お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦が7月28日放送の「石橋、薪を焚べる」(フジテレビ系)に出演し、新人時代にとんねるず石橋貴明から浴びた痛烈な言葉を打ち明けている。

 現在、YouTubeチャンネル「中田敦彦のYouTube大学」が人気を博し、学問的な雑学や情報を若者向けに発信している中田。石橋との接点は決して多くはなく、初めて対面したのがデビューして「2~3年目の頃」で、「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系)出演時だったという。

 人気コーナー「モジモジくん」への出演を果たし大御所との共演を飾るも、当時はまだ新人だったため、中田は「ぷるぷる震えていて何もできなかった」と回想。収録後には石橋から「10年早かったんじゃない?」とショッキングな言葉を告げられ、「それがシンプルにぐうの音も出なくて、本当、そうなんだって思った」と自らの未熟さを痛感したようだ。

 これを聞いた石橋が「希望を持った青年の心を折ってしまったんだ、俺の一言が」と苦笑いするも、中田は「いや、何も間違いがないので、本当に10年早いなと僕自身も思って、凹んで、もう二度と呼ばれないなと思って、本当に10年呼ばれなかった」と反省。そして、奇しくも今回の「薪を焚べる」のへ登場で、「モジモジくん」での共演から「ちょうど10年経ってるんです」と明かすと、「それを今、お話できていることが本当に光栄です」とひと回り成長した状態で再共演できたことを喜んでいる。

オリエンタルラジオは、まだ吉本興業のお笑い養成所在学中のアマチュアの段階からM-1グランプリ準決勝への進出や、レギュラー番組の獲得など、異例ともいえる吉本史上最速のブレイクを達成。わずか芸歴1年目にしてニッポン放送からラジオ番組のレギュラーも任され、冠番組も続々と確保。中田はかつてのオリラジの異常なスピード出世について、『吉本が行った盛大な実験』だと表現したこともあり、デビュー間もない若手をゴリ押しして、どこまで通用するかを試していた可能性を指摘しています。しかし、ラジオ収録中の相方・藤森慎吾とのマジ喧嘩事件や、冠番組の低視聴率なども重なり、芸人としての場数の少なさや未熟さを露呈。石橋との初共演を飾ったのはちょうどその時期で、『10年早い』という石橋の言葉は、早すぎる出世を遂げていた彼らの力不足を完璧に見抜いていたものだったといえるでしょう」(テレビ誌ライター)

 中田はオリラジが“震えて”何もできなかった「モジモジくん」の中で、共演したアンタッチャブルが爆笑をかっさらい、石橋からも「面白い」と絶賛されていたと回顧。しかし、当時のアンタッチャブルはすでに芸歴15年を超える下積みがあり、芸人としてのキャリアや経験値もオリラジを大きく凌いでいたといえる。

 今やバラエティ番組だけでなく、役者としての才能も発揮する藤森と、YouTubeを主戦場に圧倒的な再生回数を誇る中田。共にそれぞれが得意とする分野で存在感を確立するオリエンタルラジオだが、石橋との対面を果たすたびに、荒削りだった若手時代の記憶が呼び起こされてしまうのかもしれない。

(木村慎吾)

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