中国メディアの百家号は7日、日本と中国の寝台列車を比較し「日本は車内でのびのびと過ごせるのに対し、中国は多大なる我慢を強いられる」と、その違いは大きいと伝える記事を掲載した。

 記事は、日中それぞれ独自の文化や習慣があるとはいえ、「日本と中国の寝台列車の違いは大き過ぎる」と主張。中国人の生活は便利で豊かになり、都市部のインフラは日本とも何ら相違ないほどに整備が進んだとしながらも「寝台列車に関しては、あまりの差に比べることすらできない」と嘆いた。

 日本は寝台列車は随分と少なくなっているが、今なお存在する寝台列車は単なる移動手段の提供ではなく、「豪華で優雅な時間」を提供するサービスに変化している。記事は「日本の寝台列車はまるで移動する別荘のようだ」と表現し、快適に伸び伸びと旅を堪能することができるのが日本の寝台列車なのだと紹介した。

 中国高速鉄道の寝台車両にも等級があるが、運賃の高い座席は2人と4人部屋があり、個人の空間が広いのである程度快適に過ごすことは出来るが、シャワー室などは無い。運賃の安い座席は、向かい合わせの3段ベットなので個人の空間は非常に狭く、さらに単独のカーテンが無いので、横になれば向かい合わせの人と顔を合わせることになる。また、車窓があるのは下の座席のみなので、狭い空間で景色も見れず、ひたすら寝て長時間を耐えることになるため、「多大なる我慢を強いられる」という表現がぴったりだ。

 車両の設備やサービスを比較すると、日本の寝台列車との差にがっかりする中国人は少なくないが、運賃で考えると中国の寝台列車は確かに安い。たとえば北京ー深セン間の2360キロメートルを鈍行の安い寝台席で移動する場合はわずか4000円ほどで移動でき、高速鉄道寝台列車でも1万円ほどで移動できる。航空チケットは時期にもよるが片道で4万円はすることを考えると、中国寝台列車は快適でなくとも極めて高いコストパフォーマンスを持っていることは確かだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

のびのびと過ごせる日本の寝台列車、我慢を強いられる中国の寝台列車=中国報道