梅雨が明け、暑さが厳しい日が続いています。そんな日は風呂に入ってリラックスした後、冷たい物を飲んでさっぱりしたいと考える人も多いのではないでしょうか。実際、風呂上がりに飲むビールは格別においしく感じますし、銭湯に行くと瓶入りの牛乳が冷やした状態で売られているため、「風呂上がりには冷たい飲み物」というのは定番に思えますが、入浴後に冷たい飲み物を飲むのは健康上、問題ないのでしょうか。医療ジャーナリストの森まどかさんに聞きました。

水分量はコップ1~2杯が適量

Q.暑い日は風呂上がりに冷たい飲み物が欲しくなりますが、飲むことは健康上、問題ないのでしょうか。

森さん「入浴後は水分を取ることが大切で、冷たい飲み物でも問題はありません。ただし、冷たいものを一気に大量に飲むと、胃腸の温度を下げたり、胃液を薄めたりして消化吸収機能の低下につながるため、注意が必要です。風呂から上がった直後に飲む水分の量はコップ1杯から2杯、200ミリリットル程度が適量と考えられています」

Q.なぜ、入浴後に水分を摂取した方がいいのでしょうか。

森さん「一般的に家庭のお風呂は40度前後、銭湯や温泉ではもう少し高い温度の場合もありますが、湯船につかることで体が温まり、『発汗』が活発になります。また、発汗以外の自然に失われる水分の量も、体温が高くなることで増えます。つまり、入浴によって体内の水分が失われるため、脱水状態になることを防ぐ上で入浴後の水分摂取が大切なのです」

Q.水分補給をする際の飲料の理想的な温度は。

森さん「飲料が体温に近い温度(常温)であれば、水分の吸収がよいとされていますが、冷たくても温かくても自分の飲みやすい温度で問題ありません。ただし、極端に熱いものは摂取するのに時間がかかるため、脱水状態での水分補給にはあまり向きません」

Q.入浴後はどのような飲み物を飲むのが理想なのでしょうか。

森さん「常温のお水や白湯(さゆ)は胃腸に負担をかけず、失われた水分を補給できるので理想的といえます。カフェインが含まれていない麦茶やハーブティーなどもよいでしょう。温かい飲み物は水分補給と同時にリラックス効果も期待できるので、就寝前のタイミングであれば、よい眠りにつながりそうです」

Q.銭湯では瓶入りの冷たい牛乳が売られていることが多いですが、入浴後に牛乳を飲むのは体によいのでしょうか。

森さん「銭湯で瓶入りの牛乳が売られているのはおなじみの光景ですが、飲むタイミングとして入浴後が推奨されているということではありません。まだ、冷蔵庫が各家庭に普及していなかった頃、町の人たちでにぎわう銭湯の冷蔵庫で牛乳が販売され、人気になって根付いたといわれています。栄養価が高い牛乳は1日200ミリリットル程度が摂取の目安とされているため、飲み過ぎにならなければ、『銭湯の後のお楽しみ』として飲むのもよいでしょう。

なお、入浴直後にアルコール飲料を飲むのは避けましょう。利尿作用によって尿の量を増やすことと、アルコールを分解するために体内の水分を使うことが分かっているため、汗をかいた入浴の直後はさらなる脱水につながり危険です。ほかにも、甘いジュースは糖分の過剰摂取、さらに、炭酸が入ったものは満腹感にもつながりかねないため、気を付けたいところですが、健康な人がお風呂上がりに適量飲む程度であれば問題ありません」

Q.風呂上がりにアイスかき氷を食べることは問題ないのでしょうか。

森さん「健康状態に問題がなければ、アイスクリーム類やかき氷を食べても問題はありません。食べることで水分補給にもなります。ただし、口当たりがよいので、たくさん食べたくなるかもしれませんが、糖分が多いため注意が必要です」

オトナンサー編集部

風呂上がりに冷たい牛乳、おなかは大丈夫?