タイの首都バンコク郊外で6時間も迷子になっていた子犬が、助けを求めて飛び込んだのは馴染みの動物病院だった。飼い主にどうしても会いたかった生後4か月の子犬の小さな冒険を『Bangkok Post』『Bored Panda』などが伝えている。

タイバンコク郊外サムットプラカーン県にある動物病院「Phuttaraksa Animal Clinic」に7月7日夜8時過ぎ、黒のブル・テリアのミックス犬が現れた。病院前の様子は監視カメラが捉えており、子犬は病院入り口のガラス窓から中を覗いて吠えてみたり、前足で戸をガリガリするなどして必死に何かを訴えているかのようだ。

するとしばらくして子犬の存在に気付いた女性スタッフが入り口の戸を開け、何やら子犬に話しかけている。その後スタッフは一旦戸を閉めているが、「入れてくれ」とばかりに吠え、その場を動かない子犬を可哀そうに思ったのであろう、院内に招き入れた。

『Bangkok Post』によると、同動物病院の獣医サンデン・チョテパナス氏(Saengduen Chotepanus)は他の動物の治療で忙しくしていたが、子犬はサンデン獣医を見つけると嬉しそうに尻尾を振って甘えてきたのだという。

名前こそ思い出せなかったものの子犬に見覚えがあったサンデン獣医は、病院のファイルをチェック。その子犬が生後4か月の“キュー・ングン(Khiew Ngern)”であることを突き止めた。キューは同病院で何度か予防接種を受けており、スタッフはすぐに飼い主のスニー・ブンワラさん(Sunee Bunwara)に連絡を取った。

実はスニーさんはこの日、バンコク市内のレストラン「バイ・マイ・キッチン(Bai Mai Kitchen)」で働いており、仕事中に放し飼いにしていたキュー行方不明になっていた。

スニーさんは「午後2時頃にキューがいなくなったことに気付き、探したのですが見つからなかったのです。動物病院から電話をもらった時はホッとしましたよ」と明かし、こう続けた。

「もう帰ってこないのではないかと諦めていたのですが、キューは迷子になってレストランに戻ることができなくなってしまったのでしょうね。それで産まれた時からお世話になっている動物病院を覚えていて、助けを求めにいったのだと思います。」

スニーさんは連絡を受けてから約1時間後にキューと喜びの再会をしており、この時に撮影された写真では満面の笑みを浮かべていた。

ちなみにこのニュースには、「うちの犬もいなくなって、獣医から『ソファーで寝てますよ』と電話があったことがある」「頭がいい子犬だね」「見つかって良かったね。でも放し飼いにするのはよくないね」「うちの犬は8歳だけど、絶対獣医のところには行かないと思うよ。病院に行くと不安になるみたい」「私は動物病院で働いているの。うちの病院にも、嵐や雷の時にやってくる犬がいるのよ。きっと安全だって知っているのね」といったコメントがあがっている。

画像は『Bored Panda 2020年7月30日付「Lost Dog Goes To His Vet To Ask For Help Getting Back Home」(Image credits: Phuttaraksa Animal Clinic)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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