UK PROJECTにマネージメント所属しているアーティスト、UK PROJECTから音源をリリースしているアーティストが集結するツアー(の年もあり)、もしくはフェス(の年もあった)『UKFC on the Road』。スタートから10年目を迎える2020年は、現在のコロナ禍を考慮しながらも、「じゃあ休む」という退却姿勢はとらずに、無観客有料生配信イベントとして開催されることが発表になった。最初に出演がアナウンスされたのはPOLYSICSとthe telephones、TOTALFAT、EASTOKLAB、postman、SPiCYSOL、the shes gone、ウソツキ。追加アクトも後日発表されるという。 皆勤賞のPOLYSICSからハヤシ、2016〜2017年とthe telephonesは活動休止していたがその間もlovefilmやYap!!!で出演を続けた石毛輝、言わば『UKFC』を支え続けた「長兄」と「永遠の末っ子気質」と言えるような2人に、『UKFC』10年の歴史を振り返ってもらい、2020年の新たなトライアルについて抱負を訊いた。

2011年 『UKFC on the Road』
8月4日(木)Zepp Sendai 8月10日(水)新潟LOTS 8月19日(金)福岡DRUM LOGOS
出演:[Alexandros]/BIGMAMA/POLYSICS/THE NOVEMBERS/the telephones ([Alexandros]は2014年からの表記ですが、文中では全て統一しています)


──『UKFC』、最初はツアーとして始まったんですね。

ハヤシ:そういう趣旨だったよね。その年に夏フェスがない場所に行って、UK(PROJECT)でフェスみたいなことをやろう、っていうので始まったの。

──言い出しっぺは遠藤幸一社長?

石毛:でしょうね。

ハヤシ:遠藤さん、仙台出身なのもあって……っていうか、あの年は東日本大震災があって、『ARABAKI(ROCK FEST.)』が開催できなかったこともあって。最初はそういう動機があって、それでツアーになったんだと思う。

──そのツアーのときのこと、憶えてます?

ハヤシ:そうだなあ……POLYSICSってバンド自体がさ、わりと孤高な、どこの群れにも属さないバンドだから。仲間でツアーを回るみたいな感覚って、ほんとなかったから。めちゃくちゃ楽しかったね。「あ、ここ、いていいんだな」みたいな。しかもみんな「先輩!」みたいに言ってくれるし(笑)。

石毛:長兄ですからね。『UKFC』になると、ポリは長兄って呼ばれるんです。

ハヤシ:あと、5バンドともみんな違う。

石毛:そう。音楽ジャンル的にまとまりのない事務所って思いながら。この年は、ファイナルが福岡DRUM LOGOSでしたよね? 最後のポリがすごい感動的でしたね。まとまりのない5バンドなんですけど、なぜかまとまった! みたいな感じになって。ラストが「ダバダバ」(Let’sダバダバ)で、出演者みんな出て行って。たぶん、THE NOVEMBERSの小林(祐介)くんも出て行ったと思うんですよね。

──ああ、普段出て行きそうにない人も。

石毛:そういうところもなんか、いいなあと思って。あと、ジャンルが違うから逆によかった、っていうのもあったかもしれない。

ハヤシ:そうだね。

石毛:だから、変な身内ノリも出ず。

ハヤシ:最初からそうだったよね。「思えば俺、THE NOVEMBERSと初めてしゃべるなあ」みたいな(笑)。

──じゃあそれまでは交流なかったんですね。

ハヤシ:なかったね。the telephonesだけだった。

石毛:お互いのツアーに呼んだり呼ばれたりしてました。あとポリのヨーロッパ・ツアーに連れて行ってもらって一緒に回ったり。

──このときから「毎年やろう」って話になってたんですか?

石毛:いや、終わってからじゃないですかね? ラストのポリ、すごい感動的な終わり方だったんですよ。俺の中ではもう「楽しさの向こう側って感動なんだ!」っていうぐらいまで気持ちが高まって。それでスタッフも演者も、来年またやりたい、っていうふうになった気がしますけどね。

ハヤシ:でも俺、憶えてんのが、遠藤さんが誰かにUKFCフラッグを発注してる時、たまたま横にいて。「おい、『2011』とか付けんなよ」って言ってるのが聞こえて。

石毛:はははは! なるほど!

