JR東海が13年ぶりに送り出した新型新幹線N700S」。そのポスターについて、なぜ第1弾は絵なのか、カメラを持っている人は何を撮っているのかなど、制作の裏話などをJR東海に聞きました。

「富士山の前をN700S」はやめよう

東海道・山陽新幹線で、2020年7月1日(水)にデビューした新型車両「N700S」。あわせて、その登場を伝える広告展開が行われました。

ポスターは、第1弾も第2弾もN700Sと人々が描かれていますが、第1弾だと人々がスケッチ調になっています。

JR東海によると、第1弾第2弾ともN700Sをメインにしつつ、東海道新幹線に関ったり利用したりする人たちの思いを表現しているそうですが、6月27日から掲出されたスケッチ調の第1弾は「将来を思い描いている様子」、8月1日から掲出された第2弾は「将来それが実現した様子」を表しているそうです。どこかに行きたくても、誰かに会いたくても、それがしにくい新型コロナウイルスの状況。それに関係する形になっています。

ちなみに、コロナとは関係なく最初から、富士山の前をN700Sが走っているみたいのはやめよう、これまでにないものにしよう、という方向性だったそうです。

カメラを構えている人は何を撮っている? 撮り鉄?

N700Sのポスターは、そのように人々の願いが実現する形で第1弾と第2弾がつながっており、第2弾に登場している人たちは、第1弾でも登場していたりします。

また、テレビCMに登場した駅弁は崎陽軒の「シウマイ弁当」でしたが、ポスターだとジェイアール東海パッセンジャーズの「東海道新幹線弁当」で、第2弾のポスターに出ているきっぷはJR東海を表す「C」の地紋であるなど、第1弾と第2弾を見比べたり、細かいところを見てみたりしても面白いかもしれません。

この、東海道新幹線に関わったり利用したりする人たちの思いを描いたN700Sのポスターには、写真を撮っている人も登場しています。「N700Sが走ってくるところを撮ってくる人」、いわゆる「撮り鉄」をイメージしているといいます。

ちなみにポスターに登場する人は、事務所に所属しているモデルさんが主で、JR東海社員は写っていないそうです。

デビュー初日のN700S(2020年7月1日、恵 知仁撮影)。