日本で自然に恵まれた田舎暮らしの生活に憧れを抱く人は珍しくないが、中国ではそのような人は希少な存在と言える。なぜなら、中国では農村や田舎といえば「開発が進んでいない、発展から取り残された場所」というイメージが強く、インフラ整備や生活の質という点で都市部とは大きな格差があるからだ。

 中国メディアの百家号は2日、日本の田舎の生活を紹介し、「こんなに豊かな生活が送れる田舎があるなら、大都市でなんて暮らしたくない」と主張する記事を掲載した。

 記事は、近年は日本に関心を向ける中国人は多く、しばしば日本の様子が耳に入るようになったとし、「もはや中国人にとって日本は見知らぬ国ではなくなった」と紹介。しかし、日本の都市部ではなく地方の田舎の生活についてはあまり知られていないのが現状だと指摘した。

 続けて、中国人が日本の農村地域の様子を写真で目にすると、「中国の農村のイメージとは大きくかけ離れているため、大きな衝撃を受ける」と紹介。そして、国の発展レベルは、農村部の生活を見ればある程度見えてくると主張し、「日本では田舎と都市部の違いは、自然が豊かかどうかという点くらいしかない」と主張。インフラの面では田舎と都市部では何ら遜色は無く、逆に田舎の方が自然環境が豊かであるため、充実した人生を送れると主張した。

 一方で記事は、中国の農村地域は自然こそ豊かだが生活インフラすら整備されていない場所が多く、舗装されていない道を家畜が歩く姿も見られ、ゴミの分別回収もまだ徹底されていないことを指摘。そして、日本と中国の農村で最も大きな違いは、日本では「農村でも都市部でも同じ社会福祉サービスを受けられ、同じレベルの教育が受けられることだ」と論じた。

 さらに日本の田舎の写真を掲載し、「住宅には美しい庭があり、各家庭が自動車を所有し、畑仕事には機械を使い、子供たちは豊かな自然の中でのびのびと育っている」ことが分かり、その様子から豊かさが見て取れると強調、「日本の田舎には中国人が憧れる豊かな生活があるのだ」と伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本の田舎を見たら「大都市で暮らしたいと思わなくなった」=中国報道