大塚愛の初めての小説「開けちゃいけないんだよ」が、8月21日(金)発売の「小説現代 9月号」(講談社)に掲載されることが発表された。

【写真を見る】大塚愛、ホラー小説「開けちゃいけないんだよ」トビラページ

シンガーソングライターとして2003年にデビューした大塚だが、楽曲以外でも「ネコが見つけた赤い風船」(2010年 講談社)、「ネコがスキになったキライなネコ」(2012年 講談社)といった2冊の絵本を出版している。

その大塚に「小説現代」が執筆を依頼し、本人が快諾したことによって、ホラー小説「開けちゃいけないんだよ」を書き下ろすこととなった。

執筆に際し大塚は、「本を読むのが得意ではない私に、よくぞご依頼をくださったなと。でも学生時代、読書感想文は得意だったんです。小説はまったく書いたことがなかったので、書きやすい題材を考えた時に、恋愛ものか、ふだんから好んで見ているホラーかで悩みました。ただ、私はラブソングのイメージが強いので、ホラーを書くことで読者の方から『なぜ?』と違和感を持ってもらえると思ったんです」と今回の小説家デビューについて思いを語っている。

気になるストーリーだが、イントロダクションには「祖母の家で起きる奇妙な出来事の数々。開けてはいけないものほど、開けたくなってしまう。地下室のアルミシートに覆われたもの……そこには――。」と記されている。

今作を書いた状況について大塚は、「実際に、家の地下室にぐるぐる巻にした物体があるのですが、そこから想像をふくらませて、自分が見たいホラー映画のストーリーを書いた感覚。一度、書き始めたら、衝動的に一気にできました」と述べる一方、「ホラー映画は音の効果も大きいですが、小説ではそれが使えないので、表現するのがとても難しかったです」と苦労した点についても述べている。

なお、今作が収録される「小説現代」には、執筆秘話を含む特別インタビューも掲載される。

■ 担当編集者からのコメント

シンガーソングライターとしてデビューまもない頃から、大塚さんが描く歌詞の世界観に、とりわけ魅力を感じていました。

2010年に初めての絵本を出版されて以来、マルチに活躍される大塚さんが今、「物語」を書いたら、どのようなものが生まれるのか、非常に興味がありました。

恋愛小説を想像する人もいるかもしれませんが、完成した小説はホラー短編「開けちゃいけないんだよ」。おぞましさを感じさせる筆致で、文中の「音」の描写がいっそう恐怖をそそります。暑い夏にぴったり、ゾっとする小説をごたん能ください。(ザテレビジョン

初めての小説「開けちゃいけないんだよ」を発表した大塚愛