カニエ・ウェストが、現地時間の2020年7月20日深夜に次々と意味深なツイートを連投し、その大半を間も無く削除してしまったことから、ファンの間で彼の健康状態を心配する声が上がっている。

 カニエはその前日に、米サウスカロライナ州で初の選挙集会を開催したが、後頭部に“2020”と剃り込みを入れ、防弾チョッキを着用した姿で登壇し、脈絡のない話を約1時間も続けた挙句に突然泣き出す場面もあったことが話題を呼んだばかりだった。

 深夜のツイートは、まず何のコメントも付けずに故マイケル・ジャクソンの「ブラック・オア・ホワイト」のミュージック・ビデオを投稿するところから始まった。そこから彼は、妻のキム・カーダシアン・ウェストと義母のクリス・ジェンナーが自分からの電話に出ないことに文句を言うツイートを投稿したり、キムが2007年に米誌プレイボーイのモデルを務めたことを暗に非難するかのように、「ノース(二人の娘)の母親が、(娘)にはプレイボーイの写真なんか絶対撮らせないだろうと、俺は自分が信じる神に命を預けたのだから、これはもう神の責任だ。俺は(スタジオがある米ワイオミング州の)牧場にいる、迎えに来いよ」とツイートしたが、別の投稿では、「俺は妻を愛している。俺の家族は俺の隣で暮らさなければならない。もやはE(リアリティ番組『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』の放送局E!)やNBCが決めることじゃない」と綴っている。E!ニュースの報道によると、キムは現在4人の子どもたちとロサンゼルスの自宅に滞在している。

 また、何の説明もせずにカニエが、「NBCがビル・コズビーを閉じ込めた」とだけツイートしたことから、複数の性的暴行容疑で服役中の元人気コメディアンの名前がTwitterでトレンドする事態となった。

 カニエの精神状態を心配したキムは彼を連れ帰ろうとしたようで、「キムが医者を連れてワイオミングに飛んで、映画の“ゲット・アウト”みたいに俺を閉じ込めようとしていた。娘の命を助けたことで俺が昨日泣いたから」「映画“ゲット・アウト”が俺のことだってみんな知ってる」などとカニエツイートしている。彼は前日のスピーチで妊娠中絶に関する考えを示した際、“自分は娘を堕胎させたかったが妻が子どもの命を守ってくれた”という趣旨の発言をしてキムを怒らせたと報道されている。

 Twitterでは、心配したファンが“Pray for Ye”(カニエのために祈ろう)というハッシュタグをトレンドさせるなど、カニエの健康状態に関心が集まっている。彼はこれらの投稿をほとんど削除したあと、「もう音楽に集中するよ」と投稿し、トラックリストらしきスクリーンショットと共に、母親の名前を冠したニュー・アルバム『Donda』を7月24日にリリースすると発表した。

 2020年の米大統領選挙への立候補を発表したカニエだが、スピーチを行ったサウスカロライナ州を含め複数の州で登録が間に合っていないと報じられている。

カニエ・ウェスト、深夜のツイート連投にファンから心配の声