「ご飯おかわり無料サービス」で知られる定食チェーンやよい軒」が「出汁茶漬け」用の「出汁」を一部店舗で無料提供していることが話題を呼んでいる。

やよい軒を展開するプレナスの広報担当者はJ-CASTニュースの取材に対し、「やよい軒の新たな『シメ』の楽しみ方として開発した」と意図を語った。

約40店舗で実施中、今後は順次拡大予定

やよい軒は、プレナス福岡県)が全国に384店舗(20年6月現在)を展開する定食チェーンで、ステーキ揚げ物焼き魚など様々な定食メニューラインアップしている。大きな「売り」の一つは白米を何度でも無料で「おかわり」できる点で、食欲旺盛な学生らにとってはありがたいサービスとして知られてきた。

そうした中、やよい軒2020年2月7日から「かつお出汁」の無料提供を一部店舗ではじめた。出汁はポットに入れられ、同じく無料提供の漬物、おかわり自由な白米とあわせて「出汁茶漬け」を作ることができる。7月8日現在、全国43店舗で実施している。新型コロナの影響で一時展開を見合わせていたが、今後は順次拡大を予定する。

従来、やよい軒ユーザーの間では、おかわり自由な白米と漬物、そして「お茶」を使って「お茶漬け」を作る楽しみ方が知られている。いずれもよそえる量に上限はないことから、食べようと思えば何度でも食べられる「無限茶漬け」として一部で親しまれてきた。プレナスの広報担当者も「無限茶漬け」の存在を「把握していた」といい、今回の出汁茶漬け用の出汁は「やよい軒の新たな『シメ』の楽しみ方として開発した」と語る。

ツイッター上では7月7日頃からサービス内容が話題になり、「定食屋に求めるものってこーゆーの」「無限に食えそう」などの意見が飛び交った。サービスの反響について担当者は「おかげさまで好評なご意見を多くいただいております」とコメントしている。

19年春の有料化騒動で「価値の大きさを把握」

やよい軒の「ご飯おかわり無料サービス」をめぐっては、19年4月に一部店舗で実施した「おかわりの有料化」が波紋を呼んだ。価格は30円からと低額で、料金を支払えば何回もおかわりできる仕組みだったものの、ツイッター上では有料化に抵抗感を示すユーザーが続出。タレント伊集院光さんも、ラジオ番組で「由々しき問題」とコメントした。有料化は「テスト」だったため同年5月末で終わったが、担当者は「やよい軒による『おかわり自由』の価値の大きさを把握した」と振り返る。

今回の「出汁茶漬け」はやよい軒の特徴を生かしたサービスと言えるが、拡大にあたっては、定量のご飯を自動でよそう「ごはんおかわりロボ」の導入も並行して進める。従来は「おかわり」の際は、客がご飯をよそう形だった。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大にともない、3月から4月にかけて従業員がよそう形式に変更。さらに「新しい生活様式」への対応が求められる中で、接客時の接触リスクを減らすロボットの開発を決めた。今後は全店舗への導入を予定している。

既存店の前年度同月比売上高は、各地で緊急事態宣言が出されていた4月に52.8%、5月に55%と大きく低迷した。しかし、5月末に緊急事態宣言が解除され、「ごはんおかわりロボ」の導入をはじめた6月には76%まで回復。ロボット導入店は6月10日時点で40店舗だったが、7月はさらに導入店舗を増やす。担当者は「外出自粛が解除され、お客様が安心・安全に対するプライオリティー(優先順位)が高くなり、安心、安全なところで食べるというところの価値が高くなった」と分析し、「よりお客様の選択しやすいブランドになっていければ」と語った。

やよい軒が「出汁茶漬け」用の「出汁」を無料提供(画像はプレナス提供)