ハイクオリティなフィギュア、ホビー、プラモデルを多数放つグッドスマイルカンパニーが、大人向けの合金モデル「HAGANE WORKS」最新作として「ゾイド」の人気マシン「ブレードライガ―」を発売する。

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本商品は、「ブレードライガ―」誕生20周年という節目に登場するメモリアルなアイテムだ。本家のモータライズホビー「ゾイド」シリーズと同じ1/72スケールで、尻尾まで含めた全長は約37cm。脚部を中心に亜鉛合金パーツを使用し、重量約630gの“ズシリ” とした手応えが高級感を醸し出している。

さらに各関節が可動するうえ、可動部のうち17箇所にスプリングクリックを内蔵。メカニカルな可動感覚を体感できるほか、尻尾の芯には金属ワイヤーを使用することで力強いポージングが可能という「HAGANE WORKS」ならではのこだわりに満ちた仕様なのだ。

 

現在グッドスマイルオンラインショップにて絶賛予約受付中なのだが、改めて本商品の魅力を確かめるべく、トイ&ホビー大好き声優の泰勇気さんがプロデューサーの田中ヒロさんにインタビューを敢行! 

泰さん自身による撮りおろしフォトとともにご覧いただきたい!

 

合金トイならではの圧倒的密度感に泰勇気も感動!

 グッスマさんというとPVCのフィギュアとかのイメージが強かったので、合金トイというところにまず驚いてしまったんですけど、過去に合金トイって出されてましたか?

 

田中 実は合金トイの「HAGANE WORKS」シリーズとしては第3弾になりまして、初期ラインアップから「ゾイド」を入れたいというのはありました。それ以前にも、「合金島風」とか出してはいるんですが、ゴリゴリのメカキャラクターの合金シリーズは久々ですね。

 

──そうだったんですね!

 

田中 商品としても、過去に同様のアイテムが一切なかったわけではないんですが、このサイズでのブレードライガーの合金完成品っていうのはありませんでしたし、開発期間は2年程度と長かったんですけど、ちょうど今年がアニメシリーズの誕生から20年ということで、周年イヤーに出せればいいなと思って企画していました。もともと僕自身、合金トイが好きということもあるんですが、「ゾイド」って玩具が動力で稼働するというところが魅力ではあるんですが、金属生命体という設定があるので、本体を金属で作ったら従来とはまた別の魅力を出せるんじゃないか昔から思っていて、それをついにやってみたといったところです。

 

 

 このダイキャスト剥き出しの金属感がいいですね。ちょうど最初のゾイドが流行った時に僕も作ったんですけど、まだ小さかったこともあったし、不器用だったので組み立てられなかったんですよ。その後、「ゾイドワイルド」の頃はバリバリプラモデルを作っていたので、ようやく電動のゾイドを自分の力で楽しめるようになっていたんですけど。

ただ電動キットとなると、合金パーツが重いためにどうしても実現不可能な部分とかもあったと思うんですが、今回はアクションフィギュアだからこそ合金パーツを組み込めたんだなと思います。

 

田中 そうですね。実際にゾイドがいたらこういう質感かな、とイメージしながら作ってみました。

 

 サイズもわりと大きめなんですが、このシャープさを出すにはこのサイズじゃないと難しかったかと思います。これだけ大きいと製造コストも……。

 

田中 そこはもちろんかかるんですけど、大きいからこそできたことも多かったのでそこはよかったと思っています。それに、もともとのゾイド1/72スケールという大きさは、意外とみんなの記憶にあるだろうということで、そこは大事にしたいと思いました。なので、大き目かもしれないけどこれでいこう!ということになりました。

 

 うん。20年前にゾイドで遊んだり、アニメを観ていた人が改めて手に取ったら、金属で作るとこうなるのかと体感できそうですね。

 

田中 そういう感動を狙っています。

 

 20年前のゾイドというと、岸尾だいすけさんが主人公・バンをやっていたアニメ「ゾイド」ですよね。ちょうどCGアニメが出だしの時期で。

 

田中 そうですね。あの時代にあんなにCGを使って、しかもクオリティが高いというすごいアニメでした。

 

 あの頃にアニメを見ていたかつての少年たちがターゲットということで、けっこう尖った作りになっていますよね。ちなみにマーキングなどは、もともとの設定にあったものなんでしょうか?

