JR東海が13年ぶりに送り出した新型新幹線N700S」。そのCMについて、どうやって撮影したのか、指差喚呼している車掌は誰なのか……といった疑問をJR東海に聞いたところ、映像や制作背景の様々なトリビアや裏話が出てきました。

実はふたつのN700Sが同時に映っている!?

JR東海が13年ぶりに送り出した新型新幹線車両「N700S」。2020年7月1日デビューと同時に、テレビCMの放映が始まりました。第1弾はYouTube1000万回以上再生され、8月1日からは、内容が第1弾とリンクしている第2弾の放映もスタートしています。

この第1弾と第2弾のテレビCMに関する裏話やトリビアを、JR東海に聞きました。

隣にもいたN700S

N700Sライトが点灯するシーン、実は隣にも別のN700Sが停車。よく見ると、ライトが点灯するN700Sの車体へ、隣に停車しているN700Sの車体が映り込んでいます。

登場するN700Sはすべて量産車 確認試験車は出てこない

「実際にお客さまがご利用になる車両で撮影したかった」とのこと。確認試験車は、量産前に試験的な意味を込めて製造された車両で、1編成が存在します。

試運転の予定に合わせて撮影

撮影は、車両の検査や乗務員訓練のため行われたN700S量産車の試運転で行ったそうです。まず試運転のスケジュールがあって、それに合わせてどう撮影していくか、という形で、限られた時間のなか何をどうやって撮るか、車両部とひざをつき合わせて工夫したといいます。車内の映像も、試運転列車で撮影したものだそうです。

「鉄道の専門家」も参加

どうすればN700Sらしさ、東海道新幹線らしさを出せるか、車体の見え方やアングルチェックを事細かに行ったそうです。実際にCM制作を担当したJR東海社外のチームは、“鉄道の専門家”にも意見を聞いたとのこと。

よく映る静岡 そして崎陽軒「シウマイ弁当」登場のワケ

富士山のシーン 上り列車であることの意味は?

撮影の都合とのこと。レンゲの花が咲いていますが、季節はオールシーズンを意識しているそうです。

茶畑のシーンなど 第2弾はCGで人を加えた?

CGは舞い散るレンゲの花ぐらいで、あとは実際に撮影したものに、CM上の演出を加えた程度とのこと。つまり茶畑では、人がいるバージョン、いないバージョン、両方撮っているそうです。

静岡県内の映像が多いような気がするが…

東海道新幹線らしい“ばえる”スポット」を選んだ結果で、それ以上の意味はないそうです。

Queenの「Don't Stop Me Now」を採用した理由は?

曲、フレディ・マーキュリーの歌声の疾走感や、聞いていてワクワクするところが「新幹線」とマッチするから、だそうです。新型コロナウイルスによってCMの内容が変化する前から、この曲を使う予定だったといいます。

第2弾で登場する駅弁 なぜ崎陽軒のシウマイ弁当?

東海道新幹線の弁当」としてイメージしやすい、分かりやすいから、だそうです。確かに、色も黄色で目立ちます。ちなみに、N700Sデビューにあたって崎陽軒とのタイアップ弁当が発売されていますが、それは関係ないそうです。

実際に乗務員を教育しているJR東海社員が指先に至るまで指導

ホームで指をさす車掌はJR東海の社員?

このCMにJR東海の社員は出ておらず、すべてモデルさんなどとのこと。車掌がホームで指をさして確認しているシーン(指差喚呼)も、モデルさん。ただ、実際に乗務員を教育しているJR東海の社員が、指先に至るまで指導したそうです。

出演者は誰? 登場人物の設定に激論

テレビCMの第1弾と第2弾はストーリーがつながっていて、以下の通り、メインの出演者も同じです。

日帰り温泉旅行のパンフを見る女性(第1弾)→温泉旅行に行く女性(第2弾)
黒崎レイナ(くろさきれいな)さん

バスケを1人で練習する学生(第1弾)→部活の遠征に向かう学生(第2弾)
渡部 蓮(わたなべれん)さん

テレビ電話で話す祖父と孫娘(第1弾)→天体観測に向かう祖父と孫娘(第2弾)
宮﨑輝久(みやざきてるひさ)さん:祖父
太田結乃(おおたゆの)さん:孫娘

CM制作にあたって、視聴者に共感してもらうため、それぞれの登場人物にどういう物語を持たせるか、大変活発な議論が行われたそうです。

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JR東海が13年ぶりに送り出した新型新幹線車両「N700S」。運行予定はJR東海の公式Twitterで前日に確認できます。なおCMの撮影場所は、安全上の観点などから内緒とのことです。

N700SのテレビCMで指差喚呼するこの人は……(画像:JR東海)。