アキレス腱負傷のMFロフタス=チークにも言及 「違いを作ってくれる」

 チェルシーのフランク・ランパード監督は今季、アカデミー育ちの若手を数多く起用して結果を出してきた。イングランド代表FWカラムハドソン=オドイもその1人だが、大型補強の続いているチームのなかでは、先発起用され続けるためには、安定感が必要だと指揮官は考えているようだ。英紙「デイリー・エクスプレス」が報じている。

 ランパード監督は、ハドソン=オドイとイングランド代表MFルベン・ロフタス=チークの能力に疑いを持っていない。しかし、両者はシーズン中に負傷にも苦しめられており、ランパード監督は長期的に結果を出すためには、改善する点もあると話している。それでも、長期離脱から復帰した2人が、来季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の出場権獲得、そしてFA杯優勝に向けた戦力になることを期待している。

 2018-19シーズンの終盤にアキレス腱を負傷したロフタス=チークについて、ランパード監督は最高の状態に戻るのは来季以降だと考えているようだ。

「両者は似たような状況にあるが、それぞれ違っている。ルベンは、長期にわたって試合に出場していない。ロックダウンになる前に、U-23の試合に何試合か出場させようとしていた。そのため、ルベンについては、状態を回復するのに良い時間になったと思う。彼はとてもフィットしているけど、現実的にはプレシーズンを過ごして迎える来シーズンの活躍が期待される。その時が来るのが待ち遠しい。もちろん、だからといって今も貢献できないわけではない。途中出場するかもしれないし、先発出場するかもしれないが、彼は本当に違いを作ってくれる」

ハドソン=オドイの課題を指摘 「日々の練習から努力をしなければいけない」

 ハドソン=オドイは、プレミアリーグの選手で初の新型コロナウイルス感染者となり、さらに復帰に向けたトレーニング中にも小さな負傷に苦しめられた。コンディションを上げているなか、左ウイングではアメリカ代表FWクリスティアン・プリシッチが存在感を示しており、先発の座をつかもうとしている。

 ランパード監督は、練習から安定感を欠いていることが、彼のブレークを妨げたと感じているようだ。

カラムは今季、ルベンよりも多くの試合に出場している。彼は日々の練習から努力をしなければいけないし、正しい取り組みをしなければいけない。そして試合に出場する機会を得たら、試合で成果を発揮しないといけない。クリスティアン・プリシッチやウィリアンとも違いを出せる。カラムがチームに入った時、途中出場でも、先発出場でも、私たちのために何ができるかを示さなければいけない」

 若い選手たちを重用してきたランパード監督は「彼らは、2人とも若く、2人ともに信頼を置いている。この短い期間で、それぞれインパクトを残してくれるだろう」と、シーズン終盤の活躍に期待を寄せた。

 来季はドイツ代表FWティモ・ヴェルナーやモロッコ代表FWハキム・ツィエクの加入も決まっているチェルシー。新戦力の加入前に、どれだけアピールできるかは、来季のポジション獲得にも大きな意味がありそうだ。
Football ZONE web編集部)

チェルシーのランパード監督(右)がハドソン=オドイの課題を指摘【写真:Getty Images】