NMB48のメンバーで、YouTubeのチャンネル登録者数は80万人を突破、近年はアパレルや化粧品ブランドのプロデュースにも才能を発揮する“アカリン”こと吉田朱里。
アイドルの垣根を超えて、人気YouTuberとして若い女性のあこがれの存在となっている彼女にインタビューを敢行! YouTubeを始めたきっかけから、自粛期間に考えたこと、さらに将来の展望を、24歳の等身大の姿で赤裸々に語ってくれた。
■ 妹に「YouTuberなめたらあかん」と言われた
――改めてYouTubeを始めたきっかけを教えてほしいです。
4年半前にYouTubeを始めました。私はNMB48の一期生として加入したんですが、グループの中ですごくて埋もれていたというか、後輩にもどんどん抜かされていく感覚があって、当時アイドルとしての自分がどうあるべきか迷っていたんです。
そんなときに、大好きな美容に関する動画をTwitterに上げてみたら、見たことのない数のいいねがついて、フォロワー数もぐんと伸びて、「これ、いいかも」って気づいたんですよ。
けれど当時Twitterにアップできる動画は30秒くらいが限界で、秒数が足りなかったり、動画を分けることになってしまったりして…そこでYouTubeだ!と思って。
――YouTubeにはもともと興味があったんですか?
正直あまりなかったんです。ヒカキンさんとか、はじめしゃちょーさんくらいは知ってるけど…くらいで。けれどYouTubeをよく見ていた妹に、「YouTuberって人気あるの?」と聞いてみたら「今すごいから! なめたらあかん」って言われました(笑)。
――(笑)。そこからYouTuberになろう、と。
そうなんです。YouTubeでメーク動画を調べてみたら、河西美希ちゃんのチャンネルを知ったんですけど、面白いし、素で話していてめっちゃいいなって。それまで私にとってメーク動画というと、海外のアーティストがしっかり作り込んだ、コスメが転がって登場するみたいなイメージだったんですよ。
けど美希ちゃんの動画は等身大の目線で楽しくメークについて発信していて、「これもアリなんだ!」と思ったんです。そこで美希ちゃんのTwitterをフォローして、DMを送ったら、細かくどんなふうに動画を作っているか教えてくれて。
――行動力がすごいですね〜。
ちょうど年末で、紅白歌合戦の舞台裏で社長に「YouTuberになります」って直訴したんですけど、社長も「(好きに)やれやれ」と言う、軽いやりとりがあって(笑)。
でも軽くOKしたように見えたけれど、事務所がYouTube配信に必要な機材をすべて用意してくれて、作った動画は毎回社長がチェックしてくれて、「これはきちんとしなきゃ」っていう責任感みたいなものがあったんです。
■ 48グループの動画もチェック! でも主扱いはやめて(笑)
――まわりのバックアップもあったんですね。社長さんからダメ出しなんかもあるんですか?
基本はないですね。「僕も眉毛書きたいなと思いました」とか返ってきます。
――(笑)。最近は48グループでもYouTubeを始めるアイドルが増えてきましたよね。柏木由紀さんがYouTubeを始めた時に話題になったり。
ゆきりんさんのYouTubeめっちゃ見てます! ゲラゲラ笑ってますよ。
たしかに48グループでは私はYouTubeを始めるのが早かったけれど、後輩がYouTubeを始める時に一言入れるみたいなのはやめてほしいですね。YouTubeの“主”扱いしないでと思います(笑)。
――主(笑)。けどこの人気ぶりと発信力なら主扱いされても仕方ないですよ。コロナによる自粛期間の中で、アカリンの動画を見て励まされた人も多いと思います。
私自身、この自粛期間で考えることがたくさんあったんですよ。まずここ何年か毎日慌ただしくて、休みもほとんどなくて…悩んだり落ち込んだりしても、どうせ明日は来るから!と思って、立ち止まることがなかったんです。
だから周りとばかりで、自分と向き合うことがなかったんですけど、ふとこうして休む日々が続いた時に、いったい私は何をしたいのか、どうしたいのかという気持ちを放っておいてしまったことに気づいて…。
何が好きで、何をしているときが楽しくて、どんな時に幸せだと思うのかが、わかっているようでわからなくなってしまっていたんです。悲しいことさえも冷静になったらわからないんですよ。
――忙しすぎたんですね。
けれど、オンラインで友達と話をする時間が増えて、自分の考えを口にするようになったら、どうしたいのかがだんだんわかるようになりました。
アイドルになってから、自分を飾って見せなければならない気がして、たとえば食事する店を一つ選ぶにしても、個室でとか、値段はこれくらいでいいのかなとか、これじゃ安いのかな? なんていちいち気にしていたけれど、振り返ってみたら私はごく普通の一般的な家庭に育ったから、結局サイゼリヤが大好きなんです(笑)。
リッチな生活に憧れたこともあったけど、背伸びしてたんじゃないかなと。正直、お金を出す時に「一日にこんなにお金使うの?」と思うこともありました。
普通でいられる自分が、自分は一番好きだなって気づいたんです。それを気づかせてくれて、元いた世界に戻してくれる友達には感謝してますし、少し落ち込んだりもしたけれど、リフレッシュさせてくれてありがたいなと思います。
――自粛期間中は自分と向き合う時期だった、と。
そうですね。ずっと外食だったけれど、料理をする機会も増えて、健康的な食生活でお金もあまり使わなくなりました。そういうライフスタイル動画も今後アップできたらいいなと思います。
あとはひたすらまつ毛美容液を塗りまくってまつ毛を伸ばしてました(笑)。まつ育の方法もアップしてみたら好評でしたね。
――今後はライフスタイルも! 楽しみです。
「吉田朱里の動画を見ておけば間違いない」と信じてくれるファンが増えたらうれしいです。美容法が参考になるだけじゃなくて、私の人間性や考え方も好きになってもらえればと思います。
小嶋陽菜さんにはなれないけれど、吉田朱里にならなれるかも? と思われるような、みんなより2、3歩先を歩いている身近なお手本くらいに考えていただけたらいいですね。
――アイドルとしてもYouTuberとしても今後に期待してます。
ありがとうございます! NMB48は結成10周年イヤーに突入して、まだまだ進化しています。新曲「だってだってだって」は若いメンバーが増えたNMBらしい、甘酸っぱい恋を描いた爽やかなナンバーです。新しいセンター2人が作るNMBの形をぜひ見てほしいです。(ザテレビジョン・取材・文=イワイユウ)
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