ハヤシ:だから最初から、何回かやるつもりだったのかもしれない。あとさ、新潟LOTSのライブで、BIGMAMAの金井(政人)くんが「また来年ここでお会いしましょう!」って言っちゃって(笑)。

石毛:はははは、そうそう。

ハヤシ:「あ、言っちゃった。じゃあ来年もやるのかな」って思ったのを憶えてる。

2012年 『UKFC on the Road 2012』
7月25日(水)大阪BIGCAT 7月26日(木)名古屋CLUB DIAMOND HALL 8月1日(水)新潟LOTS 8月2日(木)仙台Rensa 8月14日(火)新木場STUDIO COAST 8月24日(金)福岡DRUM LOGOS
出演:[Alexandros]/BIGMAMA/POLYSICS/THE NOVEMBERS/the telephones 新木場のみ:THE★米騒動/きのこ帝国/LOST IN TIME/武藤昭平 with ウエノコウジ/paionia/RIDDLE


──翌年の2012年は6公演、東京は新木場STUDIO COASTで、アクトも増えて。

ハヤシ:そう、初年度行った3ヵ所と、東京名古屋大阪。これはツアーって感じがしたねえ。

石毛:そう、バスツアーで。そうやって一緒に回ると、海外のような感覚になったりして。

ハヤシ:バスの中で、俺と石毛はアプリでセッションとかやってて。うるさかったろうなあ。でもthe telephonesがほんとにすごいのが……俺はアプリでセッションしてる以外のときは、寝たりしてたんだけど、the telephonesはメンバー同士で、もうずーっとしゃべってんのよ、移動中。ほんとにどうでもいい話をいっぱいしてんの、耳を傾けてみると「いきなり100万円もらったらどうする?」。

石毛:はははは。

ハヤシ:とかいう話を、してるわけ。「うわ、どうしよう?」とか、楽しそうに話してて。「すげえなあ、こいつら」って思ったよ(笑)。あと憶えてるのが、初日の大阪BIGCATで、BIGMAMAが最初に出て。金井くんが「愛してるぜ!」みたいなことを言って、「これはこのあと、どのバンドも言いますよ!」って──。

石毛:(笑)。ああ、そうだ!  確かに、ポリとTHE NOVEMBERSはイヤだったでしょうね。

ハヤシ:いや、ギリギリ小林くんはいけそうじゃない? でも俺はもう、そんなことを否定してきたバンドだから(笑)。めっちゃしどろもどろで言ったよ、片言で。

石毛:ありましたね。めちゃめちゃ思い出した。

ハヤシ:あと仙台で、トリのTHE NOVEMBERS。めちゃくちゃよかったんだよね。小林くんもなんか感極まって、ウルッときててさ。「ああ、すごいの観てるな、今」と思った。ヒリヒリしながらも、最後すごいピースフルな感じで終わって。THE NOVEMBERSのアルバムを聴いてるような感じを、あの35分の中でやっていて。

石毛:その年に、1バンドずつトリを務めるようになったんですよね。1年目は5バンドで3ヵ所だったから、翌年はみんな一回はできるように。そういうのもあって、THE NOVEMBERSの最高のライブにつながった、っていうのもあるんじゃないかな。

2013年 『UKFC on the Road 2013』
8月20日(火)・21日(水)・22日(木)新木場STUDIO COAST
出演:[Alexandros]/BIGMAMA/五十嵐 隆/POLYSICS/POTSHOT/the telephones/killing Boy/LOST IN TIME/OGRE YOU ASSHOLE/TOTALFAT/UNISON SQUARE GARDEN/asobius/BAZRA/DAD MOM GOD/ dip/DJハヤシ/伊藤文暁/KETTLES/きのこ帝国/THE★米騒動/MO’SOME TONEBENDER/paionia/RIDDLE/静カニ潜ム日々/つづくバンド/うみのて/ゾンビちゃん/片平実(Getting Better)/Bunta&Kuboty(TOTALFAT)/石毛輝(the telephones)/庄村聡泰([Alexandros])/Shun(TOTALFAT)


