歯の健康のために大事な成分フッ素についての基礎知識をおさらいしましょう。


■虫歯にならない?フッ素の効果とは?

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CMでもよく聞くフッ素。虫歯予防に必要なのはわかるけど、実際はどんな働きをするの?

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フッ素ってどんなもの?何に含まれているの?
フッ素とは、虫歯を予防してくれるミネラル成分で、実は身近なほとんどの食べ物に含まれています。肉、魚、貝類や海藻のほかにも野菜や果物、砂糖、塩などの調味料や、お茶の葉などにも入っているんです!何気なく食べているものから、フッ素を取り込んでいたんですね。
フッ素は虫歯予防にどんな効果があるの?
フッ素の虫歯予防の働きは3つ。
1.磨き残しのプラーク(歯垢)が作る虫歯菌の働きを弱め、歯が溶ける要因の酸の量を抑えます。
2.歯から溶け出た大切な成分のカルシウムやリンを歯に戻す再石灰化を促進します。
3.歯の表面を酸に溶けにくい性質にして、歯質を強化します。

いつもの歯磨きにこの3つの効果がプラスされればより歯を健康に保てますね。
・子どもだけでなく大人の歯にもフッ素は必要
まだ歯の表面が弱い子どもにとって、フッ素による歯質強化や再石灰化促進は虫歯予防の大事な要素です。歯質強化や酸の抑制は、大人の虫歯予防にも効果的。また、大人になると加齢により歯の根元が露出してきます。歯の根元の虫歯抑制にもフッ素は有効です。

フッ素は口内にとどまらせることが重要!
フッ素歯磨きの後も口内に残り、口の中で効果を発揮し続けます。しっかり口の中にとどめておくことが重要です。
・すすぎは少量のお水を使って1回でOK!
できるだけフッ素を長く口の中にととどめておくために、すすぎは少ない水で1回だけにしましょう。何度もすすぎをしてしまうと、せっかくのフッ素が流れて虫歯予防に十分な効果が得られません。
・虫歯リスクが高まる就寝前に使用するのが効果的
眠っている間は唾液の分泌が減って、虫歯菌が繁殖しやすい状態になります。就寝中の虫歯菌抑制のためには、就寝前の歯磨きで汚れを落としながらもフッ素をしっかり口の中にとどめることが重要です。


■どうやって選ぶ?大人のフッ素入り歯磨き粉の選び方

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年齢や自分の歯の状態に合った歯磨き粉の選び方をご説明します。
・虫歯になりやすい人はフッ素含有量1,000ppm以上配合のものを選ぶ
過去に治療した歯がある人、歯ぐき下がりで根元が露出しているひとは虫歯リスクが高いので、より虫歯予防の効果が期待できるフッ素濃度高めの歯磨き粉を選びましょう。フッ素濃度が1,000ppm以上の歯磨き粉がおすすめです。ただし、6歳未満の子どもには歯のエナメル質に不透明班が生じるフッ素症の危険があるので、使用しないよう注意が必要。大人用子ども用できちんと分けて使えるように管理しましょう。
・キシリトール配合で虫歯菌を抑制する
キシリトールには、フッ素といっしょになって、歯を硬くする効果があります。また、キシリトールは虫歯の原因菌の働きを弱めることができるので、フッ素と共に毎日の歯磨きに取り入れれば虫歯予防に効果的です。
・研磨剤入りのホワイトニング歯磨き粉は使用頻度に注意する
海外では歯のホワイトニングは一般的に行われていましたが、日本でも最近は力を入れる人が増えていますね。その影響でホワイトニング歯磨き粉も人気の商品です。ただ、歯の黄ばみを落とすための研磨剤入りの歯磨き粉を毎日使用していると、歯の表面が徐々に削れていきます。削れた表面には細かな凹凸ができて、汚れが溜まりやすくなることも。使用頻度には注意が必要です。
歯周病予防には殺菌成分・抗炎症成分配合もチェックする
大人の歯を健康に保つなら、虫歯予防と同時進行で歯周病予防も行いたいですよね。浸透殺菌成分や抗炎症成分配合の歯磨き粉なら、歯周病予防にも効果的です。浸透殺菌作用のあるIPMP(イソプロピルメチルフェノール)や、抗炎症作用のあるトラネキサム酸などの成分が配合されているものを選ぶのがおすすめです。

