詳細画像はこちら

デジタル世界でのビジネス拡大

text:Rachel Burgess(レイチェル・バージェス)

メルセデス・ベンツがリリースした新世代のスマートフォン用アプリでは、将来的には、自動運転車を操作できるようになる。そんな革新的なデジタルサービスの開発が進められている。

メルセデス・ミー」シリーズの3つのアプリと、独自の開発プラットフォームにより構成される「デジタル・エコシステム」では、オーナー個人で車内の温度調整やサービスの予約といった機能を追加できるようになる。

詳細画像はこちら
オーナー向けアプリ「メルセデス・ミー」    メルセデス

しかし、これはメルセデスにとって、重要な収益源となるデジタルサービスを提供するための第一歩に過ぎない。

メルセデスのデジタルサービス部門の責任者であるマティアス・ヴァイトルは、AUTOCARに対し次のように語った。

「これは、デジタルサービス・ビジネスの新しい時代の出発点に過ぎません。新たなアプリは遠隔操作以上のことができるのです」

「安全性、アップルウォッチをはじめとするデバイスとの接続性など、さらに多くのことが考えられます。私たちの目標は、業界のデジタルリーダーになることです」

スマホから自動運転の起動も可能に?

メルセデスのデジタルサービスが重要な役割を果たす分野の1つに、自動運転車がある。

先月、メルセデスのオラ・ケレニウスCEOは、シリコンバレーに拠点を置くNVIDIA(エヌビディア)との提携を発表した。

詳細画像はこちら
スマホから愛車の機能を追加できれば、カーライフの幅が広がりそうだ。    メルセデス

この提携により、2024年以降のメルセデス車には、自動運転機能を含む次世代システムが搭載されることになる。

ヴァイトルはこう述べている。

「私たちのクルマには、デジタルサービスを介して、オン/オフを切り替えることができる特別な装置が搭載される予定です」

「オラ・ケレニウスが最近話している自動運転も、オン/オフの操作がオンデマンドで可能になる要素の一例です」

「これは非常に柔軟性が高く、自動車業界におけるデジタルサービスビジネスの将来だと考えています」

また、新しい開発者向けプラットフォームの採用により、これまでよりもはるかに迅速なアプリ開発や、機能の追加ができるようになるという。

ヴァイトルは、今後の機能の詳細については明かさなかったが、メルセデスAMGのパフォーマンスモデルには、標準的なAMGモデルにはない独自の特注アプリが搭載されると述べた。


メルセデス・ベンツの記事
【オンデマンドで自動運転】M・ベンツ、デジタルビジネスに注力 新アプリ投入で
メルセデス・ベンツSクラス・プロトタイプ
【スマホで、愛車をアップデート】M・ベンツ 車載アプリの新プラットフォーム発表 40の市場で提供へ
【EV版Vクラス】M・ベンツEQV、欧州価格が判明 邦貨964万円から 英国で受注開始

■自動運転の記事
【オンデマンドで自動運転】M・ベンツ、デジタルビジネスに注力 新アプリ投入で
【クルマ酔い 解消へ?】ジャガー・ランドローバー 乗り物酔いの軽減プログラムを開発中 自動運転普及のカギに
【AIでフェイク動画作成】英Oxbotica、自動運転テストに活用 無数のシナリオで安全性能に貢献
【思いのほか早い離婚】メルセデス・ベンツとBMW 相容れない関係鮮明に 自動運転/AI関連で

【オンデマンドで自動運転】M・ベンツ、デジタルビジネスに注力 新アプリ投入で