ボーイングでもエアバスも、客室の空気の流れはよく似ています。

新型コロナの影響下、アメリカの航空機メーカー、ボーイングが2020年8月15日(土)、同社の公式Twitterで、機内の空気の流れについての動画を投稿。世論調査で、飛行機内で空気がどのように循環、ろ過されるかについて知りたいという声に答えたものとしています。

ボーイングが投稿した動画によると、機内の空気は2分から3分ですべて入れ替わるほか、循環した空気は99.9%以上のウイルスやバクテリアを捕集できる「HEPAフィルター」でろ過されており、外気と混ぜられたうえ、客室内に提供されているとのこと。また、空気の流れは天井から床に流れるようになっており、前後方向に行くものではないともしています。

なおボーイングとならぶ大手航空機メーカー、ヨーロッパのエアバスも2020年5月に行われた記者会見で、換気システムについてボーイングとほぼ同じ趣旨の説明をしているほか、ANA(全日空)によると、飛行機の設計基準に1席当たり2分から3分に相当する換気量を確保するよう定められているので、おおむねメーカーによる差はないとのことです。

ちなみに、エアバスジャパンのステファン・ジヌー代表取締役社長は、先出の会見で、機内はマスク着用や消毒などに気をつけていれば安全性が高いとしつつも、考えうるリスクのひとつとして、「降機の際、早く降りたいとの思いからすぐに立ち上がり、列を作るのはリスクを高める可能性がある」と報道陣に答えています。

ボーイングの新型旅客機「ボーイング777X」(画像:ボーイング)。