──2013年はツアーじゃなくて、新木場STUDIO COAST3デイズ。ホール内で2ステージ交互、外のテントでDJ。

ハヤシ:そう! おもしろかったなあ。

石毛:で、2日出るっていう。

ハヤシ:そう、初年度から出てるバンドは。

──RUSH BALLの15周年のために再結成したPOTSHOTが、『UKFC』にも出ましたよね。

ハヤシ:観た。3デイズの初日だよね。初日はポリ出てなくて、俺、観に行ったんだ。普通に遊びに行ったら、金井くんに「おつかれっす。今日、何しに来たんですか?」って言われて。

石毛:あはははは!

ハヤシ:「観に来た」って言った(笑)。

石毛:めちゃおもろいなあ。

ハヤシ:POTSHOTはさ、関係者とかUKのスタッフとか、みんな観に来てて。みんなもう感動してたもん、泣いてたり。POTSHOTを観たことがない、っていう下の世代がいっぱいいて、そのことにもちょっとびっくりして。

石毛:俺ももちろんPOTSHOT好きだったので生でライブを観て感動しました。

──あと、この年からTOTALFATがUK PROJECTに入ったんですね。

石毛:電撃移籍って感じで。TOTALFAT、仲良くなったのはUKに入ってからなんですけど、存在自体は……僕が働いてたライブハウスにも来ていて。彼らは18歳からツアー回ってたから、僕ら同世代からしたら、いちばん先にCDも出して、全国ツアーとかやってる、ちょっと腹立つ存在というか(笑)。その出会いから10年ぐらい経って、同じ事務所になったっていう。あとこの年は、dipが出たんですよね。

ハヤシ:ああ、そうだ!

石毛:dipヤバかったなあ。観れてうれしかった。『9souls』(2003年リリース、同名の映画のサウンドトラック)の頃、うちの地元でめちゃめちゃ聴いてて。北浦和KYARAってパンクのハコなんですけど、僕だけオルタナ担当で、僕がブッキングの面倒見てたバンドと一緒に「このバンドやべえな、日本人だぞ」って盛り上がってたので。この時はすごい感動しましたね。「はじめまして!」みたいな感じで話しかけに行って、握手してもらいました。

ハヤシ:ヤマジ(カズヒデ)さん、石毛のギターの音がいいって言ってたよね。

石毛:それも、うれしかった。

ハヤシ:しかし、3デイズでカラーが全然違う3日間。初日はパンクな、元気のいい感じで、2日目がUKの、なんつうんだろうね──。

石毛:闇の部分(笑)。オルタナティブな。syrup 16gの五十嵐さんの弾き語りもすごかった。

ハヤシ:で、3日目はそれを合わせたような。すごい良いメンツ。楽しかったな。

石毛:この年から、レーベルとしてのUK PROJECTの面が強くなってきた。以前UKからリリースしてたUNISON SQUARE GARDENや元スカパラの冷牟田さん、Roostersの池畑さん、ウエノコウジさんらのDAD MOM GODが出たり。最初の2年間は、事務所契約してるバンドが出る感じだったけど。

2014 年『UKFC on the Road 2014』
7月15日(火)大阪BIGCAT 7月16日(水)名古屋DIAMOND HALL 8月5日(火)仙台Rensa 8月20日(水)・21日(木)新木場STUDIO COAST 8月23日(土)香川国営讃岐まんのう公園(『Monster baSH』)
出演:[Alexandros]/BIGMAMA/ POLYSICS/the telephones/TOTALFAT/銀杏BOYZ(弾き語り)/きのこ帝国/DJハヤシ/asobius/松本素生(GOING UNDER GROUND)/MO’SOME TONEBENDER/Pee Wee Gaskins(from Indonesia)/Helsinki Ramadan Club/pirukuku/片平実(Getting Better)/斎藤雄(Getting Better)/神啓文(Getting Better)/石毛輝(the telephones)/東出真緒(BIGMAMA)/Bunta&Kuboty(TOTALFAT)/勝手にしやがれ/MAGUMI AND THE BREATHLESS/ニューロティカ/ウソツキ/Cettia/しもっきーwith呂布/DJノブ(the telephones)


