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 2020年3月18日IntelモバイルノートPC向け第10世代Coreプロセッサー(開発コードネームIce Lake)搭載MacBook Airが登場した。リモートワーク環境強化の一環でノートPCを刷新したい人の中には、この新型MacBook Airが最有力候補になっている人も少なくないだろう。しかし、MacBook Airは最安モデルでも11万5280円と決して安い買い物ではない。

 そして、どうせ購入するのなら最安仕様のデュアルコアのCore i3モデルよりもクアッドコアのCore i5モデルにしたいという人も多いだろう。しかしながらCore i5にカスタムすると価格は12万6280円とさらに高価になる。とは言え、ストレージにおいてはデフォルト256GB SSDから512GB SSDへカスタムするだけで13万7280円に上がるので、それと比べればかわいいものだろう。

 と言うわけで、本稿は最安仕様のMacBook Airを最低限のカスタムでCore i5にしたモデルを用意し、256GB SSDと貧弱なストレージ環境を外付けストレージで補おうというのが主旨である。いまどきのノートPCのストレージは高速なNVMe SSDであることは当たり前だが、例えばカスタムで1TBに大容量化すればMacBook Airの場合、+4万4000円もする。そこで、今回紹介したいのが日本サムスンの外付けSSDSamsung Portable SSD T7 Touch」(以下、T7 Touch)だ。1TBモデルでも2万7000前後と、内蔵SSDのカスタムよりもお得だ。

 また、同社のThunderbolt 3接続対応外付けSSDSamsung Portable SSD X5」(以下、X5)という選択肢もおもしろい。価格は1TBモデルで5万4500円前後と値は張るものの、公称速度はシーケンシャルリードで最大2800MB/s、シーケンシャルライトで最大2300MB/sと、最安MacBook Air内蔵SSDよりも高速な点がウリ。もちろん、USB 3.2 Gen 2接続のT7 Touch(最大1050MB/s)よりも速く、例えばより高速なSSDを搭載しているThunderbolt 3をサポートするPC間でデータの受け渡しをするなら、X5のほうがオススメだ。そして、MacBook AirThunderbolt 3ポートを2ポートも備えているのでぜひ活用したいところでもある。

コストパフォーマンスで選ぶならT7 Touch

 まずはT7 Touchからスペックラインアップを紹介しよう。

 T7 Touchセキュリティー機能は専用ソフトウェアによるパスワード設定のほか、指紋認証によるアンロックが可能だ。

 USB Type-C to CケーブルUSB Type-C to Aケーブルが付属し、USB Type-Cポートがあるデバイスなら、Windows PCやMacAndroidデバイスなど、幅広い機器で活用できる。また、編集部で試した限りではUSB Type-CポートのあるiPad Proでも使えた。非公式な使い方ではあるが、一旦Windows PCで指紋設定をすれば、iPad Proでもアンロックできた。詳しくは既出記事を参照してほしい。

とにかく速さで選ぶならX5

 続いてはX5のスペックラインアップだ。

 なんと言ってもX5最大の特長はThunderbolt 3接続による高速アクセスだ。そのぶん一般的な外付けSSDと比べると高価であることは否めないが、4K動画などの大きなデータを頻繁にやりとりする人なら作業時間を大幅に短縮できるというメリットがある。また、X5も専用ソフトウェア上でパスワードを設定できるので、セキュリティーも安心だ。

 2つのモデルを比べると、容量単価が安くてUSB規格準拠で扱いやすいのがT7 Touch。容量単価が高く、Thunderbolt 3でデバイス側の対応が限定されてしまうが超高速でデータを扱えるのがX5といった住み分けだ。自分の用途に応じて選択してほしい。

X5は内蔵SSDよりもはるかに高速!

 ここからはT7 TouchとX5をMacBook Airに接続し、その実力を見極めたいと思う。用意したのは各1TBモデルで、MacBook Airの内蔵SSDと比較していく。以下がMacBook Airの仕様となる。

 まずはWindowsでは定番のストレージベンチマークソフトCrystalDiskMark」のGUIに似ていることで有名な「AmorphousDiskMark」の結果から見ていこう。

 注目してほしいのは3段目の「SEQ1M QD1」の速度。MacBook Air内蔵SSDシーケンシャルリードが約1030MB/s、シーケンシャルライトが約1096MB/sのところ、X5はシーケンシャルリードが約2042MB/s、シーケンシャルライトが約1615MB/sと大きく超える速度を叩き出した。一方で、T7 Touchシーケンシャルリードが約700MB/s、シーケンシャルライトが667MB/sと内蔵SSDを下回る結果となったが、一般的なHDDと比べればはるかに高速で、使い勝手が悪い速度では決してない。

 とは言え、どちらの外付けSSDも公称最大速度からは遠い値になった。これはおそらくmacOS環境や検証ソフトによるものだろう。実際に、既出記事Windows 10環境で試したところ、T7 Touchは「CrystalDiskMark 7.0.0」で1000MB/s前後の結果を残している。そこで、Mac用の定番ストレージベンチマークソフトBlackmagic Disk Speed Test」も試し、macOS環境においてもう少し高い速度が出ないかどうか探ってみた。

 内蔵SSDリード速度は1221.7MB/sとAmorphousDiskMarkの結果よりも高速になった程度だが、T7 Touchリードライトも800MB/s超えと速くなった。そして、なにより注目したいのはX5で、リード2372.8MB/s、ライト2049MB/sとそのポテンシャルを十二分に感じた。

 また、このベンチマークソフトは左下の枠でさまざまな動画フォーマットにおける読み書きで快適に使えるかどうかを判断できる。その基準においても、X5は内蔵SSDやT7 Touchでは×マークがついている「10 Bit YUV 4:2:2」の「2160p60」でOKを示すチェックマークがついているため、4K動画制作に十分な能力を備えていると言っていいだろう。

まとめ:コスパのT7 Touch、速さのX5、MacBook Airの用途に応じて選ぼう

 今回のレビューを通してわかったのは、MacBook Airをなるべく安く買って足りない容量は外付けSSDに頼ろうというのはなかなかいい選択肢であるということだ。T7 Touchなら内蔵SSDのカスタムよりも低価格で容量を確保できるし、X5なら内蔵SSD以上のアクセススピードが期待できる。一般的な用途なら前者で十分メリットが得られるだろう。動画制作など大きなデータを扱うなら後者を買っておくのが無難だろう。

 また、両者ともは専用ユーティリティソフトパスワードロックが設定できるのもポイントが高い。T7 Touchなら指紋認証も使えるので、仕事にも安心して使えるはずだ。もちろん、リモートワーク環境で会社のバックアップストレージがここ最近使えていないという人にもオススメしたい。筆者も会社の机に3.5インチHDDの外付けストレージを置きっぱなしだが、これを機にサッと持ち運べてサッとアクセスできる外付けSSDに切り替えようと思った次第だ。

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Ice Lake搭載MacBook Airの容量不足を外付けSSDで解決、コスパと速さどちらで選ぶ?