新型コロナウイルスの影響によるF1の大掛かりな日程変更に伴い、新たなグランプリが誕生した。開幕戦オーストリアGPの舞台だったレッドブルリンクに残って連闘で開催される12日決勝の「シュタイアーマルクGP」だ。

開幕戦オーストリアGPで優勝したメルセデスのバルテリ・ボッタス(ダイムラー提供)

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 F1は原則として1国1開催で、国名をグランプリ名に掲げることになっているが、開幕戦で「オーストリアGP」を使用しており、サーキットのある州の名前を取ってシュタイアーマルクGPを名乗ることになった。かつてはシュタイアーマルク公国が存在した地でもあり、元「国家」とみなしてGP名に採用したとみられる。

 ちなみにF1が世界選手権化された1950年以降に国名を名乗らなかったグランプリは存在する。

 都市名のレースでは草創期にF1のシリーズに組み込まれていた1950~60年の米インディアナポリス500のほかに、57年の伊ペスカラ(イタリア)、81~82年の米ラスベガスシーザーパレスGPとも)、82~88年の米デトロイト、84年の米ダラスがある。米国ではアメリカ東GP、アメリカ西GPの開催例もある。

 このほかに名前が多用されたのはヨーロッパGP。83年に英ブランズハッチで初開催され、以降、独ニュルブルクリンク、英ドニントンパークスペイン・ヘレス、同バレンシアアゼルバイジャン・バク市街地を舞台に計23回実施された。日本でもTIサーキット英田(現・岡山国際サーキット)で94、95年にパシフィックGPが開催された。パシフィックとは太平洋のことだ。

レッドブルリンクでの2週連続開催で2レース目は「シュタイアーマルクGP」を名乗る(ホンダ提供)

 今季は8月に英シルバーストーンでも2週連続開催があり、1週目は旧来のイギリスGPを、2週目は「F170周年記念GP」を名乗る。

 今季は計8戦の開催が決まっていたが、今月10日に新たに2グランプリがシリーズカレンダーに追加された。1つは9月27日決勝のロシアGP。もう1つは9月13日決勝の「トスカーナGP」。フェラーリのお膝元でもある伊ムジェロサーキットで初開催されるグランプリで、F1運営会社のチェース・キャリー最高経営責任者は「ムジェロでは初のレースで、フェラーリのF1参戦1000戦目にあたる」とした。

 昨季の最終戦だったアブダビGPは開催国名のアラブ首長国連邦UAE)ではなく、都市名がついているが、UAEを構成するアブダビ首長国で開催されており、国名とみなされている。

 シュタイアーマルクGPの名称は新型コロナウイルス禍の急場しのぎで使われるもので、今年が最初で最後となるもよう。優勝者は歴史にその名を残すはずだ。

[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)

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原則として1国1開催のF1 コロナ禍の特例で新グランプリが誕生「シュタイアーマルクGP」