──2014年はSTUDIO COASTで2デイズ。

ハヤシ:TOTALFATが2日目のトリやった年だ。で、1日目はTOTALFATがサブステージのトップで。初日トップに出て、最後までいてさ、次の日も朝イチからいたもんね。

石毛:いましたいました。

ハヤシ:で、TOTALFATをソデで観てたんだけどさ。隣で観てた遠藤さんが、途中で客席に行くのよ、ステージから下りて。客席で観るの、TOTALFATのライブを。でもそのときに遠藤さん、なぜかお客さんに肩車されててさ。

石毛:(笑)。そうそう!

ハヤシ:で、石毛とノブも客席に行って、肩車されて、一緒に大合唱してるっていう。

石毛:とりあえず遠藤さんはダイブとかしたことないと思うし、これはほっといたらまずいと思って。で、ケアして、遠藤さんが安全に転がったのを見届けてから、自分とノブも飛ぶという(笑)。

ハヤシ:なかなかいい画でしたよ。感動的で。

──この年はベテラン勢が多くて、レピッシュのMAGUMI、勝手にしやがれ、銀杏BOYZの峯田和伸、GOING UNDER GROUND の松本素生──。

ハヤシ:そうだ、ニューロティカが2日目のサブステージのトップだったんだ。(庄村)聡泰がロティカすごい好きで、あっちゃんに握手してもらってて。サトヤスが行ったあとに、あっちゃんが[Alexandros]を知らなくて「あのバンドは売れるね」って。

石毛:あはははは! もう売れてるって(笑)。

ハヤシ:あと、MAGUMIさんのバンド・BLEATHLESSもよかったなあ。打ち上げでも、MAGUMIさんが全部持って行っちゃってさ。「騎馬戦やるぞ!」とか言い出して、プールで騎馬戦やって。

石毛:でも、こんな穏やかなハヤシさんも、打ち上げのプールに関してはめちゃめちゃ怖いですからね。

──STUDIO COASTの外のプールに落とされる、というのが、恒例になってましたよね。

石毛:プールに入ってない奴がいると……「石毛どこ行った? おまえまだ入ってないだろ!」って。

ハヤシ:いや、俺もほんとイヤなんだけど、落とされると「みんなも入れよ!」ってなるわけ。でも石毛だけ、テーブルの下とかに隠れて。THE NOVEMBERSの小林くんと体育座りしてんのよ、テーブルの下で。

石毛:で、見つかって、「小林くんは大丈夫、俺が行って来る」って。俺、泳げないんですよ。

ハヤシ:(笑)。あ、そういうことね。

石毛:だから怖い、っていう理由です。でも入ったら足ついたから、よかった(笑)。

ハヤシ:プールはもう被害が大変で。携帯が水没したり、アクセサリーなくしたとか、俺なんか財布置き忘れて帰っちゃって、会場に後片付けのために遅くまで残っていてくれたイベンターさんに連絡して、次の日マネージャーが届けてくれる、みたいな。他にも怪我人でたりプール一回の代償がすごいのよ。

石毛:会長が骨折したりとか。

ハヤシ:(笑)。そうそうそう!

──え、UK PROJECTの藤井会長?

