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ホンダの発表会 新たなスタイル
「5つ星」ではなく 「4つ星」の理由

translationKaoru Kojima(小島 薫)

ホンダの発表会 新たなスタイル

ドライブインシアターで何か上映するのだろうか?

魅力的な小型車「ホンダe」のイギリスの発表会に出席するために、ヒースロー空港近くの洒落た湖畔の会場に到着した時、私を含め十数人のモータージャーナリストが見たのは、予想外の光景だった。

ホンダのEVへの旅はこのホンダeから始まるが、どのような発表会になるのだろう。

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7月。ホンダ英国法人が、イギリスのメディア向けにホンダeの発表を行った。

この発表会は、人との距離を確保しながら、広いレクチャールームのような場所で、新技術のプレゼンテーションをするスタイルで行なわれたのではない。

ホンダの人たちはまず私たちを、このあと各自が運転することになるホンダeの車内に1人ずつ座らせた。

クルマの前方には、日中の光でもよく見える大型スクリーンが設置されている。そして、よく作り込まれたさまざまな動画が映し出された。

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5枚のスクリーンが横幅いっぱいに連なるホンダeのダッシュボード。強い陽射しのもとでも、内装の照り返しに悩まされることなく見やすいのが印象的。

最も素晴らしいと思ったのは、新型車の車内に座っていながら、新技術満載のダッシュボードの機能を1つひとつ、スクリーンに現れた人からわかりやすく説明してもらえたことだった。

おかげで、私のように新しい物を使うのに手間取る者でも、複雑だと思うことはまったくなかった。

ぜひこのやり方を、パンデミックの終息後も続けてほしい。

「5つ星」ではなく 「4つ星」の理由

私はホンダeがとても気に入った。

しかし、評価は「4つ星」となった。これはAUTOCARのテスト基準に従って評価した結果なのだが、今回はこの基準が必ずしも万能ではないことが顕在化した。

というのも、オプションを追加すると3万ポンド(邦貨換算420万円)ほどになる英国価格と、航続距離が比較的短いという理由から、最も評価の高い「5つ星」を与えることはできなかったのだ。

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ホンダeは、8月中に日本でも正式発表を行うことが明らかになった。

だが、私はホンダeのスタイリングとインテリアのデザインが大好きだし、特に乗り心地とハンドリングは抜群だ。

この小型車は俊敏性のみならず、乗り心地においても極めて高い柔軟性を備えている。アスファルトの段差の上を走っても、ノイズレベルは低く抑えられ、不快ではなかった。

実用性はさておき、このクルマが気に入った。手に入れたいという点では、ホンダeは「5つ星」のクルマだ。


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