鈴木みのりが2ndフルアルバム「上ミノ」をリリースする。前作「見る前に飛べ!」からは1年8か月振り。その間にリリースしたTVアニメタイアップ曲のシングルに、新曲7曲を加えた全12曲を収録。北川勝利ROUND TABLE)と福田正夫(フライングドッグ)の共同プロデュースによりクオリティの高い楽曲が集まり、彼女の歌い手としての実力を引き出した1枚になった。
タイトルの「上ミノ」は、「鈴木みのりのいちばん美味しい、上質なところだけ集めたアルバム」だという意味。その言葉に偽りのない、聴きごたえのある作品だ。

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いい意味で軽く生きられるようになった心境の変化が、ニューアルバムにも出ていると思います


── 「上ミノ」は、ROUND TABLE北川勝利さんと福田正夫プロデューサー(フライングドッグ)の共同プロデュースなんですね。どんなアルバムにしたいと、最初に3人で話し合ったんですか?

鈴木 いろいろな私を詰め込んだアルバムにしようという話から始まりました。今までにないタイプも含めて、幅広いジャンルに挑戦したいよねと。それから、アルバムリリース後にはツアーもあるので、1stアルバムよりもバラードを控えめにして、ライブ映えする曲をたくさんいれようということになりました。

── トータルで捉えて、どんなアルバムになったと感じてますか?

鈴木 1stアルバムのリリースと1stツアーを経て心境の変化があって、前よりも前向きに、いい意味で軽く生きられるようになったのを実感したんです。それが、楽曲にあらわれたアルバムになったかなと思っています。視野も広くなって、聴いてくださる方や関わってくださっている方のことを考えながら、制作に取り組めましたし、自分自身との向き合い方も今までよりわかるようになってきました。

── たくさんの人と関わりながら、自分自身とも対話していくのが、アーティスト活動ですよね。その経験値が、初めてのアルバム制作とツアーでぐっと上がったということなのでしょうね。

鈴木 そうかもしれないですね。それから、オタクの気持ちを取り戻したのも大きかったように思います(笑)。私はもともとオタクだったんですけど、声優を始めてから思いっきりオタ活をする機会がなくなっていて。でも、1stアルバムの制作とツアーが終わった後、好きなアニメやアーティストさんにがっつり触れる時間があったんです。それによって、自分がこのお仕事をやっていることの意味が少しわかったような気がしました。それから、考え過ぎたり悩みすぎたりしたときに自分をどうコントロールしたらいいのか、ほかの方が作り出しているエンターテインメントを通して、気づくことができました。

── それによって前向きになれたと。オタ活、大事ですね(笑)。

鈴木 はい。オタ活を通して、さわやかな気持ちになれました(笑)。

── そのうえでの2ndアルバム「上ミノ」なんですね。「上ミノ」というのはユーモラスな言葉でありつつ、アルバムの内容を聴くと、まさに上物な1枚だ、タイトル通りだと思わされました。このタイトルは、どのようにして生まれたんですか?

鈴木 「鈴木みのりと笑顔満タンで!」というラジオ番組をずっとやらせていただいていて、その略称が「ミノとタン」なんです。それを絡めつつ、「上質な鈴木みのりを詰め込みました」という意味で「上ミノ」になりました。

── 初回限定盤を「しお盤」、通常盤を「タレ盤」と呼ぶのもいいですよね。

鈴木 福田さんがおっしゃったことなんですけど、上質なホルモンは、塩でいただくほうがいいらしいので(笑)。私としては、塩の次に合うのはタレじゃなくて味噌なんじゃないかなって思ったりもしたんですけど、わかりやすさを取って、通常盤は「タレ盤」になりました。

── 北川さんのプロデュースということで、各曲が上品で洗練されている感がありました。

鈴木 はい、明るくてポップで、そのうえで上品なのが北川さんのサウンドだと、私も思います。
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【インタビュー】美味しさたっぷり! 鈴木みのりが2ndアルバム「上ミノ」をリリース。11月からはライブツアーも