黒部ダムの見どころからグルメお土産まで、おでかけの前に知っておくと便利な情報を徹底レポート!(※記事内で紹介している展示やアトラクションイベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください)

【写真】絶景やダムカレーなど黒部ダムの魅力を大紹介

黒部ダムってどんなところ?日本最大級の水力発電ダム

世紀の難工事といわれた大事業として、1956(昭和31)年から7年の歳月をかけて建設されたアーチドーム越流型ダムの黒部ダム(黒部川第四発電所:通称くろよん)。えん堤の高さは186メートルで、これは日本一の高さを誇る。毎秒10~15トンの放水は大迫力。霧状となって流れ落ち、その様は必見だ。黒部ダムを見学するには、ダム展望台や放水観覧ステージ、新展望広場・レインボーテラスなどがおすすめ。

人をも阻む、手つかずの大自然が広がる秘境の黒部峡谷。そこに計画された黒部ダムの建設は、世紀の大プロジェクトとして語り継がれている。

終戦後の日本は復興が進み、高度経済成長期を迎えて生活も近代化。一方、その影響で電力不足が深刻化し、一般家庭では週3日の休電日が設けられたほど。そこで、関西電力が目を付けたのが、豪雪地帯であることから水量も豊富で、川の大きな落差もあり、水力発電にもってこいの申し分ない環境である、黒部峡谷の黒部川。総貯水量約2億㎥を見込んだ超巨大ダムの建設を考えたのだ。険しいアルプス山中にあることなどから、これまで何度も計画が断念されてきた場所でもあったが、社運をかけた厳しい大工事に決断が下された。

1956(昭和31)年10月、大町トンネル(現:関電トンネル)の掘削を始めた。春夏秋、そして極寒の冬も休まず工事を順調に続けていた矢先、軟弱な地層にぶつかった。入口から約1.7キロで、地下水をため込んだ大破砕帯と呼ばれる地層に遭遇。地下水とともに大量の土砂も噴き出し、工事は一時ストップしたのだ。それでも諦めず、それぞれの知識や経験を結集し、破砕帯約80メートルを約7カ月かけて突破したのだった。1958(昭和33)年2月に資材を運ぶための大町トンネルが貫通し、ここから本格的なダム建設が始まった。発電所はダムの約10キロ下流の地下施設にあり、ダムとの落差で発電している。

ダムえん堤は歩いて渡ることができ、ダムからは毎秒10トン以上の放水が行われ、水しぶきが舞い上がってくる。スケール感がハンパない壮大な黒部ダムは、昭和、平成、令和と、どの時代も訪れる人々を惹きつけてやまない。

■【イベント】超大迫力!黒部ダムの観光放水は必見!

黒部ダムの観光放水は6月26日から10月15日にかけて行われ、時間は6時から17時で季節により30分前後する。観光放水の観覧スポットはいくつかあり、見る角度によって迫力も異なる。扇沢駅からアクセスの場合は、まず黒部ダム駅構内から220段の階段を利用してダム展望台に上ろう。

標高1508メートルの展望台からは眼下に黒部ダムとダム湖、見上げると北アルプスの雄大な峰々を望むことができる。展望台から外階段を降りれば途中には放水観覧ステージがあり、さらに下に降りればおすすめの新展望広場・レインボーテラスに到着。放水口とほぼ同じ目線で間近で眺めることができ、その豪快な流れに感動すること間違いなし。

最後に、長さ492メートルのダムえん堤からも見下ろそう。轟音をあげて真下から飛び出す放水はダイナミック!風の強い日は水しぶきが舞い上がって水がかかることもあるので注意。

■【見どころ1】本物さながらのトンネルレプリカを展示

1956(昭和31)年から7年の歳月と延べ1000万人の人手をかけて完成した黒部ダム。工事の壮大なプロジェクトは、小説や映画、ドラマ、舞台、ドキュメンタリー番組などで題材となっている。なかでも、有名なのが、1968(昭和43)年に公開された、石原裕次郎主演の映画『黒部の太陽』。黒部ダム新展望広場特設会場では、映画の撮影セットレプリカを展示しているが、これは2017年に閉館した石原裕次郎記念館にあったトンネルレプリカを移築したもの。ほか、黒部ダム建設の歴史などもパネルや映像で展示紹介している。入場無料。

■【見どころ2】日本最高所の黒部湖遊覧船で黒部の自然を満喫しよう!

