小倉智昭がMCを務める7月8日放送の「とくダネ」(フジテレビ系)に出演し、新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たブラジルのジャイル・ボルソナロ大統領について言及した。

 かねて新型コロナウイルスを「ただの風邪」に過ぎないと位置付け、マスク着用を義務化する法案にも拒否権を行使し続けてきたボルソナロ大統領だが、ここにきて自らがコロナに感染してしまった。

 大勢の人々が集う公共の場でもマスクを着けずに登場することもあったボルソナロ氏。ブラジルのトップがコロナに感染してしまったことについて、小倉は神妙な面持ちで「はっきり言って、『ざまぁみろ』と思っている人が多いと思いますよ。乱暴ですもん、この大統領」と一刀両断していた。なお、ブラジルでは7月7日時点で累計6万7000人のコロナによる死者が出ており、世界ではアメリカに次ぐ2番目の多さとなっている。

「ボルソナロ氏の基本方針は、コロナを過剰に恐れるあまり、国の根幹である経済の停滞を招くべきではないというもの。これには国内からも多くの批判が出ていましたが、国民を強制在宅させるロックダウンに全ての国が経済的に耐えられるわけではないのも事実。ボルソナロ氏は『コロナへの対策も必要だが、コロナの影響で失業者や自殺者が出ることの方が問題である』と語っており、こうした考え方にも一理あると言えます。そもそも日本とブラジルでは経済的な事情が大きく異なることもあり、あくまでブラジルのやり方を徹底したボルソナロ氏に対して、『ざまぁみろと思ってる人が多いと思います』と辛辣に言い放つのは情報番組を司る立場としてどうなのか。ネットでも小倉の発言には『コロナへの軽視があったにせよ、感染してもいいとは思いません』『番組のメインMCが公共の電波で使うべき表現ではない。大丈夫か? この人も、番組自体も』『南米では経済を停滞させたら暴動や略奪などの治安悪化も止まらなくなる。各国状況が違うのだから、一概に批判するのは違う』との反応が出ています」(エンタメ誌ライター)

 コロナの蔓延を恐れるか、経済破綻による国の崩落を恐れるか。ボルソナロ大統領は後者を懸念したわけだが、だからといって彼の感染を喜ぶ者はいないと信じたい。

(木村慎吾)

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