石毛:いちばん最初に飛び込んで、濡れた床で滑って骨折して。そういうことがいくつかあって、プールは禁止になったんですけど。

──この年はオーディションで優勝すると出られる、という企画をやっていますね。それでHelsinki Ramadan Club等が初登場。

ハヤシ:オーディションを代々木のZher the ZOOでやって。でも、そうやって新人枠もあったのに、DJハヤシで枠を取って芽をつぶしてしまった、とか後々思うんだよね。罪悪感が(笑)。

the telephones・石毛輝 / POLYSICS・ハヤシ

the telephones・石毛輝 / POLYSICS・ハヤシ

2015年『UKFC on the Road 2015』
8月18日(火)・19日(水)新木場スタジオコースト
出演:[Alexandros]/BIGMAMA/POLYSICS/the telephones/TOTALFAT/ Marmozets (from US.)/ストレイテナー/THE NOVEMBERS/downy/キュウソネコカミ/ORANGE RANGE/LOST IN TIME/PELICAN FANCLUB/ヒサシ the KID(THE JERRY LEE PHANTOM/THE BEACHES)/片平実(GETTING BETTER/木下理樹(ART-SCHOOL/killing Boy)/西村道男(GETTING BETTER)/斎藤雄(GETTING BETTER)/しもっきー(a.k.a.自称下北沢の守り神)/ Helsinki Ramadan Club/武藤昭平 with ウエノコウジ/odol/polly/SPiCYSOL/ウソツキ/K(uchuu,)/タロウサイファイ(avengers in sci-fi)


──2デイズ、ホール内で2ステージ交互に進行、ロビーでDJもあり。

ハヤシ:そうだ、DATSとか出た年だ。

──前年とこの年、海外のバンドが出てるんですよね。この年はMarmozets(from US.)。

ハヤシ:そう、サマソニで来日して、UKFCにも出た。めっちゃ盛り上がってた、お客さん。

石毛:うん、めちゃめちゃ演奏レベルとか高かったし、すげえな、外タレだなっていう。

──あとこの年は、ストレイテナー、キュウソネコカミ、downy、ORANGE RANGE、と、UKの外から出演していて。

石毛:交流を深めるみたいな。

ハヤシ:金井くんが意外にもキュウソを呼びたいって言って。

石毛:で、俺がdownyを。新しい風を、みたいな。あと、2015はthe telephonesが活動休止する年なんで、トリを務めさせてもらって。

ハヤシ:ああ、そのときだ! the telephones、最後「Love&DISCO」で、でっかい風船を客席に投げ入れるじゃない?

──ああ、その風船がお客さんの上で割れると、中から小さい風船がワーッと出る演出。

ハヤシ:あれを本人たちに内緒で、サプライズでやろうっていうことになって。裏ででっかい風船を持って待機する時に、風船を割っちゃいけないから、すっごいドキドキした。

石毛:裏で割れてもおもしろかったですけどね(笑)。でもうれしかったです、あれ。

2016年『UKFC on the Road 2016』
8 月16日(火)新木場スタジオコースト
出演:ART-SCHOOL/BIGMAMA/lovefilm/MO’SOME TONEBENDER/POLYSICS/TOTALFAT/asobius/Cettia/DATS/Helsinki Lambda Club/カフカ/megsri/odol/PELICAN FANCLUB/polly/SPiCYSOL/ウソツキ/片平実(GETTING BETTER)/しもっきー


──2016年は1日開催で3ステージ。ポリは初日のトップで、3番目がlovefilm。初めてのthe telephones以外での出演。

石毛:そうですね。すごい緊張して……なんかね、ノブがすごいミスをしたのを憶えてる。

ハヤシ:あ、憶えてる憶えてる。1曲だけノブがシンセ弾く曲があって、俺が見ても「あ、間違えたな」ってわかる目立つミスをして。

石毛:で、「ノブさん、間違えたね」ってつもりで見たら、こうやって(親指を立てる)返してきたから、「違う違う!」って(笑)。

ハヤシ:終わったあと、「俺、10年やってんですよ、鍵盤。でもこうやって間違えちゃうんですよねえ」って。

石毛:(笑)。言ってた言ってた。ベースで間違えないのに、鍵盤で間違えるっていうのがポイントですよね、彼の。

ハヤシ:PELICAN FANCLUBとかHelsinki Lambda ClubとかodolとかDATSとか才能のある若いバンドもいたし、いろんなバンドを観れて、すげえよかったな。

