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 自動車の運転は若葉マークだけど、オートバイの運転はバッチリというバイク女子の美環さん(自称・永遠の18歳)。そんな彼女にとって、イタリアオートバイは「色々規格外なんですよ。それに見た目がカッコイイ!」と、特別な存在なのだとか。ならばイタリアクルマはいかに? ということで、アルファ ロメオのCセグメントハッチバックジュリエッタ・ヴェローチェ1750 TBI」に触れてもらうことになりました。美環さんにとって初のイタリア車はいかに?

アルファ ロメオジェレミー・クラークソン!?

 コロナによる緊急事態宣言で外出自粛をしていた間、美環さんはアマゾンプライムビデオ自動車番組「TopGear」や「The Grand Tour」を見まくっていたとのこと。特に「TopGear」でMCのジェレミー・クラークソンリチャード・ハモンドの2人が、クルマスタイリングを4段階で評価し、“The Cool Wall”と名付けられたボードの適当な位置に写真を貼っていくコーナーが好きなのだとか。その中で「アルファ ロメオはいつもカッコいい(Cool)なんですよね。他にも番組内でのアルファ ロメオはいつも特別扱いで」というのが、彼女にとって同社のイメージ。あとはイタリアクルマということだけ。

 現在販売されているジュリエッタは第三世代と呼ばれるモデル。日本では2012年から販売を開始しました。2017年マイナーチェンジを実施し、今回紹介する「ヴェローチェグレードが誕生しました。

 フロントマスクアルファ ロメオアイデンティティーであるトライローブ(三つ葉)を大胆にあしらった個性的なデザイン。ちなみに以前はシルバーでしたがブラックとすることで、精悍さが増した印象を受けます。そしてこちらも個性的なアダプティブフロントヘッドランプキセノンランプに4連LEDを配した丸みを帯びたデザインは、釣り目が主流になりつつある日・独のクルマとは一線を画します。この個性的なフロントマスクに美環さんも「カッコいいですね」とニコニコ

 ジュリエッタは5ドアしか設定されていませんが、リアのドアハンドルはドアの高い位置、Cピラー部分に隠されるように設置されているため、遠くから眺めると3ドアのように見えます。ルノーでも行なわれている手法ですが、これが実にカッコイイ。ラテンの血はカッコイイが正義なのでしょう。ホイールはアルファらしいデザインブラック仕上げとすることで、引き締まった印象を与えます。

 18インチホイールの隙間からは、赤いキャリパーが顔を覗かせます。履くタイヤは環境を考えたイタリアピレリ初の「グリーン パフォーマンスグレード「CINTURATO P7」で、タイヤプレッシャーモニタリングシステムを搭載しています。

 リアに回ると、曲線的なラインを描くLEDテールランプが目を惹きます。夜に特に映えるこのデザインは、遠目から見て「あ、アルファ ロメオ」とわかるものです。

魅惑の車内空間! 乙女のハートをガッチリキャッチ

 女子にとってエクステリアよりインテリアの方が大事だそうで、入念にチェックする美環さん。「見た目がカッコイイですね。ダークグレーを基調として、ところどころに差し色で赤を入れたデザインは落ち着いた雰囲気で◎。あとシートの手触り、座り心地がとてもイイですね。なにより見た目より広く感じますね!」と高評価。ですが「このクルマ、ドリンクホルダーが無いんですか? ここ? え? 太いボトルが入らないんですけれど……。それにアームレストを倒すとペットボトルが取れないじゃないですか!」とビックリ

 「イタリアペットボトルって小さいのかなぁ」と頭を巡らせます。他にも日本車に慣れた目では収納が少ないのが気になるところ。さらにスマホ充電に便利なUSBレセプタクルも1個しかありませんでした。

 運転席はスポーティーですが、やたら派手なわけでもありません。見やすく、なにより作りもしっかりしている印象。メーターパネルには、ベンジィーナやアクアイタリア語表記。適度なゆったり感のあるシートは、電動式の高さ調整やリクライニングを装備。シートはかなり高くまで上がりますので、小柄な美環さんでも座布団ナシで十分対応できました。

 「このハンドルの手触り、イイです!」とスムースレザーに大満足。確か以前試乗したアウディ「A1」も、このレザーだった気がします。ちなみに美環さん的にスポーティーグレードで採用されがちなスエード系の素材は滑るので苦手とのこと。チルトとテレスコも備えられているのも高評価。

 ハンドルにはパドルシフトが用意されていましたが、シフトレバー側でもセミオートマのギア選択ができます。足元は日本車やドイツ車と比べて、ちょっと狭い印象。でありながらペダル類は大きいというもので、足が大きな人だと踏み間違えるかも。一方、足の小さい美環さんにはちょうどよいとのこと。

 装備面に目を向けると、日本車に慣れた目からすると不満がないわけでもありません。クルーズコントロールは用意されていますが、適切な車間距離を保つ機能などは用意されていません。なにより「バックカメラがないばかりか、バック時に警告音を発しない」ことには驚き。きっとイタリアの人は、助手席に座った女性がときめくという、左手を助手席に回して振り向きながらバックをするのでしょう。ちなみにソナーは用意されていますので、目視バックに不慣れでも安心です。

