東京製鐵は、2021年3月期の配当を前期比で「増配」とする予想を、2020年7月15日15時に発表した。これにより、東京製鐵配当利回り(予想)は2.50%となり「連続増配期間」は"2期"から"3期"に更新される見通しとなった。

 東京製鐵が発表した2021年3月期の配当予想によると、2021年3月期の予想配当は中間配当(9月)が「8円」、期末配当(3月)が「8円」、合計の年間配当額は「1株あたり16円」となっている。

 東京製鐵の2020年3月期の配当は「1株あたり15円」だったので、前期比で「1円」の増配となる。今回の増配発表によって、東京製鐵の配当利回り(予想)は2.50%となった
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 東京製鐵はこれまで「新型コロナウイルス感染拡大による業績への影響を算定することが困難」との理由で期末配当予想を未定としていた。しかし本日、同様に未定となっていた通期業績予想とともに期末配当予想が発表され、年間の予想配当も明らかになった。

 なお、2021年3月期の業績予想が「減収減益」であるのに対して配当予想は「増配」となっているが、東京製鐵によると「利益配分の基本方針としては、一定の株主還元を保つという考え方を採るのではなく、総還元性向は業績に応じて決定することを原則としている」とのこと。今後、新型コロナウイルスの感染拡大などにより業績が想定よりも悪化した場合には、減配や配当利回りが低下するリスクもあるので注意しておこう。

東京製鐵の過去10期の配当の推移は?

■東京製鐵(5423)の過去10期の配当の推移
年間配当額 年間配当額
2012/3 5円 2017/3 10円
2013/3 2円 2018/3 10円
2014/3 2円 2019/3 13円
2015/3 6円 2020/3 15円
2016/3 8円 2021/3 16円
(予想)

 東京製鐵は2019年3月期以降、連続増配を継続しており、2021年3月期の配当予想「1株あたり16円」が予想通りに実施されれば”3期連続増配”を達成することになる
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 また、東京製鐵の配当額の伸び具合にも注目しておきたい。連続増配が始まる直前の2018年3月期から2021年3月期までの3年間で、東京製鐵の年間配当額は「1株あたり10円」から「1株あたり16円」まで、1.6倍に増加している。
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東京製鐵の配当利回りは?

 東京製鐵の2020年7月15日時点の株価(終値)は638円なので、配当利回り(予想)は以下のようになる。

【※東京製鐵の配当利回り
株価:638円
年間配当額:中間8円+期末8円=16円
配当利回り:16円÷638円×100=2.50%

 東京製鐵の配当利回りは2.50%。2020年6月の東証1部の平均利回りは2.15%(配当実施企業のみ)なので、東京製鐵の配当利回りは「やや高め」と言える。なお、東京製鐵株主優待を実施していない。
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 東京製鐵は、鉄スクラップリサイクルを通じて鉄鋼製品を製造・販売している国内最大手の電炉メーカー。粗鋼やH形鋼の生産量は国内1位。2021年3月期(通期)の業績予想は、売上高25.5%減、営業利益64.2%減、経常利益63.6%減、当期純利益60.1%減と軟調(すべて前期比)。
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東京製鐵
業種 コード 市場 年間配当額(予想)
鉄鋼 5423 東証1部 16円
株価(終値) 単元株数 最低投資金額 配当利回り(予想)
638円 100株 6万3800円 2.50%
※株価などのデータは2020年7月15日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。