どれだけゴールを重ねている名選手でも、初めてのゴールは印象深いはず。今回の企画『FIRST GOALS』では、選手たちが各クラブで初めて決めたゴールを紹介していく。

今回は元ドイツ代表FWのユルゲン・クリンスマン氏がトッテナムで決めた最初のゴールだ。



1978年にキャリアをスタートさせたクリンスマン氏はシュトゥットガルトブレイク。その後、インテルモナコで活躍した後、1994年トッテナムに加入し、プレミアリーグに上陸した。

当時既に1990年ワールドカップ(W杯)イタリア大会にドイツ代表として出場し、優勝に貢献するなど、ストライカーとしての実力は世界的に知られていたクリンスマンはトッテナムでもゴールを量産。1年と半年のレンタル移籍での在籍で、公式戦58試合31ゴールという数字を残している。

そんなドイツが誇る名ストライカーの記念すべきトッテナム初ゴールは、1994年8月20日に行われた、プレミアリーグ開幕節、シェフィールド・ウェンズデー戦で決めたゴールだった。

序盤から打ち合いとなったこの試合では前半にトッテナムが2点を先制するも、後半シェフィールド・Wも2点を返し追いつく。

その後トッテナムが3-2と勝ち越して迎えた82分、クリンスマンに決定機が訪れる。右サイドでボールを持ったMFダレン・アンダートンがクロスを上げると、中央でクリンスマンがこれに頭で合わせる。至近距離からの強烈ヘディングを決め、トッテナムデビュー戦でいきなり初ゴールを決めてみせた。

初ゴールを決めたクリンスマンは、移籍後初ゴールを地面にヘッドスライディングをする“ダイブ”パフォーマンスで祝っており、これはダイブ癖のある選手として、自らが受けていた揶揄を逆にいじった自虐的なジョークとして、今でもファンの間で語り継がれる有名な一場面となっている。

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