今年2月に公開された『犬鳴村』に続く、実在する心霊スポットを題材にした「恐怖の村」シリーズ第二弾の舞台が、“富士の樹海”に決定。タイトルを『樹海村』とし、若手女優の山田杏奈と山口まゆがW主演を務めることがわかった。

【写真を見る】『ミスミソウ』で映画初主演を果たした期待の若手、山田杏奈が主演

前作から引き続きメガホンをとるのは、「呪怨」などで知られるホラー界の巨匠、清水崇。新たな恐怖の舞台となる富士の樹海は、“絶対に行ってはいけない”、“入ったら生きては出られない”と噂される場所で、いまから約1100年以上前に富士山大噴火で流出した青木ヶ原溶岩流を覆う広大な森は、“緑の魔境”とも表現される。海外でも“SUICIDE FOREST”の名で呼ばれ、“世界で最も危ない名所”として知られている。

主演を務める山田は『ミスミソウ』(18)で映画初主演を果たし、『小さな恋のうた』(19)ではヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。今回の抜擢に際し「こういう話(ホラー映画)をやらせていただくのは初めてなので少し緊張していますが、いい意味でいつもどおりできたらなと思ってます」と、初のホラー映画にも前向きな気持ちを露わにする。

同じく主演の山口も、合唱部員役で歌声を披露した『くちびるに歌を』(15)から、時代劇アクション『下忍 赤い影』(19)まで多岐にわたって活躍中。清水組には二度目の参加で「再び清水監督の作品に参加させていただけること、ほんとうにうれしく思っています。精一杯努められるよう頑張ります」と、意気込みを語っている。

このたび日本版に先駆け3つの海外版ビジュアルが公開。まるで血のように真っ赤に染まった富士山が映されたもの、艶めかしさと不気味さが漂う白い足が描かれたもの、木々にぶら下がる恐ろしいなにかが印象的なものと、いずれもジメジメとした恐怖を感じられるビジュアルとなっている。

世界的な名所を舞台に、ホラーの巨匠が手掛ける作品とだけあって、海外からの注目も期待される本作。“入ると何者かに襲われる”、“様々な怨念を持ったヤバい村がある”など、ゾッとする都市伝説も飛び交う樹海で待ち受ける恐怖とは?その続報に期待したい。

山田杏奈

「私はまったく心霊体験とかがないので、周りのそういう感覚がある方にお話を聞かせていただいたりとか、本を読んだりして準備しました。普段ホラー作品自体もあまり観ていなかったのですが、最近は準備のためホラーばかり観てます(笑)。清水監督の作品はもちろん、おすすめしてもらい『シックス・センス』(99)や『降霊』(99)など観ました。こういう話をやらせていただくのは初めてなので少し緊張していますが、いい意味でいつもどおりできたらなと思ってます」

●山口まゆ

「私自身、ほんとうにホラーが苦手で…小さいころレンタルビデオ屋のホラーコーナーに少し行っただけで映画のパッケージが目に焼きついて夜寝れなくなったりと。でも子役の時にエキストラとして初めて参加した映画作品が、清水崇監督の『ラビット・ホラー3D』(11)という作品だったので、こうしてまたお会いできたことにすごく驚き、なにかご縁を勝手ながら感じております。再び清水監督の作品に参加させていただけること、ほんとうにうれしく思っています。精一杯努められるよう頑張ります。撮影はこれからで緊張や不安もたくさんありますが、キャストやスタッフのみなさんと楽しく頑張れたらいいなといまからとてもワクワクしています。完成を楽しみにしていただけますと幸いです」

清水崇(監督・脚本)

「『犬鳴村』では、東映さんが好き勝手な宣伝で暴走してくれましたが、おかげで“まさかの”大ヒット(東映さん談)となり、多くの方々に観ていただけて光栄でした。そしてまた…プロデューサーからの“よし次作れ!すぐ作れの追い立てに光栄&戸惑いながらも(苦笑)、自粛中の打合せ&執筆、リモートオーディションなどを経て、自信を持って取り組めるテーマの脚本、初々しく未来を感じさせるキャストが整いました。『村』シリーズ第二弾と呼称されることになった次の題材は、富士の樹海…ともすれば、人の生活臭や歴史のない地で、前作のようなドラマや恐怖をどこまで追い求められるのか?猛暑と新型コロナの余波への対策…かつてない新たな苦戦を強いられていますが、ヒットによるシリーズ化の悪しきルーティーンとならないよう、心して地獄巡りの撮影旅行へ出かけてまいります。目に見えない恐怖、それによって人が人をどう駆り立てるか?…くしくも妙なリアリティをはらんでしまった世界に対して、劇作の娯楽映画がどう立ち向かえるか?も見届けられればと思っています」

●紀伊宗之(プロデューサー)

「いよいよクランクインします。『犬鳴村』に続き、憂鬱で緊張の毎日がまた始まります。僕たちはたくさんの物語の中からマジでやばい樹海村を題材に選んだ。世界的にもチョー有名なこの森は、はたして神の森なのか?呪いの森なのか?そして村はどこに?スタッフ、キャストをはじめとする関係者の無事を心から祈ります。ほんま心から」

●高橋大典(プロデューサー)

「『樹海村』は7月11日(金)にクランクインを予定しています。コロナ禍での撮影になりますので、撮影を安全におこなうために、感染予防対策のガイドラインを作成し、撮影に参加するすべての方の同意をいただいたうえで進めています。現場では準備段階から様々なコロナ対策を実施しています。全スタッフ・キャストに、クランクアップまで計3回の抗体検査を実施し、毎日の検温結果と体調の報告を徹底していただいています。また、打ち合わせや衣装合わせの際も必ずマスクやフェイスガードを着用するなど万全の対策で、これからの撮影に臨みます。なにぶん初めてのことが多く、試行錯誤を繰り返している毎日ですが、無事作品が完成することを目指し、全力で挑んでまいります」

犬鳴村の村民代表

「次の舞台が、あの樹海と聞いてゾッとしています。なぜなら村民旅行で出かけた際に行方不明になった者が何人かいて、捜索願いを出していたので…。帰ってこれた村民はちゃんと抗体検査を受けてますので、いつでも出演可能です!」

文/トライワーク

『犬鳴村』に続く「恐怖の村」シリーズ第二弾は『樹海村』/[c]2021 「樹海村」製作委員会