■成分や含有量にも注目!子どものフッ素入り歯磨き粉の選び方

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虫歯リスクにさらされる子どもの歯。子ども用の歯磨き粉選びについてご説明します。
・うがいができるようになったら歯磨き粉の練習を
歯磨き粉の使用開始時期の判断はうがいができるかどうか。辛みや泡立ちが少ないものから練習をするのがおすすめです。うがいができない時期に歯磨き粉を使う場合はすすぎ不要のジェルタイプの商品もあるので、チェックしてみてくださいね。
・6歳未満はフッ素濃度500ppmを目安に
フッ素配合の歯磨き粉は歯の生え始めから使用でき、6歳になるまではフッ素濃度500ppmが推奨されています。まだうがいが上手にできない子どもには、親の仕上げ磨きのときに少量から始めるのがおすすめです。
・研磨剤や発泡剤が入っていないものを
子ども用の歯磨き粉は大人の歯磨き粉より研磨剤や発泡剤がやや少ないのが特徴です。研磨剤、発泡剤なども使用方法を正しく守れば、特に危険はありませんが、子ども用に作られている歯磨き粉を選ぶと安心ですね。
アレルギーが心配なら天然成分のものだと安心
まだ小さい子どものうちは何にアレルギー反応を示すかわからないので、直接口に入れるものにはこだわりたい、という人も多いですよね。不安な人には天然成分の歯磨き粉もあります。ただ、気になることがある場合はまずは歯医者さんに相談してみるのがおすすめです。

■大人のフッ素入り歯磨き粉おすすめ3選
大人歯磨き粉もフッ素入りでしっかり虫歯予防!
・口内へのフッ素の滞留性を高めた新処方!Check-Up standard

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『LION(ライオン)』の「Check-Up standard(チェックアップ スタンダード)」550円(税抜)は、低研磨、低発砲、低香味のソフトペーストタイプ。泡立ちも少ないので、すすぎの水は大さじ1杯程度の少量で1回だけでOKです。しっかりフッ素が歯にとどまり、虫歯を予防してくれます。



フッ素が高密着して歯を守る!システマハグキプラス

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システマハグキプラス」728円(税込)は、薬用の組織修復成分アラントインが歯周病を防いで、歯茎を活性化してくれます。1450ppmの高濃度フッ素配合で、歯質を強化して虫歯から守ります。



・予防歯科のポイントをこれ一本でトータルケア!クリニカアドバンテージ

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1450ppmとフッ素を高濃度に配合した「クリニカアドバンテージ」298円(税込)。歯垢を落とす、細菌を増やさない、フッ素をとどまらせる、という予防歯科の3つのポイントをケアしてくれます。ソフトミントシトラスミント、クールミントの3種類から選べます。

■子どものフッ素入り歯磨き粉おすすめ商品3選
子ども用のフッ素入り歯磨きも最近は種類が豊富ですね!
・歯の生え始めの頃から使えるハキラ はみがきジェル

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『BeanStalk(ビーンスターク)』の1歳半から使える「ハキラ はみがきジェル」646円(税抜)は、フッ素500ppm配合です。ジェル状で、歯磨き後はガーゼなどでふきとるだけでもOK!歯磨き粉デビューにもおすすめの商品です。



フッ素はしっかり950ppm配合!Check-Up kodomo

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「Check-Up kodomo(チェックアップ コドモ)」250円(税抜)は、低発泡・低研磨・低香味の歯磨き粉。フッ素950ppmで、しっかり歯を守ります。ストロベリー、アップル、グレープ味の3種類から選べます。



フッ素カルシウムを取り込んで歯質を強化!ドゥークリア こどもハミガキ

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SUNSTARサンスター)』の「ドゥークリア こどもハミガキ」は、歯の健康のために必要なカルシウムを積極的に取り込み、歯質を強化してくれます。グレープ味・イチゴ味、辛みが少ないソフトミント味の3種類あります。ソフトミントに慣れていれば大人の歯磨き粉への移行がよりスムーズに行えますね。小売希望価格の180円(税抜)です。

フッ素配合の歯磨き粉で大人も子どもも虫歯リスクなし!

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フッ素配合歯磨き粉のご紹介をしました。フッ素は歯を守る働き者!歯医者さんでフッ素を塗る時間が取れない人も、毎日の歯磨きフッ素のパワーをプラスしてしっかり歯を守りましょう!
(mamagirl
掲載:M-ON! Press