 リアシート欧州車の常ともいえる、ちょっと足元が狭めなもの。ちなみにチャイルドシートの取り付けに便利なフックが用意されていました。エアコンの吹き出し口も用意されていますので、不快さは少ないと思います。

 荷室は十二分に広く、もちろんハッチバックではおなじみのシートを倒して、という使い方も可能です。なお、ハッチバックドア電動式ではありません。面白いのはトランクスルーが用意されていること。ちょっとした長物を収納する際に便利です。愛猫家の美環さんは「猫の出入り口にいいかも!」と、自ら猫のように「ひょっこりはん」をする写真を撮ってTwitterに投稿するなど、面白がっていました。

必要にして十分すぎるパワートレイン

 エンジン1750ccの直列4気筒 DOHC 16バルブ インタークーラー付きターボ。最高出力は240馬力/5750rpm、トルクドライブモードの切り替えで、最大30.6kgm/1850rpm、34.7 kgm/2000rpmとなっています。ガソリンハイオク専用でタンク容量は60リットル。ちなみに、JC08モードでの燃費は10.8km/リットルとなっています。アイドリングストップ機構は装備されていません。排気音は2000回転から結構太い音が室内に響き渡り、スポーティーな気分を高めます。

 ギアはアルファTCTと呼ぶ乾式クラッチの6速セミオートマ。ラフなアクセル操作をすると相応のシフトショックはありますが、街中でガクガクすることはありません。実にスムーズかつスピーディーな変速をします。

 前出のモード切替を行なうと、トルクのほかシフトタイミングと電動パワーステアリングの重さが変わります。パワーステアリングは速度感応型のようで、駐車場では軽い操作、ワインディングではしっかりとした手ごたえとなります。とはいえ、日本の普通車に比べると重ためで、箸より重たい物を持ったことがないという美環さんがどう感じるかは気になるところでした。

アルファ ロメオは意外とフレンドリー
「このクルマ、運転しやすいです!」

 今回も美環さんのホームコースである、奥多摩周遊道路とその周辺で試乗を開始。初心者マークを貼って室内に乗り込む美環さん。運転初心者アルファ ロメオは手強い相手かも、ましてコロナの影響で暫くステアリングを握っていなかったこともあり不安が募る関係者は、固唾をのんで見守ります。

 ですが、最初の一言は「このクルマ、すっごく運転しやすいです!」と満面の笑顔。「気持ちがいいですね、このクルマ。自分の気持ちにピッタリ合うんです」というではありませんか。乗り心地は日本車のスポーツグレードよりも硬めなのですが、まったく気にならない様子で、これは助手席に座っていた時も同じ感想とのこと。「しっかり感があっていいですね。揺れ戻しが少ないから長距離乗っていても疲れづらいかもですね」だそうだ。

 「助手席に座っていた時は、結構下からの音(ロードノイズ)が聴こえるクルマだなぁと思っていたのですが、エンジン音を含めてクルマを運転している、運転を愉しむという気持ちにさせてくれますね」と、こちらも◎。

 気になるのはボディーサイズ。美環さん的には、一回り小さなBセグメントがお好みなのですが「全然気にならないです。でも、窓ガラスの映り込みが多いのと、窓の棒(Aピラー)が太いから、そこはちょっと見ずらいかもです」だとか。

 「なんか、久しぶりに運転したのですけれど、私、運転が上手になった気がします」と饒舌に語る美環さん。確かに今まで以上に余裕が感じられます。アルファ ロメオは玄人好みのクルマだと思っていたのですが、初心者に優しく、運転しやすいクルマであることに関係者一同は驚きを隠せません。

 筆者も気になったのでステアリングを握ると、適度な荒々しさと上質さが見事にバランスした、実に楽しいクルマというのが第一印象。FFだとかATだとか馬力だとか、そういうスペックまわりとクルマの楽しさは関係がないと言いたくなるほどの快感ドライブが楽しめました。特に驚きはコーナーリング。緩やかで適度なロールは「さすが!」のバランスで、オンザレールの楽しさに溢れています。

 スポーツモードにしてエンジンの回転数を積極的に上げると、さらに楽しさアップ! あまたあるCセグメントのスポーツハッチの中でも、ジュリエッタは最高に楽しい乗り物だと断言しましょう。きっとステアリングを握った人は、誰もがアルフィスタ(アルファ ロメオ信者)になるに違いありません。

 どこか近寄りがたい印象だったアルファ ロメオネガティブな部分がないわけではありませんが、いいクルマではありませんか。美環さんも終始笑顔。「イタリアの人って、人生を楽しんでいますよね。バイクからもクルマからも、そういったところを感じました」とのこと。そして「人生を楽しむ上で、多少のことは気にしちゃダメなんですよきっと。木を見て森を見ずなんでしょうね」との名言をいただきました。

 さて、次は何に乗りましょうか。お楽しみに。

バイク女子・美環、アルファ ロメオでイタリアの官能性に触れる