テレビなどに出演する人たちは見知らぬ人からファンレターや、時には苦情などあらゆるメッセージを受け取ります。

そんな視聴者からのメールで命を救われたといってもいい、幸運な女性がいます。

アメリア・フロリダ州のテレビ局『WFLA』のニュース番組でリポーターを務めるヴィクトリア・プライスさんは、いつものように番組に出演した後、視聴者から1通のメールを受け取りました。

こんにちは。ちょうどあなたのニュースレポートを見て、首のしこりのようなものが心配になったんです。

どうか甲状腺の検査を受けてください。あなたの首を見て、自分自身のことを思い出したんです。私の場合はがんでした。

お体に気を付けて。

@WFLAVictoria ーより引用(和訳)

これが視聴者が見た番組のスクリーンショット。右側に映っている女性がヴィクトリアさんです。

視聴者からのメールでがんを発見

ヴィクトリアさんはこのメールを受け取った後、病院で検査を受けました。

すると結果は、視聴者の女性と同じ、甲状腺がんだったのです。

甲状腺にできたがんは少し広がっていたため、腫瘍とリンパ節の切除手術を行うことになりました。

ヴィクトリアさんはすでに手術を終え、回復中であることをツイッターで報告しています。

毎日多忙な日々を過ごしていたヴィクトリアさんは今回の視聴者からのメールをもらうまで、甲状腺のしこりにはまったく気付かず、自覚症状もなかったのだそう。

彼女はメールをくれた視聴者に感謝の思いをつづっています。

パンデミックが始まって以来、私はジャーナリストとして常に全力を注いでいました。このもっとも重要な健康問題について報道しながら、自分自身の健康にはもっとも無関心になっていました。

視聴者からのあのメールを受け取っていなかったら、私は絶対に医師に電話をすることはなく、がんは広がり続けていたでしょう。考えても恐ろしいです。

私はメールをくれた女性に一生感謝します。まったく見ず知らずのその女性は、わざわざ知らせてくれる義務はないのに、そうしてくれたのです。

今、世界は困難な状況です。どうかあなた自身のお体を大事にしてください。そしてお互いに気遣い合いましょう

@WFLAVictoria ーより引用(和訳)

現在療養中のヴィクトリアさんのもとには同じ病気を経験した人やファンからたくさんの励ましが寄せられています。

忙しい日々を過ごしていると、健康に気を使うことが後回しになってしまうこともあるでしょう。

だからこそもし身近な誰かに対して何かが気になった場合は、さりげなく伝えることで病気の早期発見につながることもあるはずです。

ヴィクトリアさんのいうとおり、自分自身はもちろん、誰もがお互いに他者の健康も気遣うことが大切ですね。


[文・構成/grape編集部]

出典
@WFLAVictoria
@WFLAVictoria