黒部ダムでせき止められた黒部湖は、満水時の湖面の標高が1448メートルあり、遊覧船としては日本一高所を航行する黒部湖遊覧船ガルベに乗ることもできる。このガルベの天井の一部は透明な窓になっており、船内から周囲の山々を仰ぎ見ることが可能。自然と一体になった気分が楽しめる。

新緑や紅葉、晩秋の雪景色や水面から見る黒部ダムの絶景は必見。遊覧船は約30分かけて周遊する。乗り場は立山黒部アルペンルートの黒部湖駅より徒歩約5分。6月1日から11月10日の期間で運航予定。乗船料は大人1100円。

■【グルメ黒部ダムを見下ろしながら黒部ダムカレーを楽しもう

こちらの名物グルメといえば、黒部ダムカレー(1100円)。ルーツ昭和40年代初頭、大町市の扇沢レストハウスアーチカレーとして提供していたのが始まりだとか。カレーライスは、かつては黒部ダム工事現場でも出され、作業員の胃袋と体を温めたたのだそう。

その後、黒部ダムレストハウスでも登場。黒部ダムレストハウスダムカレーは、アーチ型のライスと観光放水をイメージしたポテトサラダ、湖面の色を表現したホウレン草ピューレ入りエメラルドグリーンのルウ、その中に浮かぶフライは遊覧船だ。店内からは黒部ダムを間近に見渡すことができる。

■【お土産】レストハウスで“黒部ダムみやげ”をお持ち帰り

黒部ダム駅から徒歩約5分の黒部ダムレストハウスは、1階が売店とドリンクコーナー、2階はレストランと売店で、黒部ダムならではのオリジナル土産もそろう。おすすめは、黄色のヘルメット型のパッケージシュール黒部ダムチョコクランチで、半円形のチョコクランチがごろごろ入っている。また、黒部ダムトンネル工事が難工事だったことの象徴でもあるスコップを模したスプーンも、そのリアルさも相まって人気商品のひとつに。

■【アクセス黒部ダムへは富山県側からと長野県側からの2通り

標高1470メートルに位置する黒部ダムは、観光山岳ルートとして年間およそ100万人が訪れる人気スポットの立山黒部アルペンルートの中にある。行き方としては2通りある。

富山県側から

JR富山駅からすぐの電鉄富山駅から富山地方鉄道で約1時間、立山駅下車。立山駅までは車でもアクセスできるが、ここから車は侵入禁止の立山黒部アルペンルートへ。立山ケーブルカー、立山高原バス、立山トンネルトロリーバス、立山ロープウェイ、黒部ケーブルカーを乗り継いで黒部湖下車、徒歩約3分で黒部ダム。乗換え時間などもあるので、富山駅から黒部ダムまではおおよそ5時間程度はみておこう。

長野県側から

JR信濃大町駅から路線バスで約40分、扇沢駅下車。ここから車は侵入禁止の立山黒部アルペンルートへ。関電トンネル電気バスに乗り換え約16分、黒部ダム下車、徒歩約5分で黒部ダム

■【混雑情報】乗り継ぎや服装などに注意しよう

黒部ダムの混雑時期は、ゴールデンウィーク(GW)や夏休み(特にお盆時期)、9月末から10月中旬までの紅葉シーズンの週末など。

また、黒部ダムの観光だけではなく、立山黒部アルペンルートを走破する場合は、6つの乗り物を乗り継ぐことになる。乗り継ぎに時間がかかるため、なるべく早朝から行動し、時間に余裕を持って移動しよう。

そして、注意したいのが服装。黒部ダムの標高は1470メートルだが、立山黒部アルペンルートは室堂が2450メートルと標高が高いので、上着を1枚用意しておこう。また、歩きやすい靴を履いて散策するのがおすすめ。

■【新型コロナウイルス感染予防対策】

・入場の際はマスクをご着用の上、手洗いおよび手指の消毒にご協力ください。

・従業員はマスクの着用、検温、手指の消毒などの感染防止策を徹底しています。

乗り物は乗車定員を設けて運行しています。

・換気のため、乗り物の車窓を開放しています。

・各乗り物の車内および駅舎などの消毒、清掃を徹底しています。

・各駅のレストハウス、休憩場においては、発券機や机などの消毒の徹底、座席の減数などの感染防止策を徹底しています。

取材・文=アヴァン

新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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2020年7月時点の情報です。

壮大な歴史と景観を誇るアーチ式の黒部ダム