全日空ANAが、成田~ホノルル線に使っている大型旅客機エアバスA380型機。

外装に可愛らしいホヌ(ウミガメ)が描かれたこの旅客機を、成田空港やダニエルKイノウエ空港で見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。

最近、フライングホヌがお散歩飛行に出かけたという情報が入ってきましたのでお届けします。



ANAのハワイ専用飛行機 フライングホヌ





大型旅客機A380型機は、日本の航空会社のなかでANAが初めて採用した機体です。
ダニエルKイノウエ空港を就航先にしていることから、外観に「ホヌ(ウミガメ)」のデザインが施されているのが特徴です。


「FLYING HONU/フライング ホヌ」という愛称が付けられたこの旅客機は、2019年にANAブルーでハワイの空をイメージした1号機「ラニ/Lani」がデビュー。

続いてエメラルドグリーンで「ハワイの海」をイメージした2号機の「カイ/Kai」が翼を広げ、2020年の春には、サンセットオレンジで「ハワイの夕陽」をイメージした3号機の「カラ/Kala」が飛び立つ予定でした。



カイくんが3ヶ月ぶりに大空へ





世界がコロナ禍の渦に巻き込まれると世界中で渡航が制限され、国際線の需要も減少してしまいました。

ハワイも旅行者に対して「今はハワイに来ないで」と呼びかけ、フライングホヌの「ラニくん(1号機)」と「カイくん(2号機)」は3月25日成田着のフライトを最後に羽を休めることになりました。


当初の予定ならすでに飛行をはじめていたはずの「カラちゃん(3号機)」に至っては、その姿を報道陣に披露したものの、デビューが延期となっている状態です。


そんななか、フライングホヌの次男「カイくん」が6月22日、3ヶ月ぶりに成田空港から大空へと飛び立ちました。
しかし、このフライトではなんと、乗客が一人も乗っていませんでした。

そろそろハワイ線復活かと勘ぐってしまいたくなりますが、なぜこのような飛行が行われたのでしょうか。



今回の飛行の理由は?





今回のフライングホヌの飛行は、「フェリーフライト(回送飛行)」とも呼ばれているテスト飛行。
ANA側からの説明として、「次のフライトに向けていつでも安全で安心して運航ができる状態を保つため」だということでした。



航空会社の旅客機は定められた期間飛ばずにいると、だいたい90日を目安に時間をかけて念入りに整備する「重整備」を行わなければなりません。

そのため地上での整備に加え、一定期間でフェリーフライトすることで、重整備をしなくても安全に飛行できるように機体の調子を保っているのです。
「カイくん」のフライトは13:30頃に成田を離陸して、千葉県の海の上を飛行して、26分ほどで成田に戻ってきました。

また、後日1号機の「ラニ」もフェリーフライトが行われる予定です。
残念ながら今回のフライトはダニエルKイノウエ空港までの飛行ではありませんでした。

「トラベル・バブル構想」などいろいろな話題が出ていますが、航空会社もハワイも少しずつ準備が進んでいる様子。

今はもう少し我慢の時ですね。
ハワイ専用飛行機のフライングホヌ「カイくん」がお散歩飛行へ♪