中国のポータルサイト・百度に8日、上海の日本人学校のセキュリティレベルが高いことを紹介する記事が掲載された。

 記事はまず日本人学校について、主に現地で仕事、生活する日本人の子女を対象とし、教員は日本から派遣された日本人で、教科書も日本の教科書が用いられ、日本国内の教育方針に基づいて指導が行われる、いわば「100%日本」な海外教育機関であるとした。

 そして、上海市閔行区にある日本人学校について紹介。周囲は住宅街で、ゴルフ練習場の近くにある学校の敷地は決して広くはなく、4つか5つの校舎とサッカー場があるくらいだとする一方で、その配置は整然としており、いかにも子どもたちの学ぶ場所といった風情であると伝えている。

 そのうえで「現在1000人を超える子どもたちが通っているというが、大事なのはそこではない。強調したいのは、そのセキュリティレベルの高さだ」と指摘。学校の敷地を囲う壁のうえに有刺鉄線が張り巡らされていることを紹介し、「有刺鉄線に電気が通っているかは分からないが、いずれにせよ中国建国前の国民党の監獄を想起させる」とした。

 また、高壁に有刺鉄線という防犯対策の他に、建物が強い地震にも耐えられる構造になっており、子どもたちの身の安全が防災面でも確保されていると説明。さらに、学校の周囲には巡回警備員がおり、登下校時は歩道に立って交通秩序を保っていると伝えた。

 記事は、中国の学校の前でも警備員が立っている光景をよく見かけるとする一方で、礼儀の教育が重んじられている日本の子どもたちは、登校時に校門に入る際に大きな声であいさつをするとし、この時間帯が学校の中で最も賑やかな時間だと紹介。中国の学校では校門で子どもたちがあいさつする様子は見られないとし、「国内の大多数の学校とは異なる光景を見られるのは、ちょっと興味深いのである」と評した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

上海にある日本人学校、セキュリティの高さとともに感じた「興味深いこと」=中国メディア