 

 

田中 もともと玩具にあったものを再合成したものですね。これはアニメでは表現されていない要素ですね。そういう意味では、アニメだけでなくもともとの玩具の要素も入っていますね。

 

 ではさっそく遊ばせていただいてもいいですか? コクピットはしっかり開くんですね。

 

 

田中 はい。本商品は版権的には原作のトイの設定なので、パイロットは(アニメ「ゾイド」の主人公)バンではないんですが。

 

 なるほど。では、共和国軍の兵士が乗っていると。これは文字と写真でしか世界観を感じられなかった頃の「ゾイド」を知っている人には懐かしい要素ですね。あとは頭部回りだと……おお! 牙が鋭い! 重量も600グラムということで、ずっしり重たい。

 

 

田中 合金は主に脚回りに使っています。

 

 この重量は合金を使っているからこそですね。そして、シリンダーがものすごくきれいです。

 

 

田中 メッキシルバーで仕上げてあって、まさに金属と主張しているところです。

 

──脚の可動部分のクリック音も気持ちいいですね。

 

田中 片脚だけでクリックは3個所あって、自動車でいうクラッチのようなものが入っています。金属製のバネが、山なりのパーツを乗り越えていきます。予算を押さえるために、よくプラスチック製の板バネを使うんですが、それだとだんだんとパーツが削れていっちゃうんです。あとスプリング式だと手触りも違うんですよ。そして、引き出して両脚が広がるようになっています。

 

 回転軸だけだとポーズを付けきれないところですが、ちゃんと「ハ」の字になりますね。腰はどう動きます?

 

 

田中 上下左右の組み合わせで動物的な動きが出せます。

 

 これで力の入ったポーズも、俊敏そうなポーズもいけますね。では次にブレードを展開してみましょう。

 




……すごい! ペーパーナイフとしても使えそうな鋭さですね(笑)。色分けも完璧なのが嬉しいです。ブレードは前に向けることもできますね。そして、青い装甲の下にはブースターも……。

 

 

田中 こういう感じで出てきます。アニメだと方向転換のシーンに使われたりして、印象的なギミックですね。

 

 スラスターの造形も細かい! 下側も見えないだろうに、しっかりと造形しています。剥き出しになっている金属パーツ部分はきっちり金属で表現しつつ、装甲が集中するボディ部分は軽量なパーツと使い分けられているんですね。

 

田中 ブレードを広げた時に、脇がちょろっと見えたりするところもポイントです。

 

 

 当時のゾイドだと、さすがに自分で塗装しないとここまでの情報量を出せませんでしたから感動します。では、裏を見てみます。

 

 

裏から見ても、細かいところまで行き届いている。リアウィングで見えなかったけど、お尻のスラスターもしっかり作りこまれてますね。そして尻尾はリード線で可動すると。

 



 

田中 はい。かなり自由に動きを付けられます。

 

 買った段階でここまで色分けされて、しかもデカールを貼ったりしなくてもいいんですね。デザインも、そこまでうるさくないのがいいと思います。

 

田中 基本的に情報量のメリハリは意識したところです。前から見た時はライオンっぽいヒロイックな感じだけど、後ろから見るとメカがびっしり詰まって見えるようにというギャップは考えています。

 

 

 ゾイドのイメージを損なわない程度の密度感ですね。でもこう、ガシガシ触っていると、壊れないかという不安も……。

 

田中 大丈夫です。思い切り動かしていただいても壊れないだけの強度はあります!

 

付属アイテムもバッチリでプレイバリュー満点!

 今回の商品にはアタックブースターもあるんですよね。

 

田中 はい。アニメではそれほど出てはいなかったんですが。

 

 とはいえ外してほしくはなかったポイントなので、嬉しいポイントです。まずはブレードの根元のキャップを外して……。

 

 

田中 こんな感じになります。これで少しシルエットが変わるんですが、これがまた高貴な感じでいいんですよね。

 

 

 (ブースターを展開させて)角度によってはこのハッタリ具合がいいですね。当時のCGだとここまで角度を付ける嘘は付けなかったと思うんですけど、トイ的にはここまで広げるのもありですね。すごく絵になると思います。



そして反転させると、キャノンになる。ブレードライガ―のもう一つの顔ですね。キャノンタイプが好きな人は、これで飾ってもいいと思います!

 

 

そして台座ですよね。シンプルなおかげで、ポージングの邪魔になりませんね。高さも3段階で調整できるうえに左右にスイングもできると。

 

 

──そうとう強度のありそうな台座ですね。

 

田中 そうですね。重さに耐える設計で考えているので。あと、左右に傾くのもこだわりです。ゾイドは獣ですから、その躍動感を出したかったんです。

 

 

 



かつてゾイドで遊んだ人たちに手に取ってもらいたい

──開発に2年くらいかかったそうですが。一番大変だったのはどういうところですか?

 

田中 まずはこだわろうと思えばすごくこだわれるので、どこまでこだわるのか、どこまで手ごたえよく遊べるようにするのか。そのバランスどりでした。細かく作ろうとすると、すごく繊細な作りになってしまうのですが、やりすぎると置物として大切に扱うものになっちゃうんです。

でも今回のように、手でガシガシ遊びたいというユーザーの方もいる。例えば脚部分もダイカストなので、そのまま作ってしまうと重さに負けてダラっとしちゃうんです。ここにクリックを持ってきてるのには、そういう理由もあります。単に動かして楽しいというよりは重さに耐えつつ、見栄えのするポージングをいかに取らせるか。そのバランスどりですね。

 

──では一番自慢のギミック、ポイントは?

