に対する反省や謝罪の態度にも差が出たとし「ドイツは過去を真摯に反省している一方で、日本は自らの過ちを真剣に反省していない」との不満をこぼして結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

どうして終戦後の日本はドイツのように2つに分断されずに済んだのか=中国メディア