スペイン国内では、やはり日本代表MF久保建英の去就への関心が高まっているようだ。

久保は、FC東京から2019年夏にレアル・マドリーへと加入。プレシーズンファーストチームに帯同し、一定の存在感を示した。しかし、久保の前には大きな壁が立ちはだかった。それは、「EU圏外枠」というもの。レアル・マドリーは、EUのパスポートを持たない選手を3人ファーストチームに登録することが可能だが、その枠を久保が争うこととなった。


結果として、ブラジル出身のDFエデル・ミリトン、FWヴィニシウス・ジュニオール、FWロドリゴ・ゴエスがこの3枠を使うことが決定。久保がマドリーでプレーするためには、Bチームに所属し、試合ごとに登録されるというものだが、主戦場がラ・リーガにならないことが問題に。結果として、マジョルカへレンタル移籍となった。

1年間の武者修行を経て、ラ・リーガでもある程度プレーが可能であることを証明した久保。しかし、このEU圏外枠の問題は解決されていない。スペインマルカ』が久保の来シーズンの去就を予想する上で、1つの可能性について言及。それは、スペインの国籍を得るというものだが、そのハードルがかなり高いことを紹介している。

まず、大きな問題となるのが、日本国籍の問題だ。日本の法律では通常は二重国籍が認められておらず、一定の条件下のみで認められることとなっている。

その条件は、「国籍法が制定された1985年1月1日以前に二重国籍だったこと」、「父親が外国人で父親の国籍を取得すること、または両親の1人が日本人で地権のある国で生まれ、誕生した際に他の国籍を取得すること。ただし、その場合は22歳までに国籍を選択する必要がある」、「意図せずに他の国籍を取得すること」となる。

久保の場合はこれに当てはまることがなく、二重国籍は認められない。また、スペイン国籍を取得するためには、居住が問題となるが、スペインの法律で条件が定められている。

「申請者が申請の直前に合法的、継続的に10年間スペインに居住する必要がある」というもの。また短縮される条件もあるが、5年間の条件は「難民と認定された人」、2年間の条件は「イベロアメリカ(スペイン語ポルトガル語を話す、かつてスペインポルトガル植民地だった地域、主に中南米など)の国民か、アンドラフィリピン、赤道ギニアポルトガル出身、またはセファルディ(スペインポルトガルまたはイタリアなどの南欧諸国や、トルコ、北アフリカなどに15世紀前後に定住した者)」というもの。そして1年間は、「スペイン人と結婚し1年経っているもの。また、法的、事実上の別居していない者」となる。

しかし、この場合でもスペイン国籍か日本国籍を選ぶ必要が出てくるとのこと。一方で、マドリーに多く所属するブラジル人選手はEUパスポートを取得できる可能性が高いため、久保の枠を空けてもらうという手もあるのだ。実際に、ヴィニシウスがスペイン国籍取得のための試験を受ける予定で、2020年後半から2021年頭には取得できる見込みとも報じられていた。

ただ、スペインマルカ』は、いずれの条件にしても久保がスペイン国籍を取得することが困難であり、スペインに限らずヨーロッパプレーする上では常にコミュニティの外にいることになるとし、法律が変更される以外は困難であるとしている。

EU圏外枠というルールに縛られることになる久保は、実力でその座を奪うしかないため、ジネディーヌ・ジダン監督の決断に委ねられることになる。引き続きレンタル移籍となる可能性が高く、多くのオファーが来ているとのこと。果たして、新天地はどこになるのだろうか。

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