みなさんは、今月中に地球に落下するといわれている人工衛星があることを知っていますか? その人工衛星の名前は「GOCE」(ゴーチェ)といいます。今回は、この「GOCE」についてご紹介します。

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■GOCEは宇宙のフェラーリ!

10月中に落下するといわれているGOCEは、宇宙空間から地球の海流の動きや火山活動などの情報を収集する、ESA(欧州宇宙機関)の人工衛星です。ESAは「Living Planet Programme」という地球を観測する計画を行っており、そのオペレーションの一つとして2009年3月17日に打ち上げられました。

GOCEは、胴体に複数枚の羽のようなパーツを持ち、まるで矢のような形をしています。また、超スピードに加速するイオンエンジンを2基搭載しています。そのため、「宇宙のフェラーリ」という異名を持っています。

■10月の半ばには燃料が枯渇!

落下の原因は「燃料の枯渇」です。GOCEはほかの人工衛星よりも低い軌道を飛行しているため、定期的にイオンエンジンを噴射しないと高度を維持できませんでした。しかし、今回イオンエンジンの燃料となるキセノンが枯渇してしまうために、落下するのです。

低い軌道を飛行していたのは、データの精度を上げる目的で、より地表に近い位置から観測する必要があったからのようです。

ESAの発表によると、燃料が尽きるのは10月の半ばと予想されています。また、そこから地球への再突入には約3週間かかるとの見方もあり、もしかしたら10月中の地球への落下がない可能性もあります。いずれにしろ、いつかは確実に地球に落下するようですね。

落下した場合は、大気圏で機体は燃えてしまいますが、燃え尽きなかった部品が地球に降り注ぐとのこと。最大で250kgの部品が40-50の破片となって地球に落下すると予測されています。また、落下地点についても、姿勢制御ができないためにどこに落ちるかわからないとのことです。

ただ、もし落下したとしても、小さな隕石(いんせき)の落下よりもリスクは低いとみられています。もし都市部に落下しても、大きな被害が出ないといいですが……。

それにしても、宇宙のフェラーリといわれるほどのデザインと性能の人工衛星だけに、落下してしまうのはもったいないと思ってしまいますね。

(貫井康徳@dcp

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