赤ちゃんの衣類は生まれる前に水通しをしますが、他にも水通しした方が良いものがあるのでしょうか?水通しについて詳しくご説明します。

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■水通しっていったい何のこと?水通しが必要な生地と目的
水通しはどんな目的があり、どんな生地に必要なのでしょうか。
・水通しって何のこと?

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水通しとは、衣類や肌着、タオルなどを赤ちゃんが着る前にあらかじめ水洗いすることです。マスクやスタイなどを生地からハンドメイドする際にも必要となる作業で、仕上がり後の縮みや歪みを防ぐために生地の段階でガーゼなどの生地を水洗いすることを水通しといいます。




・水通しはどうして必要なの?水通しをする目的

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水通しをする目的は、主に3つあります。

(1)ノリを落として生地を柔らかくし汗を吸収しやすくする
新品の衣類には加工をしやすくするためにノリがついています。ノリのついた生地は吸湿性・吸水性が落ちているため、汗を吸いにくいです。ゴワゴワした肌触りとなり、赤ちゃんのデリケートな肌を刺激する可能性もあるため水通しが欠かせません。

(2)ホルムアルデヒドの除去
ホルムアルデヒドは、縮みやしわを防いでくれるため衣類に使われている化学物質です。刺激が強い物質のため、肌にふれることで皮膚障害やアレルギーに繋がる可能性があります。しっかり落として、赤ちゃんの肌トラブルを防いであげたいですね。

(3)生地が縮むのを防ぐ
天然繊維の生地は洗濯によって縮みやすいですが、繰り返し洗濯するうちに縮みにくくなる性質があります。ハンドメイドする際に生地の段階で水通しをするのはちょっとめんどくさいですが、10%以上も縮んでしまう生地もあるようです。縮みやすい生地は縮ませてから作ることが大切で、それにより寸法が狂わずにきれいに仕上げることができます。



・水通しするべき生地はどんな生地?

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リネンやコットンは、水を含むと特に縮みやすい性質です。ハンドメイドで生地から作る場合は、水通しをすることできれいに仕上がりますよ。



・水通しの後に必要な地直しって何のこと?

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地直しとは、生地にアイロンをかけるなどして歪みやたるみを整える作業のことです。水通しをした生地はシワになったり布目がずれたりするため、仕上げとして地直しが必要です。地直しをすると、マスクやスタイなどを作るときにきれいに仕上がりますよ!

■使う前に水通ししたい!水通しが必要なのはどんなもの?
具体的にはどんなものに水通しが必要なのでしょうか?説明していきます。
・生まれたばかりの赤ちゃんのお洋服や肌着など

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生まれたての赤ちゃんの肌は大人の半分の薄さ。とても敏感で肌のトラブルを起こしやすい時期です。赤ちゃんの肌に直接ふれるお洋服や肌着、寝具などは水通しが必要です。
通常よりもホルムアルデヒドの規制が厳しい生後24カ月以内のベビー用品は、袋に入って売られていることもありますね。袋に入れずに陳列された衣類は、ほかの衣類からホルムアルデヒドが移染する可能性があるため、ノリを落とす意味でも1歳くらいまでは水通しするのがおすすめです。



・買ったばかりのタオル

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新品のタオルにはノリがつきものです。ノリがついたタオルは水をはじくため、汗や水を吸い取る力が弱くなります。買ったばかりのタオルは一度水通しし、吸水性をアップさせてから使うことをおすすめします。タオルの水通しは自宅の洗濯機でのお洗濯でOKです。



・マスクを手作りするときのガーゼ生地

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ガーゼを使ってガーゼマスクを作る場合、薄いシングルガーゼではなくダブルガーゼを使うことが多いですよね。また、手ぬぐいやさらしで作ることもできますよ。ガーゼやさらしは縮みやすい素材ですので、水通ししないとあとで縮んでしまい歪んだマスクになってしまいます。水通しすることで、色落ちする素材なのかどうか判別できます。色移りを防ぐため、複数の生地を同時に水通しするのではなく、1枚ずつにするといいですよ。



・スタイを手作りするときのガーゼ生地

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スタイを作る場合も、ダブルガーゼを使うことが多いです。縮みやすいガーゼは、仕上がり後の縮みを防ぐため必ず水通しを!スタイを作るときは裏地に吸水性の高いガーゼなどの素材を使用し、表面には気に入った柄の生地を使うのもおすすめです。表地にリバティプリントの生地を使うのも、おしゃれでかわいいですよ!花柄が特徴的なリバティプリントは、上質なコットン生地であるタナローン生地でできています。一般的なコットンと比べほとんど縮みませんが、裁断前に水通しをしておくと安心です。



・入園グッズを手作りするときの生地

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入園グッズを作るときにおすすめなのがオックス生地。平織りの生地で、しっかりとしていてとても丈夫!通気性も良く、品の良い光沢もあります。オックス生地は綿でできているため、水洗いすると少し縮みますが、入園グッズの水通しは必ずしも必須ではなくケースバイケースです。寸法をどうしても維持したい場合は水通しするのが良さそうです。

■地直しが必要かどうかで変わってくる水通しのやり方は?
一般的にハンドメイドする際の生地は地直しが必要になります。一方で購入した赤ちゃんのお洋服やタオルは地直しが不要です。それぞれの水通しの方法を見ていきましょう。
・ハンドメイドするときに必要となる水通しのやり方は?

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1.
バケツや洗面器に水を張り、生地を蛇腹状に折りたたんでしっかりと水に浸けます。
ガーゼの水通しの時間の目安は30分です。
2.
シワのないようにきれいに折りたたんで、手のひらでたたき水気を抜きます
雑巾しぼりをすると布目が歪むため注意。脱水機にかける場合は、軽く水が滴らない程度になれば大丈夫です。
3.
しわを伸ばして陰干しを。乾ききらないように注意し、半乾きの状態で地直しの作業に移ります。
・購入した赤ちゃんのお洋服やタオルなどの水通しのやり方は?
購入した赤ちゃんのお洋服やタオルは洗面器を使って手で優しくもみ洗いしてすすいだら、良く絞ってしわを伸ばして干します。洗濯機を使う場合は、「弱洗い」または「水洗い」コースで洗濯します。洗濯物がカラッと乾く天気のいい日を選びましょう!

■ハンドメイドするとき、水通し後に必要な地直しのやり方は?
水通しによりシワになったり布目がずれたりした生地を整える地直しの方法を説明していきます。
1.地の横と縦の布目を垂直に整えます
2.素材に応じてあて布をし、スチームアイロンをかけます。
ウールやシルクなどデリケートな生地にアイロンをかけるときは、素材を確認して温度に気をつけてくださいね。


■水通しを覚えて必要なときにやってみよう!

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新しいものを買ったときやハンドメイドするときに必要となる水通し。水通しの目的や方法などをご紹介してきました。水通しが必要になったときは、参考にしてみてくださいね。
(mamagirl
掲載:M-ON! Press