―[家電屋さんのトリセツ]―


 皆さん、こんにちは。関東の某家電量販店に勤務する現役販売員のスズキと申します。黒物から白物までジャンルを問わずさまざまな商品の販売に携わり、店長も務めたことがある私が日々の生活に役立つ家電の情報をお届けしていきます。前回は「買ってはいけない家電の見分け方」をお伝えしましたが、今回のテーマは「値切りのルール」です。

◆交渉のテクニックを知れば、値切れる可能性は急上昇

 今回は時期を選ばず、どんなときでも使える値引きのテクニックをご紹介します。事前の準備は、家電量販店に向かう前に欲しい商品の他店の価格をインターネットで調べるだけでOK。他店より安くできないこともありますが、我々としても「うちならここまで安くできますよ」と最低限の価格を提示しやすくなり、値切りの交渉がスムーズに進みやすくなります。

 また、欲しい商品が複数ある場合、一度に言わないのも交渉の上級テクニックです。たとえば、ビデオカメラとブルーレイプレイヤーが欲しいときは、まずはビデオカメラで値切りを行います。そして、交渉がまとまったタイミングで、「実はブルーレイプレイヤーも欲しいんだけど、セットで買うからさらに安くしてくれませんか?」と交渉するのがオススメです。

 このように小出しで交渉されると、我々販売員は体力や気力を消耗しますが、大型受注になる可能性があるので、手放したくないのも事実。交渉がまとまるように、もう一踏ん張り値切りに応じようと前向きに検討しやすくなります。

 話しかける店員を見極めるのも、大幅な値切りを成功させる秘訣です。売り場には家電量販店の社員とメーカーの販売員がいますが、メーカーの販売員は家電量販店の社員ほど大胆な値引きができません。そのため、値切り交渉を行うときは、メーカーの服を着ていない家電量販店の社員に声をかけるのがセオリーです。

 服に付けていたり、首にかけていたりする社員証をチェックすることで見分けることができますので、ぜひチェックしてみてください。ただし、メーカー販売員のほうが家電量販店の社員よりも知識は豊富な場合が珍しくありません。商品についていろいろと相談したいときは、メーカー販売員に頼ったほうがいいでしょう。

◆「値引きされやすい/値引きされにくい商品」の違いは?

 商品によって値引きされやすいものとされにくいものがあります。全体的に新商品のほうが値引き額は大きくなる傾向なのは間違いありません。

 コストパフォーマンスを考えると、基本的には旧商品を狙ったほうがお得なことが多いですが、新商品に強いこだわりがある人は、値引き交渉してみてはどうでしょうか。たとえ値引きができなくても、新商品はポイントを多くつけてくれることもあります。

 逆に値引きが期待できないのは、パソコン全般と海外メーカーの商品です。

 そもそも家電量販店はパソコンで利益を出そうとは考えていません。光回線など付随のサービスとセットで利益を出そうとしているので、パソコンは最初から価格がかなり安く設定されていることが多く、それ以上の値下げに関してはそもそも交渉の余地がありません

 海外メーカーの商品は高価なもの、安価なものがありますが、前者はブランドイメージを守るため、後者はもともと安いので値引きに応じられないのです。

 最後に、高圧的な態度で交渉を進めるのは絶対にNGです。販売員も人間なので、人のよさそうなお客様にはサービスをしたくなりますが、高圧的な方には買っていただかくてもいいやという気持ちになります。

 短い時間ではありますが、販売員との信頼関係を築きながら値引き交渉をしていただけるとうれしいですね。

【家電量販店のスズキ】
関東近郊の家電量販店で10年以上働く現役販売員。黒物から白物までジャンルを問わずさまざまな売り場を担当。実績が認められて大型店の店長を務めた経験もあるが、接客のほうが性に合うため、本部に直訴し現場復帰を果たす

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