 

田中 脚ですね。金属のつや消しの色があって、メッキの色があって、塗装のメタリックがあってという素材の複合的な見せ方と、それを触った時にクリックがカチカチ鳴って楽しいという、メカ感と物体感ですね。

 

 

泰 プラモを塗装する時も、関節部分をどうするかが悩ましいんですよね。ガンメタル一色で処理してしまうこともあるんですけど、そこをどれだけ細かく塗り分けるかでリアル感、質感が変わってくるんです。

 

田中 そうですね。昔の「ゾイドもこういうところは黒やグレー一色だったので、今回はそこがどれだけ素材として塗り分けられているかがポイントです。

 

 そのこだわりがありがたいです。このシリンダーなんて本当にショベルカーとかのシリンダーみたいに金と銀色なんですよね。

 

──ユーザーの皆さんからの反響はいかがでしょうか?

 

田中 やっぱり懐かしいという声が大きいですね。昔見ていたブレードライガ―が、こんなにかっこよくなって帰ってきた!っていう声が大きいです。

 

 実際に手に取った時の感動もすごいと思います。ズシっとして、オシャレなインテリアになじみそうです。

 

田中 高級感は意識しました。

 

 自分の会社の社長室に、飛行機の模型の代わりにこれが置いてあったら「社長!ついていきます!」って言っちゃうと思います(笑)。

 

──お値段も、このサイズ、グレードの合金トイとしてはお手頃価格だと思います。

 

田中 確かに合金トイの相場からする、とかなりお手頃な値段で出させていただいていると思います。だから苦労した所ってそこなんですよね。こだわればこだわるほど高くなるので、ここはこだわらないようにしようとか、パーツを分けようとか。そういうメリハリは意識しました。でも手を抜いているようには決して見えないはずです。

 

──インタビュー冒頭でも触れましたが、当時見ていた人たちが20年ぶりにゾイドを買ってみたら、今はこんなになっていたっていう驚きを得そうですね。

 

田中 そうですね。だから完全なホビーファンだけじゃなくて、あの時「ゾイド」が好きだった人が買うという記念品的なアイテムとしてとらえていただいてもいいかもしれません。今、「ゾイド」を買って組み立てるのはちょっと難しいかもしれないけど、完成品ならほしいという方にも手に取っていただきたいです。

 

 やりたいポーズが思うようにとれるから、躍動感がすごいですよね。昔のゾイドだと、モータライズキットという都合上、脳内でしか想像できなかったアクションポーズも、これだったらできるという手ごたえがあります。

 

 

ちゃんと動物らしく動くという点で、もともとのゾイドも熱いものはあるんですが。マッドサンダーなんて角を回転させながら歩いたりして……あれって、今にして思うと……狂ってますよね(笑)。

 

田中 そうですね(笑)。けっこうなイマジネーションですよね。しかもそれを一つのモーターでやってますからね。

 

 そうなんですよ。だからもともとの「ゾイド」が動くホビーとして「ゾイド」を追求した一つの究極形だとしたら、今回のトイはどこまでリアリティをもたせて造形できるかを追求したもう一つの究極形だと思います。それが2020年に爆誕!と。そんなアイテムですね。

 

──しかもこのクオリティが、そのまま箱から出てくるとなると、当時遊んでいた世代のユーザーの「ゾイド」熱がよみがえりそうですね。ちなみにこれ以降もゾイドシリーズは続く予定ですか?

 

田中 まだそこまでは立て続けて出す予定はないのですが、実物を見るとジェノザウラージェノブレイカーとかもほしくなりますよね。あとはライガー系のバリエーションとか出せるといいなとは思っていますが、とりあえずは「ブレードライガ―」をしっかり仕上げていきたいと思っています。

 

──発売が非常に楽しみです! それでは最後に、購入を検討している読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

 

田中 グッドスマイルカンパニーで合金トイというのは珍しいのですが、仕上げの行き届いている感じ、繊細さと手に取った時の扱いやすさが融合しており、満足感は折り紙付きです。人によっては清水の舞台から飛び降りる金額かもしれませんが、「ゾイド」のマストアイテムとして十分以上の手ごたえは保証しますので、このチャンスを逃さずにゲットしてください!

 



【商品情報】

商品名   : HAGANE WORK ブレードライガー

作品名   : ゾイド

発売月   : 2020年11月予定

価格    : 25,364円(税別)

仕様    : 亜鉛合金&ABS 塗装済み可動フィギュア

       1/72スケール・専用台座付属

全長    : 約260mm(尻尾含み370mm)

全高    : 約160mm

重量    : 約630g

原型制作 : T-REX

制作協力 : 千値練

発売    : グッドスマイルカンパニー

販売    : グッドスマイルカンパニー


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圧倒的な金属生命体感! グッドスマイルカンパニーが放つ渾身の大人向け合金モデル「ブレードライガ―」を声優・泰勇気が全力レビュー!