サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い)

サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。

今回は、元イタリア代表FWのフィリッポ・インザーギ氏がユベントス時代に決めたハットトリックだ。


現在はセリエBのベネヴェント指揮官を務めるインザーギ氏だが、現役時代はマーカーの視野から消え、絶妙なタイミングゴール前に飛び出し、一瞬の動きでゴールを奪うストライカーとして、セリエA通算370試合に出場し156ゴールを記録した。

1998年5月10日に行われたセリエA第33節のボローニャ戦では、その特徴を遺憾なく発揮している。

先制されたユベントスは34分、敵陣左サイド深くから、MFジネディーヌ・ジダンが中央へと折り返すと、相手DF2人の間でフリーになっていたインザーギが頭で決め、同点に追いつく。

エンドが変わった50分、インザーギオフサイドラインぎりぎりの位置からジダンスルーパスに反応。冷静にGKとの1対1を制し、ゴール左隅へと流し込んだ。

その後、ユベントスは相手MFロベルト・バッジョゴールで同点に追いつかれるも、81分に再びインザーギが決める。

サイドからのクロスに、またもフリーになっていたインザーギが左足で合わせ、勝ち越しゴールを記録した。

まさにインザーギ氏のゴールへの嗅覚と決定力の高さを象徴するような見事なハットトリックだった。

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