厚生労働省が運営するウェブサイトの「性同一性障害」に関するページが2020年7月8日から閲覧できない状態になっている。厚労省の担当者は9日、J-CASTニュースの取材に「国民の皆様の指摘を受け、記載内容を改めることにした」と説明した。

インターネット上では同ページについて7日ごろから、性同一性障害を「病気」とする表現などが問題視されていた。厚労省の上記ページの記載内容は2012年からのものだったという。

「性同一性障害とはどのような病気であるのか」

指摘があったページは厚労省の「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス 総合サイト」。ここでは「性同一性障害」について「女性なのに、自分は『本当は男なんだ、男として生きるのがふさわしい』と考えたり、男性なのに『本当は女として生きるべきだ』と確信する現象を『性同一性障害(gender identity disorder, GID)』と呼びます」などと説明し、「性同一性障害とはどのような病気であるのか、その症状や治療法、法的側面等について解説します」としていた。

ツイッターでは7日から8日にかけ、当事者を含む複数のユーザーから、「女性なのに」「男性なのに」といった表現や、性同一性障害を「病気」とした書き方に対して疑問の声が相次いでいた。

「なのには嫌だ。病気扱いも嫌だ。」
「『なのに』とか『治療』とか一番理解してないのは厚労省
「病気扱いはさすがに...そういうとこ疎いよね日本は」

その後8日夜までに、上記ページは「改修中」の文字のみが表示されるようになり、閲覧できなくなった。

「より適切な表現は何か、色々な報告などを見ながら修正」

世界保健機関WHO)が19年5月に了承し、約30年ぶりに改訂されることとなった「国際疾病分類第11回改訂版」(ICD-11)では、性同一性障害は「精神疾患」の分類から外れ、名称も「性別不合(gender incongruence)」に変更される。ICD-11は22年1月に発効する。

厚労省の精神・障害保健課の担当者は9日、J-CASTニュースの取材に「国民の皆様から昨日(8日)、こちらのページについてご意見・ご指摘をいただいたことを受け、記載内容を確認のうえ、改めることになりました」とネット上の指摘などが改修の理由となったことを説明した。「現状においてより適切な表現は何か、色々な報告などを見ながら修正を進めています」という。具体的にどこを修正するかは「それも含めて確認している」という段階だが、ツイッターの指摘も参考にして進めるとしている。

改修直前まで閲覧できていた記載内容は2012年からのものだったという。担当者は「早めに対応し、閲覧できるようにしたい」と話している。

厚生労働省の「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス 総合サイト」内の「性同一性障害」のページより(7月9日現在、閲覧不可)