米Facebook7月8日(現地時)自社のポリシーと慣行の監査を依頼した外部監査人らがまとめた報告書(リンク先はPDF)を公開した。同社が2018年5月に発表した改善対策の一環だ。

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 この監査は、2018年4月にFacebookのプライバシー管理についての公聴会にマーク・ザッカーバーグCEOが召喚された後、一部の議員の要請もあって開始したもの。2年を費やしてまとめられた89ページに上る報告書の冒頭で、監査人の1人で元ACLUのワシントンD.C.支部長、ローラマーフィー氏は「われわれの見解では、残念ながらFacebookの人権への取り組みは、あまりにも受け身で断片的だ。多くの人権活動家が同社に対し、差別と闘い、同時に表現の自由を保護するよう働き掛けてきたが、一様に落胆し、憤慨している」と記した。

 マーフィー氏らは100以上の人権団体や企業、議員をインタビューし、分析した結果をこの最終報告にまとめた。監査の対象は米国内の、(InstagramやWhatsAppではなく)主にFacebookサービスだ。

 報告書では、Facebookの問題点が多数列記されている。ドナルド・トランプ大統領の問題投稿の放置についても、「権力を持つ政治家であればルールに従う必要がないならば、投稿に階級が生まれ、特定の声が他の声より優先されることになる」と批判した。改善すべき点も複数挙げている。同社がより強力な措置を講じなければ、プラットフォームは過激主義者の「エコーチャンバー」になる可能性があり、「現実の世界に危険で命にかかわる結果をもたらす可能性があることを認識すべきだ」と警告している。

 FacebookシェリルサンドバーグCOO(最高執行責任者)はこの報告書を公開するに当たり、「人権のための進歩──道のりはまだ長い」と題する公式ブログを公開し、「われわれは監査チームが求めるすべての変更を行うわけではないが、提案を実践していく」と語り、既に実現したとする改善点を列記した。

 ザッカーバーグ氏とサンドバーグ氏を含む同社幹部は報告書公開前日の7日、Facebook上のヘイト行為対策の強化を求める広告ボイコット運動の代表者と会談した。代表者らは会談後、Facebookの幹部らが「以前と同じ説明を繰り返すだけだった。非常に失望した」と語った。