本当に今やるべき?

本当に今やるべき?

政府の観光支援事業「Go Toキャンペーン」の一部が7月22日から始まるのを前に、全国に反対の動きが広がっている。同キャンペーンは、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた観光や飲食などの需要を喚起するものだが、恩恵を受けるはずの自治体からは困惑の声が挙がっている。

同キャンペーンでは、宿泊代金などの35%を補助。9月以降は、さらに15%を旅先で使えるクーポン券として発行することを予定しており、東京など新規感染者が再び増えている都市部から各地方に多くの人が移動する可能性がある。

青森県むつ市は観光施設の閉鎖検討 感染止まらなければ「政府による人災」

山形県の吉村美栄子知事は、14日の定例会見で「この時期に全国一斉にスタートするのは、いかがなものか」とキャンペーンの実施を疑問視。一定の経済対策になることは認めた上で「地方としては手放しでは喜べない」と率直な思いを口にしている。

青森県むつ市の宮下宗一郎市長も13日、同キャンペーンに対して「キャンペーンによって感染拡大に歯止めがかからなければ、政府による人災だ」と激しく批判。さらに「市としては市民の生活を守っていく責務がある」として、県外からの利用が想定される公共の観光施設などを中心に閉鎖する方向で検討を始めている。

ツイッターでは同日、ハッシュタグ「#Go Toキャンペーンを中止してください」がトレンド入りする事態になった。「東京から感染者を拡散しないで」「観光地だってウイルスの運び屋には来て欲しく無いのが本音」などと懸念の声が広がっている。

一方、むつ市の宮下市長らに寄せられたのは称賛の声だ。はてなブックマークには

すごい決断したな。先陣切って動くのは大変だっただろうに」
「立派だなぁ。これは観光客も守ることになるね」

と一早い行動を好意的にとらえるコメントが目立った。

予定通りならば一週間後に始まるGo Toキャンペーン。全国的に広がった反対を押し切って強行しても、観光客は心から楽しめるのだろうか。旅行の醍醐味は、生活圏を離れて非日常を楽しむものだが、行き先で歓迎され、気持ちよくお金を使ってこそ双方に利がある。少なくとも、今はまだ”時期尚早”と言わざるを得ないのが大多数の見方だろう。

Go Toキャンペーン、各地から反対の声 都市部から地方への移動に自治体警戒