世田谷美術館が開催中の特別展「作品のない展示室」が好評を博しています。文字通りに作品は一切展示せず、展示室そのものと、窓から見える砧公園の景色を見せる趣向です。

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●「作品のない展示室」開催概要

 砧公園内に位置する同館は、建築家の内井昭蔵氏が「生活空間としての美術館」「オープンシステムとしての美術館」「公園美術館としての美術館」をコンセプトに設計。広い窓を多数備え、周囲の環境と一体化しようとする、開放的な建物となっています。

 せっかくの窓も普段は作品保護のため閉鎖されていますが、同展の期間中は全開放。砧公園の夏景色を存分に味わえます。

 同展の企画は、新型コロナウイルスの影響で、展覧会の準備に支障が生じ、海外から作品を借用するのも難しい状況から生まれたもの。苦境を逆手に取り、普段は見られない建築や風景の魅力を伝える妙案といえるでしょう。Twitterでは「何も見てないのに良いもん見たわ……」「空間の美」「美術館は建物だけでも芸術」などと、観覧者から多数の賛辞が寄せられています。

普段はスライディングウォールで閉ざされた窓を全開放