9月17日は「モノレール開業記念日」。1964年に、浜松町と羽田空港を結ぶ東京モノレールが開業したことにちなんだ記念日だ。

東京モノレールには11の駅があり、一番利用客が多いのは浜松町駅で、1日に約10万7000人が利用する。続いて羽田空港第1ビル駅羽田空港第2ビル駅が合わせて約6万人。その後には天王洲アイル駅、流通センター駅と続く。ほかにも整備場駅や天空橋駅といった駅があるが、地元の人やそこで働く人以外はあまり馴染みがない駅といってもいいだろう。

東京には数えきれないほどの駅があり、長年東京に住んでいる人でも、降りたことがない駅が当然のように存在する。そういった馴染みのない土地を、休日を使って散策してみたいと考えたことがある人もきっと多いのではないだろうか。そこで今回は「モノレール開業記念日」にちなみ、東京モノレール天空橋駅について、街の特徴や訪れた際の楽しみ方をご紹介したい。

【画像A】東京モノレール天空橋駅」。駅舎は旅客機ジェットエンジンを模してデザインされている

まずは天空橋駅の由来。天空橋とは駅周辺を流れる海老取川に架かる橋の名前。橋自体は茶色の鉄橋で、およそ“天空橋”というカッコいい名称で呼ばれる雰囲気は感じられないが、橋の上からは離陸する飛行機を眺めることができ、飛行機好きにはたまらないロケーションだ。

【画像B】天空橋。駅と住宅街をつなぐ橋なので、人通りは結構多い

この天空橋が架かる海老取川を隔てて、西側には住宅街が、東側には広大な更地、そして航空各社の整備場が点在。また、駅周辺には羽田の安全を守る穴守稲荷神社が、そして徳川家や島津家からも厚く信仰されていたという羽田神社がある。駅を降り立った際には、正直“なにもない”という印象を受けるが、少し足を延ばせばちょっとしたパワースポット巡りも可能だ。

【画像C】天空橋の上から撮影。西側には住宅街が、東側には広大な更地が広がる

天空橋に訪れた際になによりもおすすめしたいのがやはり飛行機の観賞。遠目ではあるが、次々と離陸する旅客機の様子は、飛行機ファンならずとも見応えがある。観賞ポイントとしては、駅を降りて環八通りのほうへ歩いた辺り。フェンスの先には小型機がいくつか停まっており、間近で飛行機が動く様子が見られるほか、もっと先へ目を向ければ、凛々しく飛び立っていく旅客機を眺めることができる。

【画像D】離陸する飛行機

さらに天空橋が架かる海老取川では釣りを楽しむ地元の人も多く、そこに混じりながら、釣りと飛行機観賞、両方を楽しむのも手だ。ビール片手にのんびりと過ごすのもいいだろう。

さて、今回は羽田空港を一望できる天空橋駅周辺をご紹介した。広大な滑走路を眼前に臨み、また飛びゆく飛行機の勇姿をのんびりと眺められる環境は、日々のストレスを解消するのには最適だ。これからの涼しい季節にぜひ訪れておきたいスポットである。

撮影:筆者