2017年『UKFC on the Road 2017』
8月16日(水)新木場スタジオコースト
出演:[Alexandros]/BIGMAMA/Helsinki Lambda Club/lovefilm/odol/PELICAN FANCLUB/POLYSICS/polly/SPiCYSOL/teto/the equal lights/TOTALFAT/ウソツキ/aint/04 LIMITED SAZABYS/NICO Touches the Walls/フレンズ/片平実(GETTING BETTER)


──2017年、1日で3ステージ、トリはPOLYSICS。で、FUTURE STAGEのトリがlovefilm。外部から04 LIMITED SAZABYS、NICO Touches the Wallsも出演。

ハヤシ:この年、ポリ、20周年だったんだよね。だからトリにしてくれたんだ。20周年イヤー、いろんなフェスに出たんだけど。だいたい持ち時間が変わんないじゃん、どこも。でもやっぱね、やる場所とセットリストでこんなに変わるんだな、ってこの時すごい思った。UKFCの4日前が『ROCK IN JAPAN FES.』だったのよ。そのときとセットリストを変えたの。フェス仕様なんだけど、JAPANでやるのとUKFCは違うな、と思って、ガラッと変えたのよ。それがよかったっていう思い出がある。Lovefilmは?

石毛: lovefilmの前がフレンズだったんですよ。っていうのもあって、独特な緊張感があった気がする。それは(長島)涼平もそうだったと思うし。その打ち上げで涼平といろんな話をして。そのへんから「the telephones、どうしよっかー?」っていう話をし始めた気がします。

ハヤシ:タイムテーブルで並べたのは──。

石毛:まあ、わざとでしょうね(笑)。僕らは一切決められないので、社長でしょうけど。

ハヤシ:そして翌年the telephonesが出る。いいストーリーだねえ。

2018年『UKFC on the Road 2018』
7月8日(日)名古屋CLUB UPSET 7月29日(日)大阪COMPASS 8月5日(日)下北沢CLUB Que 8 月22日(水)新木場スタジオコースト
出演:POLYSICS/THE NOVEMBERS/TOTALFAT/BIGMAMA/[Alexandros]/the telephones/ウソツキ/odol/KFK/teto/Yap!!!/polly/aint/Helsinki Lambda Club/SPiCYSOL/postman


──2018年は1日・2ステージ開催で、FRONTIER STAGEはteto/POLYSICS/THE NOVEMBERS/TOTALFAT/BIGMAMA/[Alexandros]というオールスター・メンツで、トリがthe telephones。

ハヤシ:この年のポリはthe telephonesに内緒で、the telephonesのカバーをやったの。トリビュートに参加した──。

石毛:「Urban Disco」を。

ハヤシ:そうそう。ポリのライブでもお客さんに「the telephonesのカバー、やってください」ってけっこう言われてて。どっかでやれればいいなと思って、メンバーともスタッフとも話したんだけど、「これはthe telephonesが復活するときに取っておこう」ってことに決めてたの。

石毛:ありがたい話です。ただ、裏に各バンドのセットリストがあるんですけど、そこに「新曲」って書いてあったんですよ。「どんな新曲なんだろう?聴きたい」と思って観てたら、イントロで「……この新曲、なんか聴いたことがある……あーっ、やられた!」みたいな(笑)。でも、めちゃめちゃうれしかったです、生で聴けたので。生で聴く機会ないんですよ、僕らも。トリビュートでカバーしてくれたバンドの演奏を。

ハヤシ:ああ、それはそうだね。

──the telephonesのライブのやり心地は?

石毛:確か、UKからリリースした曲ばっかりやった気がするんですよね……久しぶりにthe telephonesで出れて、うれしかった記憶がありますね。あと、[Alexandros]の後っていうのが。ブランクが空いてるバンドが、ZOZOマリンスタジアムなどでバリバリやってるバンドの後にやるっていうのは、プレッシャーを感じつつ、燃えた記憶があります。

