コロナ禍により、誰もがストレスを感じがちな今、なんとなくイライラが続いていませんか? もしかしたら在宅太りなどがあり、さらにストレスがたまっているなんてこともあるかも!?

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そこで今回は、ダイエットにも良い影響のあるストレスコントロール方法として、ダイエットエキスパート和田清香さんに、『幸せホルモン』と呼ばれる脳内ホルモンのセロトニン分泌術を教わります。

そのイライラ、「セロトニン」抑制が原因かも!?

コロナ禍の影響は、誰もが多かれ少なかれ受ける中、感染症への不安や外出が積極的にできないなどのストレスにより、自分自身のコントロールがうまく行えなくなるという傾向が出る人もいるそうです。

和田さんは、その原因の一つとして「セロトニン」の分泌が抑制されてしまっていることが考えられるといいます。セロトニンとは、脳内ホルモンの一種で、「幸せホルモン」や「ダイエットホルモン」とも呼ばれているものです。

集中力や意欲は、さまざまな脳内伝達物質が適切に分泌されることで維持されているといいます(有田秀穂著「脳からストレスをスッキリ消す事典」より)。

ところが、ストレス過剰な状況においては交感神経活性が過剰になり、自分自身のコントロールを担う脳内分泌物質のセロトニンの分泌も抑制されてしまいます。また、外出を控えて太陽の光を浴びない生活も、セロトニン分泌を妨げるといわれるそうです。

セロトニンの働きが不十分だと、疲労やストレスも感じやすくなり、意欲も減退してしまうといいます。

セロトニンを分泌させるには?

イライラしたり、ストレスフルな状態にあったりするなら、セロトニン分泌が抑制されている可能性があります。では、どうすれば分泌させることができるのでしょうか。

セロトニンは、

  1. 規則正しい生活(睡眠・覚醒リズムの維持)
  2. 栄養バランス(特に、セロトニン分泌を促す栄養素を積極的に摂る)
  3. 適度な運動(近所を20~30分歩く程度)

の3つによって分泌が盛んになるといわれています。

子育てママにおすすめのセロトニン分泌生活習慣

そこで、セロトニン分泌する生活習慣のうち、子どもがまだ小さいママに有効な方法を和田さんに教えていただきました。

1.太陽の光を浴びる

和田清香さん(以下、和田)「お子さんと一緒にお買い物、お散歩、公園遊びなどをしながら、太陽の光を浴びましょう。暑さが増すこれからのシーズンは、午前中のまだ涼しい時間帯や、木陰で休憩をとりながらがおすすめです」

2.リズム性のある運動を行う

和田「腹式呼吸、咀嚼、歌うなど、リズム性のある運動でセロトニンが分泌されやすいといわれます。

スキマ時間に腹式呼吸を1分程度する、食事中は一定のリズムでよく噛むようにする、お子さんと一緒に歌うなどしてみるといいかもしれません」

3.グルーミング

和田「グルーミングとは、心地よい触れ合いのこと。家族とのスキンシップ、肌触りのよい肌着やリネン、ペットとの触れ合い、エステティックサロンなどでのマッサージなどがおすすめです」

セロトニン分泌フードも摂取しよう

続いては食生活。セロトニン分泌のためには栄養バランスと、特に、セロトニン分泌を促す栄養素を積極的に摂ることが大事だそう。では、どんなフードがおすすめなのでしょうか。

セロトニンを生成しながら、コロナ太りを防止するためには「糖質」「タンパク質(特にアミノ酸のトリプトファン)」「ビタミンB6」が必須(有田秀穂著「脳からストレスをスッキリ消す事典」より)だといいます。

それぞれ、具体的なフードを和田さんに教えていただきました。

セロトニン分泌フードって?

1.糖質

和田「ダイエットを意識しながら糖質を摂るなら『オートミール』がおすすめです。

オートミールとは、オーツ麦やえん麦を脱穀し、小さくカットしたり平たく押しつぶしたりしたシリアルの一種で、ビタミンB群をはじめ、カルシウム、鉄分、亜鉛、タンパク質、食物繊維など豊富な栄養素が含まれており、鉄分や食物繊維は、同量の玄米に比べて2~3倍程度含まれているといわれています。

私は、極力オーガニックのものを選んでいます。添加物や遺伝子組み換え技術を使用していない点で安心です」

【おすすめの食べ方】

オートミールクッキー
和田「完熟バナナ1本、オートミール50g、ハチミツorきび砂糖を適量を混ぜて、食べやすいクッキーの大きさに形をつくり、170度に予熱したオープンで20分程度焼いて作ります」

●ハンバーグやつくねに加える
和田「ハンバーグやつくねを作る際、オートミールを大さじ2ほど加えることもあります」

2.トリプトファン

和田「トリプトファンは、納豆、卵、牛乳、チーズなどのたんぱく質に多く含まれます。納豆は最も毎日取り入れやすいです。アレンジしながら上手に取り入れましょう。また卵、牛乳を朝食の定番アイテムにしたり、おやつをチーズにしたりするのもおすすめです」

3.ビタミンB6

和田「ビタミンB6は、バナナ、かつおまぐろなどの魚類、鶏胸肉やささみなどの脂身の少ない肉類、酒粕やごま、にんにくなどに含まれます」

【おすすめの食べ方】

●バナナ

  • スムージーに入れる。
  • 冷凍バナナと甘酒をブレンダーにかけてアイスをつくる。

かつおまぐろなど魚類

●鶏むね肉やささみ

●酒粕

●ごま、にんにく

ユーグレナ

ユーグレナは、トリプトファン、ビタミンB6の両方をふんだんに含みます。

セロトニン分泌の抑制に思い当たる節があるなら、ぜひ生活習慣や食生活を見直して、セロトニン分泌が適切にされる生活を目指したいものですよね。手軽に行えるところから始めていきましょう。

【取材協力】ダイエットエキスパート 和田 清香さん

アメリカ・NYの美容学校にてボディケア等の学びを重ね、認定栄養学&健康促進コンサルに関する米国資格、AFPA Nutrition & Wellness Consultant Certificationを取得。現在は、各メディアにてダイエット&美容の監修・執筆を行う他、企業及び個人向けのダイエット&美容のコンサルを行う。AFPA Nutrition & Wellness Consultant/FTPマットピラティスベーシックインストラクター/NY&NJ State Esthetics License所持。
『パーフェクト・サクセスダイエット徹底ガイド』(講談社)、『ハワイ ワンプレートダイエット 』(メディアファクトリー)、『30秒でスッキリ「壁トレ」』(ナツメ社)、『着圧ハイウエストレギンス入浴で脚・おなか・ヒップやせ』(主婦の友社)、『忙しいひとほどうまくいく!週1回×5分「FAT5」ダイエット』(宝島社)等 著書多数。