健康診断を会社に義務づけられ、人間ドックも定期的に受けろと言われ、保険会社のCMに不安をかきたてられ。人生100年、長生きしたいならまず検査と、何かとプレッシャーがかかる現代社会。しかし、その検査は本当に必要なのか? 今、各メディアが取り上げるこの問題、実際に健康診断で起きた悲劇を取材した。

◆杜撰な健診クリニックの実態。注射ミス3回、X線検査で「肺に影が」

 健康診断なんてどこで受けても一緒。そう甘く考えていると、痛い目を見ることも。田中正弘さん(仮名・32歳)は、会社指定の中で自宅から一番近いクリニックで毎年受診していた。

「例年、ひと通り受診して90分ほどで終わっていたのですが、去年は倍の3時間くらいかかりました。というのも、まずは採血の時にうまく注射針が刺さらず、3回もミスされたんです。別に血管が細くて刺しにくい体質ではなく、これまで刺し直しなんて経験したことがなかった。たまらず看護師の変更をお願いし、4回目でようやく採血ができました」

 さらに、胸部X線検査では「肺に影がある」と衝撃的な診断が。

「まったく心当たりがなく、前年の画像と比較しても明らかにおかしかったので、もう一度検査することになりました。すると、普通にきれいな肺の画像になった。つまり、最初の検査は病院側のミスだったんです」

 あまりに杜撰な検査に、さすがにクレームを入れるとクリニックから謝罪されたという。

「振り返れば、スタッフの対応が最初からぎこちなかった。入れ替えで質が低下したのかも。もう二度と、その病院には行きません」

 病院選びも重要な要素だ。

<取材・文/週刊SPA!編集部>

―[健康診断の真実]―


「最初に注射を刺した看護師は、若干手が震えていた気も……」と田中さん。肺に影があると言われ、相当ショックを受けたという