──あとこの年は、名古屋・大阪・下北沢で、若い世代のバンドたちが出る『UKFC』もやってるんですね。各会場ごとにアクトが違う

石毛:そうだ、俺、大阪にYap!!!で出てる。

ハヤシ:そうだ、いろいろやってるねえ。

石毛:新しい試みですね。

2019年『UKFC on the Road 2019』
8 月22日(木)
新木場スタジオコースト 出演:the telephones/POLYSICS/teto/BLUE ENCOUNT/BIGMAMA/TOTALFAT/EASTOKLAB/the shes gone/SPiCYSOL/ウソツキ/INKYMAP/グッドモーニングアメリカ


──そして2019年は──。

ハヤシ:去年はもうね、「Kubotyありがとう!」っていうコンセプトで。

──10月22日のワンマンを最後にTOTALFATを脱退することを発表した上での出演だったので、トリはTOTALFATで、各バンドにゲストでKubotyが出まくるという

石毛:俺ら、逆ドッキリを仕掛けたんですけど……2015年のときに、涼平がTOTALFATでベースを弾いたんですけど──。

ハヤシ:そうだ、本番で違う曲をやられたんだ。

石毛:そう、4カウントで始まったら全然違う曲で、涼平がめちゃめちゃテンパって。そのリベンジをKubotyに仕掛けよう、って、予定したのと違う曲をやったんですけど、Kubotyがテンパらずに弾き始めるっていう。

ハヤシ:はははは! さすがだなあ。ポリにはJoseくんとKubotyが参加して──。

石毛:the telephonesにはBUNTAも参加して。

ハヤシ:BLUE ENCOUNTとグッドモーニングアメリカとINKYMAPが出てるのも、TOTALFATだからだよね。グドモは八王子の仲間だし、ブルエンも親しいし。でもほんと、TOTALFAT、タフなバンドだなあと思った。みんなずっと裏でゲストバンドのケアしてるし、Kubotyは楽屋でずっとセッションの練習してるし。

石毛:そうそう。しかし、ちゃんと毎年特色がありますね。

ハヤシ:ねえ、今日話してみてそう思った。

2020年 『UKFC on the Road 2020 in the Air』
8月28日(金)
出演:POLYSICS/the telephones/TOTALFAT/EASTOKLAB/postman/SPiCYSOL/the shes gone/ウソツキ and more.


──で、最後に今年なんですけど。

石毛:はい、無観客生配信で。配信ライブ、この間僕らはやりましたけど──。

ハヤシ:ポリはやってない。だから、半年ぶりなの、このライブが。カヨ卒業で3人になったときも、そこまでは空かなかったし。しかも今回、新体制一発目のライブっていう。

石毛:(笑)。そうだ!

ハヤシ:昨日もリハに入って、いろいろやってみたんだけど。無観客配信ライブやってみて、どうだった? 観てたよ。

石毛:そうですね、思ってたよりは、やりづらくなくて。久しぶりのライブだったから、単純にステージでメンバーと音を出せる楽しさが勝っちゃったっていう。目の前に誰もいないのでMCはめちゃめちゃやりづらかったですけどね。

ハヤシ:ああ、そうだよねえ。

石毛:でもそれ以外は……いつもやるコール&レスポンス、「We are disco!」の声をお客さんから募集して、編集してサンプラーに入れて出したりとか、そういう工夫で乗り切ったっていう感じですね。

ハヤシ:そうか。イメージがまだ想像つかないから、いろいろ考えてるんだけどね。内容もそうだし、演出もそうだし……あんまり言うとあれだな(笑)。まあ、いろいろ考えてるし、他の出演バンドもみんな、すごい気合いで来ると思うし。UKFCの、いつものヒリヒリした感じも、ちゃんと伝わるんじゃないですかね。

石毛:楽屋では仲良くても、他のバンドの気合いの入った演奏見たら、負けられないって気持ちになりますからね。あと、今年は転換中に出演者のトークコーナーとかもあるらしいですよ。

ハヤシ:あ、ほんと?

石毛:長時間のイベントなので飽きないような工夫をスタッフも考えてるみたいで。8月28日金曜日僕らも楽しみにしてますので、皆さんにも一緒に楽しんでもらえたら嬉しいですね。


取材・文=兵庫慎司

POLYSICS・ハヤシ / the telephones・石毛輝