サーキットには魔物が棲む。比喩ではなく本当に魔物が棲むサーキットでレースするゲーム『Deadlane』は、Dead by DaylightNeed for Speedを組み合わせたホラーレーシングゲームだ。ゲームデベロッパーのVscape Studiosが、同作のSteamストアページを公開した。

 ゲームの発売は少し先で2021年第3四半期を予定。ストアページの記載によると対応言語に日本語は含まれていないが、公式サイトでは対応予定ともされている。ゲームの様子が少しだけ分かるティザートレイラーも公開済みで、不穏な雰囲気のコースを走る様子や悪霊の姿がチラリと映り込んでいる。

 『Deadlane』は、恐ろしい魔物「Grim Prix」が住むというサーキットでレースを繰り広げる作品で、シングルプレイも存在するが主軸は最大5人のマルチプレイとなっている。『Dead by Daylight』のように非対称のマルチプレイゲームであり、レース開始後は通常のレースゲームと同じようにコースを走り最速を目指すが、そのラップの最後尾のプレイヤーはGrim Prixに呪われてゴーストライダーとなってしまう。レースはこの呪いをなすりつけ合いながら進んでいくことになる。

 ゴーストライダーになると、そのレーサーはさまざまな能力を獲得し、スピード、ステアリング、路上の障害物への耐性などマシンの基本性能が向上する。しかしゴーストライダーになったプレイヤーは、そのラップが終わると順位に関係なく死亡しゲームから排除されるため、そうなる前に呪いを込めた投射物をほかのレーサーに当て、呪いをほかのプレイヤーに移さなければならない。呪いを移されたプレイヤーはゴーストライダーとなり最後尾にテレポートさせられ、ふたたび呪いをなすりつけ合う地獄のラップが始まることになる。

 ストアの解説文はややわかりづらいが、つまりはゴーストライダーになったまま呪いを誰にも移せずラップを終えてしまうと、そのプレイヤーはゲームから排除されるということのようだ。誰かひとりがこのルールに則って排除され最終ラップまで到達するとゲームは終了し、残りの4人のプレイヤーの順位が決定される。

(画像はSteam『Deadlane』より)
(画像はSteam『Deadlane』より)

 詳しいルールは新たな情報か本格的なゲームプレイ動画が出るまで待たなければならないが、レースゲームを繰り広げながら鬼ごっこをするような今までにおそらくなかった非対称マルチプレイゲームだと言えるだろう。コース取りやブレーキアクセルの妙以外にも、Grim Prixのなすりつけ合いを見越した戦略が必要となることが予想される。本作のストアページでは、いわゆる“キラーサバイバー”のような関係が入れ替わり曖昧になることで、同ジャンルの拡大を期待する目標が記載されている。

 車とホラーは怪談では定番の組み合わせだが、ゲームとしてはあまりない。ホラーレースゲームといえば、峠でダッシュばばあとレースするフリーゲーム『逢魔ヶ時』や、レースではなくドライブだが『Beware』というホラードライブゲームも現在開発中だ。まだ未開拓のホラーレースゲームジャンルに殴り込みを掛ける『Deadlane』。ゲームに興味がある方は、Steamのウィッシュリストに登録して続報を待ってほしい。

ライター/古嶋誉幸

ライター
一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros