こんにちは。キッズ・マネー・ステーション認定講師、ファイナンシャルプランナーの渡邉詩子です。

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「がん」と聞くと皆様はどんなイメージをお持ちでしょうか。

「2人に1人はかかり、3人に1人は亡くなる」というフレーズはよく耳にするかと思います。残念ながら1981年以来、がんは日本人の死因トップに居座り続けております。

ですが「がん=死」かと言うと必ずしもそうではなく、今では早期発見、早期治療をすればほとんどのがんを治すことが可能になりました。

また一昔前はがんになっても本人に告知しないことが多々ありましたが、近年ではちゃんと本人に告知をし、患者が自分らしく納得のいく生活を形成するQOL(クオリティ・オブ・ライフ)とうい考え方が浸透してきております。

高齢化社会を生きる私達にとって「がんを知ること」こそが特効薬になると言っても過言ではありません。

既にご存知の内容もあるかもしれませんが、この機会に色々知って頂ければと思います。

がんができるメカニズム

私たちの体は約60兆個の細胞でできており、毎日細胞分裂を繰り返しています。

本来折りたたまれているDNA(遺伝子)は、細胞分裂をするためにDNAをコピーするときに折りたたまれた状態が解かれます。

この時に外的物質の影響を受けやすくなり、発がん性物質や放射線の影響を受けるとDNAに傷がつき突然変異を起こします。

この様な細胞は健康な人でも一日5000個は存在し、普段はこれらを免疫細胞がやっつけてくれています。言わば「5000勝0敗」の戦いが繰り広げられているわけです。

ところが、免疫細胞が見落としてしまうと、このコピーミスした細胞が死ぬことなく、「がん細胞」として分裂を繰り返し10年~20年かけて「がん」になります。

年を重ねるとDNAの傷は増すと同時に免疫が衰えてくるので、がんは基本的に高齢になるほど罹る病気です。ですが、若いからがんに罹らないとは限りません。

年間でがんになる方の3分の1は働き世代(20~64歳)と言われます。

がんの原因とは

がんは「遺伝」すると思っている方が多くいらっしゃいますが、実は遺伝要素は極めて少なくいわゆる「がん家系」と言われるものはわずか5%程度です。

つまり原因の多くは生活習慣病であり、とりわけ喫煙が一番の原因となっています。たばこには約60種類もの発がん性物質が含まれていますので、肺がんを始め他の臓器にも悪影響を及ぼします。

また「欧米型のがん」として大腸がん、乳がんや前立腺がんが近年増加傾向にあります。これは動物性脂肪の取りすぎが原因です。

乳がん、前立腺がんに関してはコレステロールを材料に性ホルモンが作られるので過剰分泌されるとがんになりやすいというものです。

その一方で、胃がん(ピロリ菌)、肝臓がん(肝炎ウイルス)、子宮頸がん(ヒトパピローマウイルス)と言ったウイルス性のがんも日本ではまだ多いです。

日々の予防の心得6つ

予防と検診、そしてがん保険の3本柱が大切

がんにならない様に先ずできることは、日々の予防に努めることです。

タバコは吸わない、また受動喫煙に晒される環境をなるべく避ける

・多量の飲酒は控える

・外食は控えめにし、バランスのよい食事を心がける(塩分や高脂質な食事を多量摂取しない)

・適度な運動を行い、質の良い睡眠を取るようにする

定期的に検診に行く

・がんに対する正しい情報を得て、がんを知る

「がん検診」安価でできる判定法も

この中でもぜひ実行してほしいのが、やはり「がん検診」です。

残念ながら日本の検診受診率は先進国の中でも最低水準と言われております(※1)。

味の素が2016年に全国20歳以上の男女約8500人を対象に行った「がんの予防意識」に関するアンケート内においてがん検診に行かない理由について、「お金と時間がかかる」が最も多い意見でした。

そんな人には朗報がございます!今年の1月よりそれらを解消できる検査法が既に実用化されております。

なんと尿一滴でがんの有無を8割以上の確率で判定できる検査法「N-NOSE(エヌノーズ)」は検査費用が一回9800円と人間ドック等に比べるとかなり安価です。

これは線虫という犬より優れた嗅覚を持つ微生物を使ってがん患者の尿に含まれる特有の臭いで判定するものです。

腫瘍マーカーより感度は良いものの、やはり擬陽性(実際にはがんがないのに“あり”の結果が出てしまうこと)の可能性が0とは言えないそうですが、反応するのは胃、大腸、肺、乳、子宮、前立腺など15種類のがんと多くなっています。

この検査では部位の特定までは判明しないものの、検診の入り口としては非常に手軽かつリーズナブルなので、企業の検診への導入依頼の問い合わせが殺到しているそうです。

検査の結果がんだとなった時を考えて、備えるべきはがん保険です。なぜわざわざ“がん”に特化した保険商品が存在するのかでしょうか。

一番の理由はがん診断給付金というまとまったお金が支払われることで経済的・精神的支援が大きいことです。

がんは5年間は再発や転移を気にしながら付き合う病です。

見つかった時のステージや部位により症状は千差万別なので、軽症であれば治療費は軽く済みますが、ある程度進行していると治療費の負担に加え治療に伴う就労の制限や休職による収入減が想定されます。

その状況下でがん保険によるまとまった給付金があると経済的にはもちろん、精神的な支えとしても大きいのではないでしょうか。

家族旅行や子どもの学資のための貯金を自身の治療のために取り崩すことになるのは非常に心苦しいものです。

「保険は家族に迷惑をかけないため=思いやりの産物」だとよくお客様にお伝えしていますが、これはもちろんがん保険にも言えることです。

なお上記の検査法で早期にがんが見つかるようになると現在加入されている方からの給付金請求が増える可能性があります。

そうなるとがん保険の保険料は今後右肩上がりになる可能性があるため、いつか入ろうと検討している方は早めの加入をおすすめします。

またバブル期に加入されているがん保険は「時代遅れ」とも言われています。それは支払いベースが“入院型”になっているからです。

昨今では放射線治療の普及や病院の病床数の兼ね合い等で、『入院を伴わない通院治療』が増えております。

また診断給付金は2年に1回が当たり前でしたが、年に1回支払われるタイプも出てきておりますので、上記理由と並行して時代に合っていて、実用性のある保険に切り替えを検討してみるのも良いのではないでしょうか。

(株)エージェントランド 渡邉詩子(わたなべ うたこ)

ファイナンシャルプランナー/キッズ・マネー・ステーション認定講師/家計整理アドバイザー

参考文献:がんのひみつ/東大病院 放射線科准教授・緩和ケア診療部長 中川恵

(※1)厚生労働省平成30年2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況 結果の概要P10~11